「ソウル市ペット里親探しセンター」オープンセレモニーでの挨拶
月日:2012年9月17日 会場:ソウル大公園総合案内所
こんにちは。ソウル特別市長のパク・ウォンスン(朴元淳)です。ソウル市ペット里親探しセンターのオープンを心よりお祝い申し上げます。日頃から動物を愛し、本日この場にご出席くださったご来賓の皆様に心より感謝申し上げます。
現代は、ペット飼育者時代だといわれます。つまり、私たちは動物と共存しているのです。ソウル市は、ペット里親探しセンターの設置とともに動物支援課も新設します。現在、世界的な保護魚種で違法に捕獲されたミナミハンドウイルカの「チェドリ」を済州道近海に返すために適応訓練をしているところです。
ある人は言います。ソウル市長はなぜ動物保護に熱心なのか。人気とりではないかと。そう考えることもできますが、事実は違います。私が動物にも福祉があるということを知ったのは1994年頃です。当事弁護士だった私は初めての留学を決意し、英国のオックスフォード大学で学んでいたのですが、当時ロンドンで「動物の福祉」のためにデモをする多くの人を目にしました。韓国では人権すら定着していないのに動物の権利だなんて。戸惑いと同時に不思議な感覚を覚えましたが、興味を感じて学んでみることにしました。英国で動物の権利に関する論文や研究資料を収集し、韓国に帰国した後に動物の権利に関する論文を書きました。
戦争の廃虚の中から急激な経済成長を遂げた韓国では、動物の福祉や権利について語ることに慣れていません。しかし、今や韓国も経済規模が世界で10本の指に入る先進国になりました。私たちも社会の品格を考えるべき時代になったのではないでしょうか。
わが家には「ソウル」と「ヒマン(希望)」という二匹の珍島犬がいます。夜遅くくたくたになって家に帰ると、その二匹の犬が走ってきて私を迎えてくれます。私が脱いだ靴下を取り合って遊ぶこともあります。ペットを飼ったことのある方はご存知でしょう。その喜びを。家族から感じる愛情、癒し、エネルギーをペットからも感じることができるのです。
動物は私たち人間と共存すべき友です。私たち人間に人権があるように、動物も生命を尊重されるべき権利を持っています。友である動物の権利を守るのは私たち人間です。ソウル市ペット里親探しセンターはその第一歩です。私たち人間と共にこの時代を生きるすべての構成員が、傷つくことなく、調和をなして共存する品格ある社会。それこそが幸せな社会ではないでしょうか。そんな気持ちで本日、ソウルペット里親探しセンターをオープンします。
ペット里親探しセンターのオープンに際してご尽力くださった方々、そして動物を愛する市民の皆様に心から感謝申し上げます。