- ソウル市、ソウル路7017~旧ソウル駅間33mの空中歩道工事が最終段階
- 駐車場だった2,300㎡の旧ソウル駅屋上は、ルーフトップがコンセプトの眺望・緑地の名所に
- 約20年放置されてきた閉鎖ランプの上部は都心の中の「空中庭園」に、内部は市民のアイディアで再生
- ソウル路7017~ソウル駅待合室まで続く歩行路で、都心に不足する緑の確保にも期待
2020年10月、旧ソウル駅の屋上からソウル路7071に直結する幅6m、全長33mの「空中歩道」が開通する。これまで駐車場だった約2,300㎡(約700坪)規模の旧ソウル駅の屋上は、ソウル駅一帯を一望でき、憩いの場として利用できる都心の中の「グリーンルーフトップ」に生まれ変わる。
ソウル市は、ソウル駅一帯の都市再生事業の一環として、韓国鉄道施設公団、ハンファヨクサ(Hanwha Station Development Co., Ltd)と共同推進する「ソウル駅公共性強化事業」は上記のように完了すると発表した。本計画は中区や外注業者など、計10に及ぶ公共機関や民間企業が参加する官民協力プロジェクトだ。
「空中歩道」は、ソウル路7017と旧ソウル駅屋上の閉鎖駐車ランプの上部を全長33m、幅6mの道で直結させて作る。冬場、積もった雪に滑ることがないよう、地面に熱戦を埋め、夜間照明も設置する。現在、工事は最終段階にあり、来月中にも工事を終える予定だ。
旧ソウル駅の屋上は、「緑の文化憩いの場」として生まれ変わり、10月に開通される空中歩道と共に訪れる市民を迎える。
コンクリートの代わりに地面には芝生を敷き、屋上の至る所にクルマバナやギボウシなど色とりどりの草花を植え、四季を通じて澄んだ空間を作る。腰かけられる壁付けベンチや通常のベンチ、薔薇のトンネルなど使い勝手のいい施設も設置し、訪れた人はもちろん、ソウル路を歩く歩行者にとって一息つける空間になることを期待する。
屋上とソウル路の間にあり、20年余り放置されてきた閉鎖駐車ランプ周辺には「空中庭園」が造成される。閉鎖ランプ上部に市松模様の四角い構造物(2.4m×2.4m)を設置し、構造物の壁面の間には上からフラワーポットを吊るして庭園の中を歩いているような環境を演出する。花壇と椅子も設置され、木陰で安らぎの一時を過ごせる。
ソウル市は、閉鎖ランプについて、現状を最大限維持しつつ再生していく計画だ。閉鎖ランプの内部(屋上から地上までの空間)をどのような方法で再生させ、どのような用途で使用するかについて、現在市民のアイディアを募っており、公募を通じて優秀なアイディアを採択し、活用方策を決めたい考えだ。
ソウル市は、ソウル駅の屋上に新たに緑地を造成することにより、都心に不足している緑地を確保し、ソン・ギジョン体育公園など近隣の緑地を連携する「生態ネットワーク」を形成できるようになると期待を寄せている。
ソウル市は、参加する機関間で複数回に渡る密な話し合いと協力により、各機関の意見を効率的に調整したことで、設計から工事完了まで滞りなく約8か月で完了することができたと語った。施設造成後も韓国鉄道施設公団、ハンファヨクサ(株)と協力して維持・管理を行う。
ソウル市のリュ・フン都市再生室長は「ソウル駅は韓国を代表する駅舎であり、ソウルの関門でありながらも、これまで都心の中の離島のように孤立し、周辺地域とうまく連携できていなかった」としながら、「今回の事業を通じてソウル路7017と歩道をつなぎ、ソウル路7017に不足している休憩空間を補うことで、ソウル駅の公共性を強化できると期待している。新型コロナウイルスで疲れた市民の憩いの場となり、停滞する地域の商圏にとっても新たな活力を吹き込む機会となるよう、最善を尽くして推進していきたい」と語った。
【添付1】造成前と造成後の画像
▶全景(造成前)
▶全景(造成後)