市民の皆さん、ソウル市は今後、下水管路の水位を1分ごとに測定し、それを迅速に公開することにしました。梅雨時期の集中豪雨による低地帯などの浸水脆弱地域の浸水被害を防ぐためです。特に最近のように梅雨時期の集中豪雨などで下水道が逆流する憂慮がある場合、事前に該当の地域住民と公務員に状況を伝えることができ、適切かつ速やかな対応ができるようになります。
ソウル市は去年、全国で初めて12の自治区43ヵ所に「下水管路水位モニタリングシステム」を構築したのに引き継ぎ、今年6月末までに全自治区48ヵ所にこのシステムを追加して構築しました。それで現在合計91ヵ所において下水管路の水位情報をリアルタイムでモニタリングしています。モニタリングシステムはソウル市で管理している下水排水路の総延長1万487kmのうち低地帯などの浸水脆弱地域で下水の水位管理が必要だと判断される地域を中心に設置しました。設置された91個の水位計によって1分ごとに水位が測定され、ソウル市統合安全状況室と25ヵ所の自治区災難安全対策本部に送信されます。
以前は地下施設である下水管路の特性上、肉眼では確認できないため、集中豪雨の際の水位の急上昇やそれに伴って発生する問題点を事前に予測できませんでしたが、今後は下水管路の水位が現在どの程度かをリアルタイムで確認できるようになりました。実際去年8月、冠岳区(クァナクグ)の下水管路の水位が通常より2倍以上上昇したのをこのシステムで確認できたおかげで、直ちに土砂を取り除いて浸水被害を予防することができました。
さらに住民や公務員にも現在の状況を伝達して迅速な対応ができる体制を構築しました。水位の割合が80~90%を越えて浸水の危険性が高いと判断される場合、自治区の災難安全対策本部から該当の地域住民に携帯メールや案内放送などの方法で直ちに状況を伝え、迅速に対応できるようにするのです。それで25の自治区は地域住民、排水溝管理者、浸水防止板設置対象者、ヘルパー公務員など1万6826人に対する緊急連絡網を構築しました。
下水管路の水位情報は、市民もリアルタイムで確認できるようソウル市ホームページ(http://env.seoul.go.kr/water) → 물관리 사업(水の管理事業) → 하수수위현황(下水の水位現況)で公開しています。
今後ソウル市は、下水管路水位モニタリングシステムにより、低地帯などの浸水脆弱地域に対して事前かつ速やかに対応できるようになりました。そしてこの下水管路水位モニタリングシステムによって蓄積された水位関連データを利用し、今後の浸水予想地域を予測したり、水害予防システムを具備するために積極的に活用する計画です。じめじめした梅雨が続く中、ソウル市は市民の皆さんの安全のために最善を尽くします。