「安全地域」を推進している地域の一つ、衿川区(クムチョンク)の人々
今日3月8日が何の日かご存じですか。奥さんや娘さん、そしてお母さんがいらっしゃる方たちなら必ず覚えてください。毎年3月8日は「女性の日」です。しかし韓国の女性たちは不安におびえています。なぜなら韓国の性犯罪発生率がOECD加盟国の中で2位、ソウル市の場合、人口数当たりの性犯罪発生率が最も高いからです。そこでソウル市は3月6日、「ソウル市女性安全対策」を発表しました。
ソウル市は、まず保安警備会社と協力して24時間体制の「シングル女性ホーム防犯サービス」を開始します。毎月9,900ウォンの費用で最新式ホーム防犯サービスが利用できるサービスです。今年の目標は3,000世帯、そして2015年までには1万世帯まで拡大する予定です。ホーム防犯サービスとは、まずサービス利用者の家に無線感知センサーを設置し、万一外部からの不正侵入が検知された場合、警報音が鳴ると同時に保安センターに自動通報され、直ちに緊急出動するシステムです。
また小学校には防犯カメラを409台と透視可能なフェンスを57ヵ所に設置します。夜になると暗くて危険性が高くなり、安全が確保されていない路地など4,000ヵ所の街灯を年内に2倍以上明るいLED保安灯と交換します。地下にある公営駐車場の照明もさらに明るくなります。ヨンドゥンポクチョン(永登浦区庁)駅やハンニョウル駅などの6ヵ所の公営駐車場の地下にある約5,444の電灯も今年内に交換します。現在11ヵ所で示範運営している「女性安心宅配」は、今年の上半期までに50ヵ所、2015年までには200ヵ所に拡大する予定です。
また「安心帰宅スカウト」というサービスがありますが、これは午後10時から午前1時までの間に帰宅する女性が安全に帰宅できるよう保護するサービスです。サービスを申し込めば、スカウトが2人1組となり、女性が駅に着く10分前から待機して迎えてくれ、徒歩や車を利用して家まで送ってくれます。今年3月末に「安心帰宅スカウト」500人を選抜し、5月から10の地区で示範運営する計画です。特にこのサービスは、ソウル市が発表したソウル型ニューディール雇用創出、すなわち新しい職業群の週休二日制の公共の職業となるのです。同市は特に、遅い時間に帰宅する一人暮らしの女性や夜遅く勉強を終えて帰宅する女子学生が安心安全に帰宅できるように支援します。
それから「町の監視員」という制度も実施します。これは路地のあちこちを通る配達員に「町の監視員」になってもらい、配達中に危険な状況を発見したら、すぐに警察に通報してもらうのです。今年はピザ店と業務協定を締結して示範運営する予定です。「町の監視員」は、バイクなどに旗を掲げて誰でもすぐ分かるようにします。住民自ら守る「女性に対する暴力のない安全地域」も今年から地方自治体で初めて10ヵ所に示範運営を開始し、2014年までに全自治区に拡散する予定です。
バスや地下鉄のような公共交通機関やタクシーの利用においても女性の安全を確保します。一日に300万人の女性が利用する地下鉄での犯罪を予防するため、防犯カメラや非常ベルなどを追加設置し、売店の店員や公益勤務要員など地下鉄駅の常駐人員も随時監視します。地下鉄の保安官は従来の150人から今年250人に増やし、地下鉄内で危険が発生した場合にSOSが要請できる「地下鉄の安全を守るアプリ」を今年9月までに開発します。まず2号線でサービスを開始し、2014年までに1・3・4号線まで拡大する計画です。
また夜12時から朝5時まで運行する深夜専用バスは、予定より早めて4月に2つの路線(江西~中浪、旧把撥~松坡)を運行する予定であり、7月には8つの路線まで拡大します。またタクシーに乗る場合、事前登録しておいた保護者番号で乗下車の情報が送信される「タクシー安心帰宅サービス」の利用者も去年の22万人から2014年までには30万人に増やす計画です。他にもいろいろありますが、長くなるので今日はこれくらいにしておきます。まだまだ不十分ですが、以前よりは女性の皆さんも安心できると思います。