「ソウル市民人権憲章」制定の過程で
起こった出来事により
市民の皆様と「ソウル市民人権憲章」制定市民委員の皆様に
ご心配をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。
また、ソウル市が市民委員会と最後までともにできず、胸が痛いです。
もっと慎重に責任を持って臨むべきだったにもかかわらず、
それができず、
議論の過程で
起こった恥ずべきことについても
責任を痛感しています。
今回の出来事により、
これまでの自分の人生を丸ごと否定されるのは
苦痛の日々であったことを告白します。
しかし、その反面、
自分自身を振り返る時間になりました。
市民運動家、人権弁護士としての経歴に傷をつけたくないという思いと
現職ソウル市長という厳しい現実、
葛藤の調停者として使命感の狭間で
眠れぬ夜を過ごし、数日間何も話すことができませんでした。
「ソウル市民人権憲章」は、法律とは違い
市民が自主的につくっていく
社会的協約であり、約束であるため、
互いに合意する過程が重要だと思います。
ソウル市は
「ソウル市民人権憲章」を宣布する席に出席できませんでした。
合意に導こうと市民委員の皆様が
献身的に努力したことをよく知っています。
しかし、そうした努力に加え、
厳酷に存在する現実の葛藤の中で
もっと多くの時間と
もっと深い社会的討論が必要だと思います。
選択に伴う責任の全てを黙々と負ってまいります。
そして、自分が置かれた立場で
現存する差別をなくすために努力してまいります。
あらゆる差別行為に立ち向かい、
「差別のないソウル市」を築くという「初心」に変わりはありません。
「全ての国民は人間としての尊厳と価値を持ち、差別を受けてはならない」という
憲法の精神を守るべく
さらに努力してまいります。
これからもっと厳しく、
もっと多くの時間がかかるかもしれませんが、
相互信頼の原則に従って話し合いとコミュニケーションの場を持ち続け、
ソウル市が施行できる案を模索してまいります。
ご関心を持ち、ご心配してくださる皆様に
改めて感謝申し上げます。
ありがとうございました。