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希望日記

  • [朴元淳の希望日記197] 無償保育は続けるべきです。

  • 希望日記 SMG 1,505


        無償保育は続けるべきです……。

        韓国政府は今年から、無償保育及び育児手当ての支援対象者を所得とは関係なく、全階層に拡大することに決めました。とても喜ばしいことだと思います。しかし最初から難関にぶつかりました。全国の地方自治体において無償保育の予算の確保がなかなか難しいというのです。そこで去る19日、ソウル市、仁川市(インチョンシ)、京畿道(キョンギド)の3市道知事が集まり、保育予算支援に関して地方自治体が抱えている問題を提示し、政府に共同で対応することに合議しました。 それからソウル市の無償保育の予算に関し、一部誤解があるようなので、この場を借りてソウル市の無償保育に関する立場と予算に関する真実をはっきりさせたいと思います。

        1. 政府主導無償保育の拡大、財政負担は地方に転嫁
    まず無償保育の拡大により、今年から地方自治体が負担しなければならない保育予算が急増します。ソウル市だけ見ても、2012年の無償保育予算は5,474億ウォンでしたが、2013年は1兆656億ウォンに増えました。5,182ウォンが増加したわけです。それでソウル市が追加して負担する金額は全体の増加分の71%の3,711億ウォンになります。

        問題は、無償保育政策を政府と国会が主導し拡大したにもかかわらず、財政負担は地方自治体(ソウル市2.5倍)が背負うという奇形的な構造で推進されているということです。

        2. 無償保育費の不足は全国共通の問題、しかしソウル市が一番深刻
    無償保育費負担の問題は、全国市・道全体の共通の問題です。去年対比、今年の無償保育予算は、全国的に2兆4,196億ウォン増加、地方自治体が負担しなければならない予算は1兆4,339億ウォン増えました。

        ソウル市の実情が一番深刻です。無償保育の拡大により、所得上位30%まで支援対象者となり、約21万人の乳幼児が新たに対象者となりました。これは京畿道を除いた他の市・道全体を合わせた数より多い数です。

        ソウル市は、この問題を解決するため、全国市道知事協議会と共に無償保育費負担の問題点について提起し続けました。そして去年9月、国務総理-市道知事協議会懇談会の場で、当時総理の金滉植(キム・ファンシク)氏が「保育体制改編による地方財政の追加負担が発生しないようにする」と約束してくださいました。地方自治体は、この言葉を固く信じて予算を編成したのです。

        しかし、これが問題となりました。約束が守られなかったからです。
    無償保育財政の拡大による負担を全面的に地方自治体が背負うことになりました。現在ソウル市の乳幼児保育事業国費の支援率は20%(仁川・京畿は50%)ですが、これで計算すると、ソウル市は今年、無償保育に所要する予算は1兆656億ウォンの71%である7,583億ウォンになります。

        3. ソウル市の財政上、無償保育費を負担することは不可能
    ソウル市をはじめ、地方自治体の予算が多ければ何の問題もありません。しかし財政上、無償保育費の追加負担はほぼ不可能です。政府の予算のうち、ソウル市の予算の占める割合は年々減っています。結局政府の地方税制改編は、地方自治体のためというより、むしろ中央政府に集中する結果を生んでいます。

        また2008年の金融危機以来、不動産の景気低迷の影響で、地方自治体の運営はさらに難しい状態になっているし、他の福祉予算の負担も急増して、現在の財政状況では無償保育のための財源を追加して確保することは不可能に近いのです。だからと言って無償保育の追加財源を確保するため、他の福祉予算を削減したり、今まで続けてきた事業を中断することもできないでしょう。

        4. 無償保育を持続させるための政府の支援が切実
    方法は簡単です。無償保育を持続させるためには、現在の無償保育費の国庫補助比率の上向調整を骨子とした「乳幼児保育法」(ソウル20%→40%、他の地方自治体50%→70%)の改訂を迅速に行うことです。「乳幼児保育法」は与・野党合意の上、すでに去年11月21日、国会保健福祉委員会を通過したにもかかわらず、現在法制司法委員会で上程すらできず、7ヵ月間足踏み状態です。

        さらに政府は「保育体制改編による地方費の追加負担はない」と言った約束を履行すべきです。また今年乳幼児無償保育事業を安定して施行するため、国会予算議決の際に定めた地方費5600億ウォン(ソウル市1,355億ウォン相当)も直ちに支援して欲しいと思います。

        朴槿恵(パク・グンヘ)大統領も約束しました。当選人の立場であった当事、市道知事協議会との懇談会で「保育事業のような全国単位の事業は中央政府が責任を負うのが当然だ」と。

        今後政府は、これ以上不必要な争いを終わらせ、地方自治体の財政状況を考慮して、無償保育が安定かつ持続できる方案を迅速に講じて欲しいと思います。
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