これから仁川(インチョン)空港に行きます。今日から2泊3日の日程でソウル市代表団と共に中国北京市を公式訪問するためです。もともとは上海市と山東省まで訪問する予定でしたが、最近の南北関係の悪化などを考慮してキャンセルしました。今日四川省で地震が起きたというニュースを聞いてますます胸が痛いです。
ソウル市と北京市は、1993年に姉妹友好都市提携を締結してから20年間、行政・文化・交通・電子政府・都市計画など幅広い分野で活発な交流を繰り広げ、両都市の友好関係を増進させながら相互都市発展に貢献してきました。今回の訪問は「ソウル・北京姉妹都市20周年」を記念するとともに、一歩進んで新しい未来20年を準備するためです。これまでの20年間の交流が両都市の相互理解を高めることにウエイトを置いたものであったとするなら、今回の訪問は、これまで築いてきた相互理解を土台として、今後実質的な協力関係を築き、両都市の市民が体感できる交流を推進していこうというものです。
巡回初日である今日は、王安順北京市長と会い、両都市間の友好関係の強化及び実質的交流・協力の強化に関する了解覚書(MOU)を締結します。夜には中国を代表する国立劇場の国家大剧院で世界的な指揮者である鄭明勳(チョン・ミョンフン)芸術監督と韓国代表オーケストラ「ソウル市響」が、ソウル市民の心のこもった友情のハーモニーを披露する予定です。特に今回の公演での韓国の代表作曲家陳銀淑(チン・ウンスク)氏と中国上海出身の笙(しょう)奏者ウー・ウェイ氏との出会いは、今後ソウル市と北京の友好交流関係をいっそう深めるとともに、文化を通じた両都市市民の共感を導き出す良い契機となるでしょう。また今回の公演が、アジア最大のクラシック市場である中国の人々に、ソウル市響の優れた音楽性を紹介する良い機会になると期待しています。ソウル市響の公演とともに、北京798芸術通り付近にある「Live Tank」ではB-boy(ビーボーイ)の公演とソウル市写真展を開き、韓流のダイナミックさと楽しさ、ソウルの文化を紹介する予定です。
巡回二日目は「投資説明会」及び「希望のポタリ(風呂敷包み)海外商談会」を催し、長年の友好都市に対する投資を積極的に誘導する投資誘致活動に取り組みます。ホテル・コンベンションの建設など観光レジャー分野の中国資本誘致活動を展開し、有望なバイヤーとIT企業に関する中国資本投資誘致及び合作企業の発掘に注力していきます。また投資環境やプロジェクトなどの情報を提供し、1対1のターゲットマーケティングを実施することにより、ソウルの魅力を十分認識してもらい、中国企業のソウル進出を導き出します。巡回最終日には、ソウル研究院が中国の清華大学及び北京城市規画設計研究院と共同で開催する「ソウルと北京の未来」セミナーに参加します。そこで「ソウルと北京の協力の展望と発展課題」及び「ソウルと北京の持続可能な都市戦略」を聞き、討論する予定です。
今日まで20年間継続してきたソウル・北京間の姉妹都市友好交流はとても大切な資産です。今回の訪問を新たな分岐点とし、今後も文化・経済などの相互理解を土台とした実質的な交流・協力を強化していきます。今回の訪問を機に、都市と都市が結ぶ都市外交の重要性をいっそう強化するとともに、実用的な都市外交を推進していけるよう努力し続けます。では、行ってまいります。