大勢の人々に出会った日の夜、
必ず会いたくなる人がいる。
数多くの肩の隙間から、
数多くの視線の隙間から
胸が引き裂かれるような孤独を感じ、
時間の外れに押し流されてはじめて、
会いたくなる人がいる。
大勢の人々の隙間を過ぎて、
大勢の人々を愛してしまってから、
初めて会わなければならない人、
初めて愛さなければならない人、
どうしてこのように長々と待たなければならないのか。
風のような喉の乾きを感じ、
すべての人と別れてから、
すべての愛が終わってから、
ついに愛したい人よ
このどうすることもできない懐かしさよ
詩人文炳蘭(ムン・ビョンナン)氏の「湖」という詩です。光州(クァンジュ)に住む詩人文炳蘭氏が、今朝、ご自分が書かれた詩と心温まる内容の手紙を送ってこられました。「業務に追われる慌しい毎日、詩を読むと癒しと勇気が与えられます。―― 素晴らしい詩には説明しにくい読者自身が解釈するしかない含みのある表現があると言います。大勢の読者が選んだこの時代の恋歌を同封し、朴市長がこの時代の希望となり、懐かしさとなり、愛となられることを願います」と。私が大邱(テグ)で検事をしていた時初めてお目にかかり、その詩と文学に魅了された詩人文炳蘭氏。ありがとうございます。私ももっと大勢の人々を愛し、懐かしみ、待ちたいと思います。これからも頑張ります。