九老区(クログ)の航洞(ハンドン)貯水池の周辺にある田畑などの耕地として利用されてきた土地が、10年間の苦労と忍耐の末、ソウル市初の「緑の樹木園」として生まれ変わり、去る5日全面開放されました。「緑の樹木園」は、ソウル広場の8倍の規模(10万3,354平方メートル)に1,700種を超える様々な樹木や草花が調和をなした西南圏を代表する公園です。これまでソウル市全体の1人当たり公園面積(16.19㎡)の20%にも及ばなかった(3.86㎡)西南部地域の九老区や衿川区(クムチョング)を含む5地域(225万人余り)が、その恩恵を受けることになります。
ここは展示・体験・教育などの施設を完備した都市型樹木園として造成されました。温室植物園「KB森教育センター」では植物の話、そして自然循環・有機栽培など63種のプログラムを1年中運営しています。また都市農業庭園(ハヌルト)、園芸体験場(イラントッパッ)、体験学習場(トゥレマウル)、野外学習場などでは作物や花を直接育てる体験もできます。また春のワルツ(写真展)、夏の香り(昆虫展)、秋の童話(菊の花展)、冬のソナタ(種子展)など季節別の気候と特性を生かした様々な展示や祭りなども行われます。
「緑の樹木園」は段差のない建物や傾斜度8%以下のプロムナードなどが考慮された障害者を配慮したバリアフリー樹木園です。また数々の樹木によって自然の木陰が作られた駐車場「シャドーパーキング」、管理棟の建物の屋上に設置されたソーラー発電施設、レインガーデンの導入など環境にやさしい生態樹木園として造成されているのが特徴です。年中無休で市民に全面無料開放しています。地域住民の朝と夜の散歩時間を考えて午前5時から午後10時まで開いています。
またソウル市では「10分地域プロジェクト」を推進しています。歩いて10分以内の所に公園を作るというわけです。今回造成された「緑の樹木園」だけでなく、麻谷(マゴク)地域に最高級の本格的な樹木園をもう一つ造成する予定です。このようにソウル市を公園の都市、庭園の都市、植物園の都市に作る計画です。