ソウル市全域にモノのインターネット(IoT)センサーを設置し、PM2.5、生活人口、騒音、照度など様々な都市現象データを一度に収集・流通・分析し、データを基盤とした都市政策の策定及び市民体感サービスの発掘に活用して、スマートCCTV都市安全データの収集・活用により安全な都市を実現します。
都市がますます複雑かつ多様に変化することで発生する現象を確認するために、より細かいデータの収集と体系的な分析が必要となりました。都市データを先制的に確保・分析してデータを基盤とした都市政策の策定、市民体感サービスの発掘に活用できるようS-DoT構築事業を推進しています。
データ収集
IoTセンサーとCCTVでリアルタイム都市データ17種を収集
様々な都市の現象を確認
都心内のPM2.5をはじめ騒音、光害などをリアルタイムモニタリング
スマート都市政策支援
センサーデータを政策策定資料として活用し、科学行政を実現
市民体感サービスの発掘
官民連携により都市現象データを活用し、体感度の高い市民サービスを発掘
都市の様々な環境情報(気温、騒音、PM2.5など17種のデータ)をリアルタイムで収集し、データを基盤とした都市政策の策定及び市民体感サービスの提供に活用します。
2019年 (850か所)
PM2.5、温度、湿度、騒音 (850個) *11種 6,050個
紫外線 (850個)
照度 (850個)
振動 (580個)
訪問者数 (50個)
風向 (12個)
風速 (12個)
輻射熱 (30個)
2020年 (250か所)
PM2.5、温度、湿度、騒音(220個) ※ 17種 1,590個
移動型 (30個):基本センサー、紫外線、照度、振動、悪臭、大気汚染物質、風向・風速、オゾン
紫外線 (20個)
照度 (20個)
振動 (20個)
訪問者数 (50個)
風向 (20個)
風向 (20個)
大気汚染物質3種 (60個)
輻射熱 (10個)
悪臭2種 (40個)
合計 (1,100か所)
PM2.5、温度、湿度、騒音 (1,100個、移動型を含む) ※ 17種 7,644個
紫外線 (900個)
照度 (900個)
振動 (900個)
訪問者数 (100個)
風向 (62個)
風向 (62個)
大気汚染物質3種 (150個)
オゾン (30個)
輻射熱 (40個)
悪臭2種 (100個)
収集されたS-DoTデータは、ソウル市公式ホームページを通じて市民に公開されます。
「市民と都市をつなぐスマートインフラ」 ソウル市のあちこちに設置された多様な形態の都市インフラ(信号柱・街灯柱・CCTV柱・防犯灯柱)に、公共Wi-Fi、IoT、知能型CCTV、電気充電、自律走行など各種スマート都市ICT技術を融合させ、都市の競争力を高め、市民がより安全かつ快適に生活できるように支援する市民体感型の都市基盤施設です。
1) スマートポールが提供する機能
機能 | サービス内容 |
---|---|
LED Light | 未来型街灯サービスの提供
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CCTV | 知能型統合CCTV機能の提供
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C-ITS(自律協力走行) | 次世代知能型交通システム(C-ITS)との連動
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公共Wi-Fi | 通信基本権の提供
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IOTセンサー(S-DoT) | S-DoT(Smart Seoul Data of Things)複合IoTセンサー
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スマート横断歩道 | 知能型歩行安全機能の提供
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電気充電 | Mobility充電インフラの提供
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S-Net | ソウル市の独自通信網
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未来新技術 | 未来新技術の受容性の提供
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2) ソウル市スマートポールの標準モデル(10種)
番号 | スマートポールの種類 | 標準モデルの詳細 (10種) | 受容機能 | 適用環境 |
---|---|---|---|---|
1 | 信号機 スマートポール | 信号機スマートポール基本型 | 信号機+スマート機能 | 車道 |
2 | 信号機+街灯 統合スマートポール | 信号機+街灯+スマート機能 | 車道 | |
3 | 信号機+CCTV 統合スマートポール | 信号機+CCTV+スマート機能 | 車道 | |
4 | 信号機+街灯+CCTV 統合スマートポール | 信号機+街灯+CCTV+スマート機能 | 車道 | |
5 | 街灯 スマートポール | 街灯スマートポール基本型 | 街灯+スマート機能 | 車道 |
6 | 街灯+CCTV 統合スマートポール | 街灯+CCTV+スマート機能 | 車道 | |
7 | CCTV スマートポール | CCTVスマートポール基本型 | CCTV+スマート機能 | 車道、公園、路地 |
8 | CCTV+防犯灯 統合スマートポール | CCTV+防犯灯+スマート機能 | 公園、路地 | |
9 | 防犯灯 スマートポール | 防犯灯スマートポール | 防犯灯+スマート機能 | 公園、路地 |
10 | 多機能 スマートポール | 多機能統合スマートポール | 各種灯柱・支柱機能+スマート機能 | 車道、公園、路地 |
3) スマートポール構築状況(2022年5月現在)
ソウル市の主な場所に計300本のスマートポールを構築
年度 | 構築対象地 | 構築 数(本) | 構築内容 |
---|---|---|---|
2020年 | ソンドン(城東)・チョンノ(鍾路) チュン(中)区一帯 | 26 | 様々な道路環境にスマートポール標準モデルのテスト構築
|
2021年 | クロ(九老)区 | 116 | 街灯・CCTV・児童保護区域の統合安全スマートポールを構築
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2022年 | トンジャク(銅雀)区 | 40 | 信号機・街灯スマートポールの構築を拡大
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チョンノ(鍾路)区 | 41 | 街灯・信号機スマートポールの構築を拡大
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カンドン(江東)区 | 47 | 街灯スマートポールの構築を拡大
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ヨンサン(龍山)・ソンブク(城北)・チュンナン(中浪)・ ソチョ(瑞草)区一帯 | 10 | 様々なICT技術を融合させた高度化スマートポール標準モデルのテスト構築
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トンデムン(東大門)区 カンブク(江北)区 | 20 | 街灯スマートポールの構築を拡大
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合計 | 300 |
集める
狭い空間に複雑に設置されていた各種道路施設物(街灯、信号機、CCTV、道路案内板)を一つに集めます。
加える
公共Wi-Fi、モノのインターネット(IoT)、知能型CCTV、スマート横断歩道など市民の安全と福祉のためのスマート都市技術を取り入れます。
高める
様々な道路環境(沿道、路地)に適用でき、未来技術を取り入れられる体系的なプラットフォーム型支柱の基準を設け、都市の競争力と市民体感サービスの満足度を高めます。
スマートソウルネットワーク(S-NeT)とは、ソウル市が独自に構築した有線・無線光通信網のことで、公共Wi-Fiなど様々なスマート都市サービスをソウルの公共生活圏全域に提供できるスマート都市通信インフラであり、市民の通信基本権を全面的に保障し、数多くの都市問題を解決する未来スマート都市ソウルの基盤です。
新型コロナ以後、非対面の日常化により通信は必須の公共財となっており、 ネットワークにつながる権利は市民の通信基本権であり、政府・自治体は法律に より市民の情報格差を解消する義務があります。
未来スマート都市の基盤を築くためには次世代の独自有線・無通信網を構築する必要があります。
交通・環境・安全・福祉などすべての行政分野における情報通信の新技術に対する需要が急増しています。
ポストコロナ時代のデジタル加速化により急増している家庭の通信費負担を緩和し、 通信格差を解消することが求められています。
2021年家庭通信費の総額は39兆ウォン、1世帯当たりの通信費は月15万8千ウォン(消費支出額の5.2%) 2022年3月の無線データ使用量は88万テラバイトで、過去最高値を更新しました。 移動通信加入者のうち、制限料金プランは69.1%、無制限料金プランは30.9%で、料金プラン間のデータ格差は29.5ギガバイトと持続的に増加しています。 データ格差により、教育・福祉・安全など全分野における格差が広がる恐れが高まっています。
1. サービス内容
2. 推進状況
▶ 独自情報通信網の現状:総延長5,048km
(単位:km、2022年3月31日現在)
独自情報通信網の現状 | ||
---|---|---|
計 | ソウル市↔自治区 行政情報網 | 自治区(25個) |
5,048 | 421 | 4,627 |
▶ 公共Wi-Fiの運営状況:28,006台
(単位:台、2022年4月30日現在)
総計 | 固定型(19,027台) | 移動型 (8,979台) | |||||||
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屋外型(10,046台) | 屋内型(8,981台) | ||||||||
主な距離 | 伝統市場 | 公園・川 | 文化・観光 | バス停留所 | 福祉施設 | コミュニティ | 市内バス | マウルバス | |
28,006 | 3,329 | 636 | 2,150 | 1,389 | 2,542 | 4,021 | 4,960 | 7,393 | 1,586 |
▶ 公共Wi-Fiの自治区別の状況:19,027台(移動型 8,979台は別途)
(単位:台、2022年4月30日現在)
チョンノ(鍾路)区 | チュン(中)区 | ヨンサン(龍山)区 | ソンドン(城東)区 | クァンジン(広津)区 | トンデムン(東大門)区 | チュンナン(中浪)区 | ソンブク(城北)区 | カンブク(江北)区 | トボン(道峰)区 | ノウォン(蘆原)区 | ウンピョン(恩平)区 | ソデムン(西大門)区 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
454 | 1,257 | 649 | 1,056 | 598 | 518 | 557 | 431 | 483 | 813 | 1,049 | 1,079 | 625 |
マポ(麻浦)区 | ヤンチョン(陽川)区 | カンソ(江西)区 | クロ(九老)区 | クムチョン(衿川)区 | ヨンドゥンポ(永登浦)区 | トンジャク(銅雀)区 | クァナク(冠岳)区 | ソチョ(瑞草)区 | カンナム(江南)区 | ソンパ(松坡)区 | カンドン(江東)区 | ソウル大公園 (クァチョン(果川)) |
856 | 834 | 1,520 | 958 | 577 | 699 | 376 | 498 | 709 | 746 | 838 | 834 | 13 |
ソウル市の75機関でCCTVの設置目的に応じて防犯、児童保護、都市公園・遊び場、ゴミの不法投棄の取り締まり、交通取り締まり、交通情報の収集・分析など市民の安全のために計14台のCCTVを設置・運営しています。
※ ソウル市CCTV設置状況
(2021年12月31日現在)
区分 | 総計 | 施設安全・ 火災予防 | 交通取り締まり | 交通情報の収集・ 分析 | その他の 法令 | ||||
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防犯 | 児童 保護区域 | 公園・遊び場 | ゴミの 不法投棄 | ||||||
計 | 148,026 | 78,341 | 8,660 | 8,092 | 1,968 | 40,273 | 7,098 | 1,874 | 1,720 |
本庁 | 4,561 | 176 | 0 | 0 | 3 | 2,292 | 305 | 1,497 | 288 |
事業所 | 8,053 | 892 | 0 | 651 | 8 | 6,010 | 0 | 6 | 486 |
市議会 | 76 | 0 | 0 | 0 | 0 | 76 | 0 | 0 | 0 |
投資出捐機関 | 51,779 | 20,112 | 36 | 782 | 436 | 29,201 | 973 | 239 | 0 |
自治区 | 83,557 | 57,161 | 8,624 | 6,659 | 1,521 | 2,694 | 5,820 | 132 | 946 |
ソウル市では、各機関に分散して運営中のCCTV映像情報を、市を中心に統合・連携して共同利用するための「スマートソウルCCTV安全センター」を構築し、広域型CCTV統合コントロールタワーの役割を強化しています。 また、市民の生命・財産を保護し、緊急事態が発生した際のゴールデンタイムを確保するため、ソウル市を介して25自治区のCCTV統合管制センターと112、119状況室などに公共安全(CCTV映像情報)分野をスマートシティ統合プラットフォームで連係する「スマートソウル・セーフティネット」構築事業を年次的に推進しています。
※ スマートシティ統合プラットフォーム構築状況
区分 | 計 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022~2024年(予定) |
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自治区数 | 25 | 2 | 6 | 7 | 10 |
「スマートソウルCCTV安全センター」の紹介
犯罪予防、災難防止など安全に関する要求が高まる中で、CCTVが持続的に増加するにつれ、既存の管制人員では効率的な管制運用が困難となったため、CCTVに人工知能による映像分析技術を融合させて管制運用の効率を高めるとともに、管制人員の不足を改善すべく「知能型選別管制システム」の導入を積極的に推進しています。
※ 知能型選別管制システムの導入・運営状況
区分 | 計 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022年以降~ |
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自治区数 | 25 | 3 | 7 | 3 | 12 |
CCTV映像情報の連係・活用の増加にともなう映像情報の漏えい及び誤用・乱用などの副作用を防止すべく、映像情報処理記録のリアルタイム収集、誤用・乱用及び漏えいの分析、追跡のための内部統制システムを25の全自治区に構築・運営しています。
※ 内部統制システムの運営状況
区分 | 計 | 2017年以前 | 2018年 | 2019年 |
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自治区数 | 25 | 9 | 6 | 10 |
新型コロナ以降、非対面・オンラインサービスの普及などデジタル転換の加速化に伴い、様々なサイバーセキュリティの脅威が増加しています。 このようなサイバーセキュリティの脅威に先制的に対応し、個人情報の保護を強化するなど、セキュリティ危機への継続的な対応の必要性が高まっています。 セキュリティ危機に対する持続的な対応体系を整え、サイバーセキュリティのコントロールタワー機能及び個人情報保護活動を強化することで、世界最高のサイバー安全都市の実現を目指します。
勤務人員及び管制装備 | 管制対象(計72機関) | 主な機能 |
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ますます知能化・大型化が進んでいるサイバー攻撃に先制的に対応すべく、ソウル市サイバーセキュリティ環境に適した人工知能(AI)を基盤とした保安管制体系を構築しました。
システム名 | 内容 |
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脅威収集分析システム | 72の保安管制機関の保安装備から探知された脅威データ(生ログ)を収集し、フィルタリング及び正規化する |
侵害事故予測マシンラーニングシステム | 指導学習方式で探知された攻撃分類及び侵害事故の可能性を予測
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侵害事故対応システム | 保安管制要員がリアルタイムで探知された攻撃タイプ・侵害事故の可能性をモニタリングして対応 |
サイバー脅威インテリジェンスシステム | クラウドを通じて国内外のセキュリティ企業や研究機関からの各種脅威情報(有害IPアドレス、攻撃主体別攻撃方法、対応策など)を提供 |