粒子状物質警報
韓国の伝統文化は大きく精神文化、有形文化、生活文化に分けることができます。精神文化(無形文化)には伝統遊戯・年中行事・孝思想・韓医学などが、有形文化には建築物・書籍・古文書・彫刻・工芸品などが、生活文化には味噌・キムチ・伝統茶などの食べ物や韓服・韓紙・黄土造りの家・陶磁器のようなものがあります。
韓国では太陽の位置によって一年を24等分し、24節気を定めていました。
韓国の伝統遊戯は、原始的な信仰に由来するものが多く、民衆の生活の中で形成・伝承されてきました。このような伝統遊戯には、郷土性・歴史性・社会性・芸術性が感じられます。
旧正月から小正月まで行われました。ユッという道具を使い、老若男女が楽しむ伝統遊戯です。ユンノリは、ユッ(棒)、ユッパン(盤)、ユンマル(コマ)さえあればどこででも遊ぶことができます。ユッを投げ、落ちたときのユッの状態に応じてコマを進めていきます。コマを到着地点に先に進めた人が勝利者になります。
旧正月に女性たちが2チームに分かれ、長い板の中央には丸い藁の束で支え、両側に立ってシーソー遊びのように交互にジャンプします。相手を板から転げ落ちさせた方が勝ちであり、負けた方は次の順番の人に代わります。この遊戯は、1:1でも、チームでも勝負することができます。
チェギは銭や金属の欠片を薄く丈夫な紙や布で包み、先の部分を細く切ってひらひらにした道具です。このチェギを蹴って遊ぶ遊戯を「チェギチャギ」といい、チェギを蹴る方法には、足一本で立って蹴る方法、両足を使う方法、一本の足だけを使う方法、足の裏で蹴る方法などがあります。チェギは一人ずつ、または数人が交互で蹴ることもあります。
主に、冬の風を利用して凧を空中に揚げる遊戯であり、紙に細い竹の棒を付けて凧をつくり、糸繰りの糸を凧に繋ぎます。韓国の凧揚げは、高く揚げて競うものと相手の凧の糸を切るもの、この二種類があります。相手の凧を切る遊びは、凧の戦いともいい、飯粒やニベなどでガラスや磁器の粉を糸に付け、相手の凧の糸を切ります。
二人が組み合った状態から力や技術を駆使して相手を倒すことによって勝負を決めます。農耕社会の祭礼行事の一つであり、旧暦5月5日「端午」に多く行われました。男性の力比べであり、広い砂場や野原の上で行われました。
瓶を置き、一定の距離から矢を投げ入れる遊戯です。二人で、または二チームに分かれて青と紅の矢を投げ入れ、その数で勝利を決めました。遊戯に使われる瓶の種類や大きさは様々であり、矢の大きさも色々です。瓶の中や取っ手に入れるなど、矢の位置によって得点が異なったりもします。
人間の動きの美しさを感じることの出来る韓国を代表する女性の遊戯です。歌・踊り・遊戯の要素が混在しており、主に秋夕(旧暦8月15日)や小正月(旧暦1月15日)の夜に行われます。大人数で大きな円を作り、歌の上手な人が先に歌いだすと、残りの人が円を描いて回りながらリフレーンの「カンガンスルレ」を歌います。
韓国の伝統衣裳には昔からの思想・精神・習慣・技術・美意識などが反映されており、チマ・チョゴリ・パジ・トゥルマギ・チョッキ・マゴジャなどによって構成されています。とくにチマとチョゴリは直線と曲線が調和し、華やかでありながら雅やかな雰囲気を漂わせています。
「国楽器」とも呼ばれる韓国の伝統楽器には、弦楽器としては伽倻琴・コムンゴ・奚琴などがあります。また、金属や竹などで作った管に穴を開けて呼吸など空気の流れによって発音する管楽器には大笒・小笒などが、手や桴(ばち)で打って発音する打楽器にはチャング・拍などがあります
伽倻琴
12弦の弦楽器であり、手ではじいたり、震わせて演奏します。
コムンゴ
高句麗の楽器という意味のコムンゴは中国の七絃琴を改造したものであり、6弦の弦楽器です。
奚琴
2弦の楽器であり、カンカンイ、エングムとも呼ばれます。韓国では雅楽にも俗楽にも幅広く使われます。
大笒
韓国を代表する管楽器の一つであり、横笛です。大きさによって大笒・小笒・中笒があります。
チャング
二つの鼓を合体させたような形をしており、左側は手で、右側は竹の桴で打って演奏します。
拍
体鳴楽器の一種であり、長方形の硬い木(オレオレカンバ)を紐で連なるように結びつけた楽器です。扇子のように広げ、畳む時に「パチッ」と音を出します。