今日の午前、『第177回茶山・丁若鏞(チョン・ヤギョン)墓まつり』及び獻茶礼(ホンダレ)が行われました。
光栄なことに私が初獻官(チョホングァン)として招待されました。
初獻官とは祭主と同じような役割です。
私が全国の牧民官の代表として招待されるという話を茶山研究所のパク・ソンム所長から伺った時、初めは光栄だというより、とても負担を感じました。
行事があった当日は、雨も思ったより早くあがり、祭祀を行う頃には日差しも当たり出し暖かくなりました。
全国各地から来られた追慕客を見ながら、茶山先生が韓国民族の大きな師であられることを、もう一度確認することができました。
よく考えると実に悔しさと悲惨さを感じます。
朝鮮後期の朝廷は名分と礼節の理論に偏り、何より解決しなければならない民生の破綻と官僚社会の腐敗には目も向けずに各党間の争いに日々を浪費していました。もし朝廷が、茶山・丁若鏞先生が提示した数多くの改革案をそのまま受け入れ、果敢な制度の革新と民生政策をなしていたなら、韓国は日本の植民地という支配下で過ごした苦難の歴史はなかったのではないかと思うのです。
茶山先生が流配地で過ごした歳月と、その所で提示された数多くの革新政策が、単に資料や本という形でのみ後世に残され伝えられていることも実に悲しいことです。牧民官がなすべきことが記された『牧民心書』は、倫理教科書として残っているだけで、実際に従う牧民官がいなかったため、国民の生活には何の変化も起こらなかったわけです。
では現在はどうでしょうか。変化があったでしょうか。残念ながら以前と同じく民生は苦しいばかりで、与・野党間の争いは今も続いており、国の未来は大変不安定です。
茶山先生が提示した実践的かつ現実的な改革と民生政策については関心がなく、ただ大声を出したり荒々しい主張だけが横行しています。
過去を反省してもう一度襟を正して未来を見つめ、茶山先生が残してくださった道に従い、民生の安定を図り、代案的な社会の未来を開拓していきます。
私たちを温かく見守ってください!