ソウル市が全国の自治体の中で初めて開発したピアノ線を利用した鳥類被害防止施設の効果が検証され、注目を集めています。これは、橋梁や高架施設に細いピアノ線を設置することで、その上に鳩などが止まろうとしても止まることができず、自然に別の場所に行くようにするというものです。
これまで橋梁や高架の下に生息する鳩が街の景観破壊や悪臭、騒音、不衛生など市民の生活環境を阻害するとともに、施設の腐食によって維持管理が非常に困難でした。鳩の排泄物にはアンモニアと酸が含まれており、そのまま凝固して雨水などと混合すれば、鉄を腐食させる化学作用が発生し、施設の腐食を引き起こします。また、排泄物の悪臭は市民に大きな被害を与えてきました。
今回の開発は、ソンサン(城山)1橋の下に集まる鳩の排泄物による悪臭や施設の腐食などがひどく、近隣の自転車レーンを通る市民の苦情が相次ぎ、問題解決に悩んでいたソウル市の西部道路事業所の職員が自ら考案したもので、現在特許出願中です。ピアノ線の鳥類被害防止施設は、2014年5月の「2014年ソウル創造賞」で最優秀賞を受賞しました。
T今回開発された装置は、何よりも従来の鳥類接近防止網などの問題として指摘されていた景観破壊と狭い空間での設置が困難という点が改善され、特に従来の製品に比べて約半額のコストで済み、予算削減にも有効です。また、設置が容易なだけでなく、長期間の使用による緩み防止用調整ハンドルと温度の変化に対応する弾性スプリングを設置することで、交換の手間を最小限に抑えることができるようになりました。ピアノ線は炭素鋼の成分の強い材質で、共用性に優れ、弾性が良く、長期間の使用が可能です。しかも、施設の安全点検に全く支障を来たしません。
区分 | 設置前 | 設置後 |
ソンサン(城山)1橋 | ||
ソウル駅 高架 | ||
ハンナム(漢南)2高架 |