ソウル市は、毎月ごとに物語のある「今月の未来遺産」を選定して広報している。10月12日(火)~10月22日(金)に実施した「11月の未来遺産」を選ぶための投票の結果、韓国初の韓屋形態の洞事務所「ヘファドン(恵化洞)住民センター」、1960年代のソウルの都市化を現わしている詩「ソンブクドン(城北洞)の鳩」、1950年代のゴシック石造教会の建築様式が際立つ「ナムデムン(南大門)教会」が、11月の未来遺産に選ばれた。
① ヘファドン(恵化洞)住民センター
「ヘファドン(恵化洞)住民センター」は、一般的な住民センターとは異なる独特な情趣を感じられる韓屋の住民センターで、2006年11月から運営を開始した。ここは、韓国で初めて韓屋に入居した住民センターであると同時に、住民センターの移転建物の歴史を称えるため、2013年度に未来遺産に選定された。
② ソンブクドン(城北洞)の鳩
「ソンブクドン(城北洞)の鳩」は、1968年11月に「月刊文学」に発表された詩人キム・クァンソプ(金珖燮)を代表する作品であると同時に、「ソンブクドン(城北洞)」という地域性を表す代表的な詩であることから、2016年に未来遺産に選定された。市は、1960年代のソンブクドン(城北洞)一帯の宅地開発事業によって追いやられた鳩の様子を描き、現代文明と産業化によって廃れていく現代人の様子を暗示した。
③ ナムデムン(南大門)教会
1955年に起工して1969年11月に完工したナムデムン(南大門)教会は、ゴシック風の石造教会様式がよく表れており、建築史的な面からその保存価値が認められ、2013年に未来遺産に選定された。ディテールにまで凝った外観と、対照的にシンプルな内部の平面が、建築当時のままに比較的よく保存されている。
「今月の未来遺産」に関するカードニュースやその他の様々な興味深い物語については、ソウル未来遺産ホームページ(
futureheritage.seoul.go.kr)の「今月の未来遺産」掲示板や、ソウル未来遺産の公式Facebook・Instagramでも読むことができる。
なお、「ソウル未来遺産」は、多数の市民が一緒に共有できる共通の記憶と感性が宿る近現代ソウルの遺産であり、2013年から選定が始められ、現在489個の未来遺産が指定されている。ソウル市は、未来遺産の保存に対する市民コンセンサスを形成するため、市民と一緒に行う様々なプログラムを実施している。
11月の未来遺産
11月の未来遺産
1. ヘファドン(恵化洞)住民センター |
2. ソンブクドン(城北洞)の鳩 |
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3. ナムデムン(南大門)教会 |
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