ソウル市は、酸性雨や呼吸器疾患をひき起こす窒素酸化物(NOx)排出の主な原因の一つであるボイラーのバーナー(点火装置)425台を「低NOxバーナー」に交換することによって、今年1年間で窒素酸化物200トンとエネルギー使用量4,600TOEを削減した。
一般的なバーナーを低NOxバーナーに交換すると、ボイラーが燃焼する時に火炎の温度や酸素の濃度を抑えるために、窒素酸化物の発生量を60%カットできる。また、ボイラー容量1トン当たりのエネルギー使用料も年間340万ウォンほど減らすことができるので、燃料費削減効果がある。
2008年から「ソウル市低NOxバーナー普及事業」が開始された。これは、中小事業所やマンションなどのボイラーや冷・温水器に使用されている一般的なバーナーを環境部の認めた低NOxバーナーに交換する際に、ボイラーの容量に応じて1台当たり420万ウォンから2,100万ウォンまでソウル市が補助金を出すものである。
ソウル市は、ソウル市内の窒素酸化物排出量の約1/3が、建物の暖房など非産業分野から発生している事実を考えると、窒素酸化物排出量を減らすためにはボイラーの管理が重要であると考えている。低NOxバーナー普及事業に参画した事業者の満足度が高いため、さらに多くの中小事業所やマンションなどが当該事業に参画できるよう、継続的に取り組んでいくと発表した。