- 2020年4月2日(木)の運行開始から300日で10万人、水際対策の強化で入国・帰国者による感染を完全遮断
▹1日平均357人が利用、地域別利用状況は江南区9.1%、麻浦区8.6%、江西区5.8%
- 陽性率の高い入国者の輸送も運転士らの感染ゼロ、「徹底した防疫の結果」
▹入国→特別輸送専用車(タクシー、ハイヤー)→自宅隔離、接触遮断
- 市、「今後も徹底した防疫管理を行い、海外入国者の管理に万膳を期す」
ソウル市は、2020年4月2日(木)からスタートした「仁川空港海外入国者・帰国者特別輸送専用タクシー」の利用客が運営開始300日で10万人を記録したと発表した。
市は、海外からの入国による新型コロナウイルス感染拡大を水際で遮断し、徹底した防疫管理を行うべく、入国者・帰国者を安全に移動させられる「特別輸送専用タクシー」を運営してきた。この度、運営開始から300日を迎え、1日平均357人、延べ10万3934人を輸送し、入国者・帰国者の安全な移動を支援して感染症の流入を徹底的に遮断し、地域住民らの不安を解消する上でも大きな役割を果たしている。
仁川空港特別輸送は、入国者・帰国者の25%が外国人であることを踏まえ、外国語でのコミュニケーションが可能な外国人向け観光タクシーやハイヤー377台が担っており、仁川空港第1、第2ターミナルに特別案内デスクを設置して入国者・帰国者の対応に当たっている。こうした措置を講じることで、
仁川空港→選別診療所→隔離(2週間)先までのすべての移動経路に責任を持ち、国内の人との接触を徹底的に遮断している。
特別輸送専用タクシーは、海外からの入国者や帰国者からの感染拡大を徹底的に遮断すべく、①運転士と乗客の間に仕切りを設置、②乗客が降りた後は消毒と換気を徹底、③手指消毒薬の常備はもちろん、運転士自身もこまめに消毒を行い徹底した防疫に努めている。その甲斐あって、感染が確認された人を含む約10万4000人もの海外からの入国者・帰国者の輸送を担う特別輸送タクシーの運転士の感染は、いまだ一件も発生していない。
利用実績を見ると、仁川空港から江南(カンナム)区に移動する利用客が9457人と全体の9.1%を占めており、次いで麻浦(マポ)区が8949人で8.6%、江西(カンソ)区が5978人で5.8%、道峰(トボン)区は980人、全体の0.9%に留まり最も利用率が低かった。
曜日や時間帯別では、飛行機の運航時刻も多少影響するが、週のうち金曜日が1万8717人(18.0%)と最も多く、時間帯別では午後4時から午後7時が3万9358人(38%)と最も多い結果となった。
市は、今後も新型コロナウイルスが終息するまで特別輸送専用タクシーを運行し、安全な移動体系を持続的に保つ計画だ。外国人向け観光タクシーの運転従事者はPCR検査などを月に1回以上受けるよう義務付けるなど、無症状のまま感染を拡大させることのないよう防疫と感染症管理を徹底して行っていく。
ソウル市のファン・ボヨン都市交通室長は「市民が特別輸送専用タクシーで入国から隔離先まで安全に移動できるよう万全を期している」としながら、「今後も徹底した防疫管理を行って新型コロナウイルスの感染拡大を防止し、市民がより安心して移動できるよう取り組んでいきたい」と語った。