地域保育班長発隊式
月日:2013年5月16日 会場:ソウル市庁大会議室
ソウル市の保育班長の皆様にお会いできてとても嬉しいです。先月、プサン(釜山)国公立保育園で保育士が子どもを虐待した事件が大きく報道されました。子を持つ親御さんたちはそのニュースを見て激怒し、不安を感じたと思いますが、ご安心ください。ソウル市には「地域保育班長」がいらっしゃるからです。
私は昨年、保育の街として知られる横浜市を訪れましたが、横浜市長は同市では保育の心配はないと話していました。なぜなら、保育コーディネーターがいるからです。保育コーディネーターが保護者のニーズに合った保育所を紹介し、随時の保育情報を提供してくれるそうです。
これがまさに皆様の役目です。地元の保育所の状況や特徴、園長の方針、保育士の性格などを把握し、保育について保護者が質問してきたらその場ですぐ答えてください。この保育所に空きが出た、この保育所の食事はこうだ、あの保育所の保育士の特徴は、といった具合に、自分の子を育てるように、地元の保育所について全て知り尽くした保育専門家になってください。
私は一つの洞に国公立保育所を2カ所設置すると市民の皆様に約束しました。昨年、懸命に取り組んで目標を達成することができました。公共機関が有する遊休空間の活用や官民連携、共同住宅などにより4分の1の費用で大幅に拡充しました。
しかし、保育所の数が増えたからといってそれで終わりではありません。質の高い教育が提供され、管理されなければなりません。もちろんその1次的な役割は国公立保育所の園長と保育士が担うべきです。さらに社会と町が協力しなければなければなりません。多様な育児情報を必要な人にワンストップで提供できる保育班長こそがこの問題を解決してくださると確信しています。
皆さんの責任や役割が大きい割にはソウル市から与えられる報酬は少ないです。特に保育班長を管理する専門保育コーディネーターの方々については、今も業務が多いのにさらにお願いするようで申し訳なく思います。
でも皆様、最善を尽くしてこの事業を成功させましょう。これは韓国社会の未来を築く仕事です。私が好きなアフリカのことわざがあります。「子どもを育てるのは母親だけではない。他の子どもたち、他の大人たち、そして地域全体の協力が必要だ」。地域全体の関わりが必要な子育てにおいて、皆様がそのリーダーとなり、真の班長となってくださるようお願い申し上げます。ありがとうございました。