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希望日記

  • [朴元淳の希望日記180] 2030年のソウル特別市は、「交通特別市」になる見込みです

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        [朴元淳の希望日記180] 2030年のソウル特別市は、「交通特別市」になる見込みです

        2030年のソウル特別市は、「交通特別市」になる見込みです。車がなくても便利に移動できる「交通天国」になるのです。歩道の面積は現在より2倍広くなり、市内のどこででも公共自転車が利用でき、歩行者、自転車、自動車などのすべての交通手段が共に安全に利用できる「完全な道路(コンプリート・ストリート)」が導入されるそうです。

        ソウル市は、今後20年間のソウル市の交通政策の方向性及び公共交通機関・道路・歩行者・都市鉄道網など交通全般にわたる長期構想を盛り込んだ交通政策『ソウル交通ビジョン2030』を発表しました。この『ソウル交通ビジョン2030』は、今後20年間、ソウル市の交通政策の根幹となるでしょう。

        過去の交通政策は「車・所有・成長」に価値を置いたものでしたが、今回発表されたビジョンは「人間・共有・環境」を中心価値としています。従来の交通政策は、自動車道路の拡充にのみ焦点を合わせたもので、結局エネルギーの浪費及び環境問題を引き起こしました。現在ソウル市の消費エネルギーのうち交通部門が31%を占め、大気汚染物質の61%が道路から発生し、2010年の年間道路混雑費用は7兆5,000億ウォンでした。

        『ソウル交通ビジョン2030』の3大政策は 1)人間が中心の交通、2)共に利用する交通、3)環境にやさしい交通です。その詳細として「11大約束」があります。まず歩行者と自転車を中心とした交通環境を整えるため歩道の面積を2倍に拡大し、公共自転車システムを取り入れます。また世宗路(セジョンロ)のような歩行者専用道路を市内各所に設け、公共自転車を拡大・運営してパリのヴェリブのようにどこででも自転車を借りて乗れる環境を造成します。

        また歩行者の交通事故の70%が13m未満の生活圏道路で発生していることから、生活圏の交通環境の整備に取り組みます。2030年までにソウル市内のすべての生活圏道路の通行速度を時速30Km以内に制限し、交通死亡事故を画期的に減らす計画です。さらに公共交通機関の体制を再編します。バス停から地下鉄駅まで10分以内で移動できるように改善し、韓国高速鉄道(KTX)の路線及び首都圏・広域市内に急行列車を構築して漢陽(ハニャン)都城・江南(カンナム)・汝矣島(ヨイド)の3都市を急行で連結する急行サービスを提供します。

        またソウル市は、「完全な道路(コンプリート・ストリート)」の概念を導入し、カーシェアリングサービスを大幅に普及する予定です。「完全な道路」とは、歩行者・自転車・自動車などが共に安全に利用できる道路のことです。道路を新設したり整備する際に、歩行者・自転車・公共交通機関・自動車が利用する空間を全て確保します。そして環境の改善を目指し、2030年までに自動車の分担率を18.4%から10%まで低減する計画です。公共交通機関も大気汚染物質を排出しない車両に全面交換します。幹線道路内の交通渋滞区間の割合を19%から10%まで低減します。車が移動した距離の分だけ通行料金を賦課する「混雑料金制度」を取り入れたり、在宅勤務スマートワークなど柔軟な勤務制度を拡大して通勤ラッシュを解決します。さらにバス停、街灯、防音壁、道路の路面などを活用してエネルギーを生産する「エネルギー生産道路(Solar way)」を構築し、済物浦(チェムルポ)道、西部幹線道路、東部幹線道路などを地下化して交通渋滞のない道路を造り、その地上には公園を造成します。

        ソウル市は今回発表した「11大約束」を推進し、2030年までに自動車の通行量と公共交通機関での平均通勤時間を30%減らし、グリーン交通手段の利用面積の割合を30%に拡大する「トリプル(Triple)30」を達成するという目標を立てました。

        交通渋滞が激しくて不便だったソウル市も、20年後には世界がうらやむ交通先進都市として成長するでしょう。そしてこのビジョンは、今後20年間、ソウル市の交通環境を明るい未来へと導く羅針盤となるでしょう。計画が完了する2030年のソウル市は、自動車がなくても便利に生活できる「交通特別市」「安全特別市」「環境特別市」に進化していることでしょう。安全を守る交通、環境にやさしい交通、市民がリードする交通文化、ソウル特別市にご期待ください!!
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