最先端テクノロジーを駆使したソウル駅バス停留所が『IDEAデザイン賞金賞』を韓国で初めて受賞 暗くなった夜、ソウル駅のバス停でバスを待ったことがありますか。ソウル駅は地下鉄、高速鉄道KTX、タクシー、バスなどの公共交通が全て集結する交通の中心地で、江西(カンソ)、江東(カンドン)、江南(カンナム)、江北(カンブク)、そして京畿道(キョンギド)などの各地域に向かうバスとこれを待つ人々や通り過ぎる人々でいつも混雑しています。そのような中で、特に目を引くものが「最先端テクノロジーを駆使したソウル駅バス停留場」です。
現在の時刻が表示されたかと思うと次の瞬間、今日の日付や天気が表示されます。ソウル訪問を歓迎するメッセージも表示されます。ものめずらしそうに見ている人や、携帯電話のカメラで撮影している人が目につきます。
この「最先端テクノロジーを駆使したソウル駅バス停留所」はそのデザイン価値が認められ、『2010 IDEA Design Award』の環境デザイン部門において韓国で初めて「GOLD WINNER」に選ばれました。これに先立ち「最先端テクノロジーを駆使したソウル駅バス停留所」は、ドイツの2010年iFデザイン賞とRed dotデザイン賞を受賞しており、今回のIDEA受賞で世界デザイン賞のグランドスラムを達成、韓国とソウルをデザイン先進国として世界にアピールする契機となりました。
最先端テクノロジーと文化芸術が融合した公共の場所として注目を集める IDEA(International Design Excellence Awards)は、米国産業デザイナー協会(IDSA)とビジネスウィーク誌が共同で主催する世界的権威を誇るデザイン公募展で、「デザイン界のアカデミー賞」と呼ばれるほどの権威があります。消費財、家具、グラフィック、自動車、インタラクティブ、パッケージなど、9つの部門で授賞し、デザインの革新性、ユーザー、社会や自然生態にとって有益か、適切で美しい外観を備えているか、などを基準に審査が行なわれ決定されます。
今回受賞した「最先端テクノロジーを駆使したソウル駅バス停留所」は、単にバスを待つという機能を超え、交通手段の乗換えを行うソウル駅を最先端テクノロジーと文化芸術が融合した公共の場所に発展させたという点で評価を受けました。停留場のバスシェルターには、LED(発光ダイオード)画面が設置され、ニュースや天気情報、バス運行状況などをリアルタイムで提供しています。バス乗車台や安全フェンス、街灯、路線案内図などは、現代カードがデザインしたもので、穏やかで美しいものに仕上がっています。
8月7日に米国オレゴン州ポートランドで行われた授賞式にソウル市を代表して出席したソウルデザイン財団のクォン・ヨンゴル理事長(元デザイン・ソウル総括本部長)は、今回の受賞に関して、「ハードシティーからソフトシティーへの変貌に努めたソウル市の努力が認められた意義深い賞だ。今後もソウル市は、暮らしの中で市民が便利さを実感できる‘デザイン・ソウル’を実現するために努力と情熱を注いでいく」と述べました。