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プレスリリース

  • ソウル観光「三無三強革新」で、ぼったくりや低品質の旅行商品撲滅へ

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    – ソウル市「ソウル観光三無三強革新対策」発表…24日(木)、官民協力のTFを発足
    – 観光客を狙った不当な料金請求、低品質の旅行商品など慢性的な問題を解消、個人観光客のニーズを満たす
    – 観光特区6か所の全店舗に価格表示制を拡大、タクシーのぼったくり問題の根絶に向けた「スリーアウト」制度を導入
    – 不当な料金請求の被害補償制度の実施地域拡大、補償金額を1人あたり30万→50万ウォンに引き上げ
    – 個人観光客向けのモバイル観光市場・ソウル観光パスを今年下半期に導入、飲食店に外国語メニューを普及


     

    □ ソウル市が観光業界と共にソウル観光の3不(不便、不満、不信)の根絶に向け、本格的に取り組んでいく考えを示した。

    □ ソウル市はまず、明洞(ミョンドン)、梨泰院(イテウォン)など観光特区6か所内の17㎡以上規模の小売店舗のみに義務付けられてきた価格表示制を、今年下半期に特区内の全店舗に拡大・適用することを目標に掲げ、関連機関(自治区、観光特区協議会、商人会など)との協議に本腰を入れる。
    ○ 小売店舗(17㎡以上)を対象とした価格表示制の義務化とタクシーの不当運賃請求の解決に向け、市・自治区・観光警察隊などによる合同点検を強化し、2月からはタクシーの不当な料金請求に対し、「スリーアウト制度」を導入し、2年以内に不当な料金請求で3回摘発されたタクシーは資格を取り消されることになる。

    □ 買い物や飲食店、宿泊を利用する際、不当な料金請求の被害にあった外国人観光客にソウル市観光協会と観光特区協議会が補償金を支給する「不当な料金請求の被害補償制度」は、観光特区から弘大(ホンデ)、新村(シンチョン)など主要観光地へと実施地域を拡大し、補償金額も1人あたり30万ウォンから50万ウォンに引き上げる。

    □ 今後ソウルは、個人観光客にとってより旅行しやすい都市になる。様々な旅行商品が直接取引される「モバイル観光市場(仮称)」を9月中にオープンし、1日券、2日券のような、一定期間公共交通機関の利用や観光地の割引などの特典を受けられる「ソウル観光パス」を下半期に導入する予定だ。
    ○ 「モバイル観光市場」は、例えば「鷺梁津(ノリャンジン)で生まれ育った地元住人が紹介する水産市場ツアー」や「メイクアップツアー with ビューティーブロガー」のような、一人会社が企画する個性あふれる旅行商品が直接取引される。

    □ ソウル市は3月24日、このような内容が盛り込まれた「ソウル観光三無三強革新対策」を発表し、外国人観光客を狙った不当な料金請求、低品質の団体観光商品など慢性的な問題を解決し、最近増加傾向にある個人観光客のニーズに応えたいとの意向を明らかにした。

    □ 三無三強は、①不当な料金請求、②低品質の観光商品、③個人観光客が感じる不便さを無くし(三無)、④歓待と配慮、⑤丁寧な観光案内、⑥ソウルでしかできない特別な体験の強化(三強)を意味する。

    □ 今回の対策は、外国人観光客のブログや海外ウェブサイトに掲載された旅行記、観光案内電話や観光案内所に寄せられた外国人観光客の苦情などを最大限収集する一方で、旅行会社・飲食店・宿泊施設・通訳などの業界、韓国観光公社などの関係機関、教授・記者などの専門家18人を対象に行った深層インタビュー(FGI)を分析し、浮き彫りになった問題を総合的に診断し策定したものだ。

    □ 同市は、観光客1千万人を突破し、3年連続世界観光10大都市(マスターカード発表)に選ばれるなど、これまでのソウル観光は量的成長に集中してきたが、今年をソウル観光革新の元年とし、ソウル観光業界に蔓延る問題を抜本的に解決し、質的成長に向け取り組んでいくと説明した。

    □ このような観光革新を成功させるためには、観光客と直に接しサービスを提供する観光業界の協力が何よりも重要であるだけに、24日、ソウル市や観光業界などが共に参加する「ソウル観光革新TF(タスクフォース)」を発足し、ソウル観光革新対策を共同推進することにした。

     

    ソウル観光の三無三強革新における課題と実行策

    □ 今回の革新対策における主要課題は、 第一に、買い物、宿泊、飲食店などまだ至るところに残存している不当な料金請求の問題を完全に無くすべく、価格表示制度を観光特区6か所の全店舗を対象に拡大し定着を図る。
    ○ タクシーの場合、外国人観光タクシーのみに適用されてきた区間定額料金制度(仁川国際空港~ソウル)を拡大する方策に関し、2016年研究機関に依頼し妥当性を検討する計画だ。

    □ また、不当な料金請求による被害については、これまで1人あたり30万ウォンだった補償額を今年4月からは50万ウォンに引き上げることで、ぼったくりの根絶に乗り出し、現在は明洞1か所のみに設置されている不当な料金請求による被害の届け先を、空港出国場とソウル駅に新設する予定だ。
    ○ ほかにもピークシーズン(5月・10月)には、市、自治区、観光警察が合同で取り締まりに乗り出すとともに、ミステリーショッパー(mystery shopper)方式の抜き打ち点検を実施するなど、ぼったくりの取り締まりを強化する計画だ。
    ○ さらに、主要観光名所内の秩序を維持するため、名誉観光保安官を拡大・運営(2015年150人→2016年200人)し、江北(カンブク)地域の都心に集中している観光警察を江南(カンナム)地域などソウル全域に拡大・配置すべく、警察庁と協議していく方針だ。

    □ 第二に、買い物が中心となっている低品質の観光商品の販売や流通を減らす一方で良質な観光商品を拡大するため、優秀観光商品の開発費として旅行会社1社あたり最大3千万ウォンを支援するほか、質の高い商品の開発を率いる優秀旅行会社を選定し、最大1千万ウォンのインセンティブとPR活動を支援する。
    ○ また、昨年に続き今年も国内外から800社が参加する「ソウル国際トラベルマート」を開催し、医療、ウェディング、韓流など高付加価値の観光商品の拡散を誘導する。
    ○ ほかにも、個人観光客向けの体験型観光商品の取引を行う「モバイル観光市場」を構築し、体験型観光商品を発掘しPRと販売を支援することで、行き過ぎた競争によって歪んだ観光市場構造の是正を図る考えだ。

    □ 第三に、個人観光客が感じている不便さを解消するため、「ソウル観光パス」を今年下半期に導入し、観光客が多く利用する地下鉄の駅を中心に荷物の一時預かりサービスを充実させる。また、駅の入り口周辺にある案内地図や多言語案内表示板のミスを見つけ整備し、外国人観光客の来店が多い飲食店には外国語メニューを普及する。
    ○ また個人観光客が重い荷物から解放され身軽で自由に旅行できるよう、民間業者と協力し空港から宿泊施設までの荷物宅配サービスも活性化させる。
    ○ ソウル市は、観光客の苦情の1つだったタックスリファンド(事後免税制度)の簡素化を政府に提案する予定だ。

    □ 第四に、中国人・日本人観光客の訪問が集中する時期(春節、5月、10月)には、歓待週間を運営し、スマイルキャンペーンを展開するなど観光客歓待ムードを高めるとともに、観光地内の住宅街における観光マナー向上キャンペーンを、北村(ブクチョン)地域の伝統家屋マウル(村)から麻浦(マポ)、城北(ソンブク)などに拡大し、住民を配慮する文化が共存できるよう取り組む。

    □ 第五に、観光客一人ひとりに合わせたより丁寧な観光案内に向け、案内のみならず宿泊や公演の予約から外貨両替、旅行者の休憩所に至るまで様々なサービスをワンストップで提供する「ソウル観光総合案内センター」を2018年に設置することを決めた。

    □ さらに、観光客の目的、期間、興味などに基づき旅行ルートを提案する「ソウル観光コーディネーター」を観光案内所に配置し、結婚移民女性85人を対象に、中国・東南アジア諸国言語の通訳案内士の資格取得に向けた支援を行う。

    □ 最後に、ソウル・トゥルレギル、ストリートフード、テンプルステイ、弘大クラブ文化などソウルの様々な魅力を観光商品化し、これらを今年10月、「ソウル観光お勧めコース100」に選定し、ソウル市の多様なチャンネルを通じてPRする計画だ。

    ※ソウルの魅力の観光商品化

    (BEAUTY)
    ◆自然景観:漢江、南山、トゥルレギル、生態公園など
    ◆伝統:古宮、北村、仁寺洞、韓屋マウル、伝統寺刹など
    ◆歴史:未来遺産登録建物、ソウル城郭、博物館など

    (JOY)
    ◆文化体験:四季を代表するフェスティバル、テンプルステイ、工房体験など
    ◆買い物:明洞、東大門、南大門、伝統市場、清潭洞など
    ◆韓流:韓流スター公演場、ドラマロケ地の訪問など

    (TASTE)
    ◆韓国料理:宮廷料理、精進料理、茶道、伝統市場の食べ物など
    ◆世界料理:ソウル市民が好む世界各国の料理
    ◆ストリートフード:トッポッキ、スンデ、キムチチヂミ、キムパ、カップご飯、うどんなど

    (NIGHT)
    ◆夜景スポット:南山Nタワー、63ビル、盤浦大橋、光化門広場など
    ◆文化体験:弘大クラブ文化、東大門夜市場、深夜劇場など
     

    □ これに関連し、ソウル市はソウル観光革新をリードする官民協力体「ソウル観光革新タスクフォース(TF)」の発足式を24日(木)に開催する。朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長と民間業界の体表を共同団長とし、観光業界から11人、関係機関から4人、専門家6人、市関連部署長5人など計28人で構成される。

    □ TFは、ソウル観光の実態診断と共に、より具体的かつ実践可能な実行課題を新たに発掘・推進し、今回発表される対策の進捗状況を定期的に点検・評価し、持続的に補完・発展させていく役割を担う。そのため、月1回の実務会議、四半期に1回の全体会議を計画している。

    □ パク市長は「未来産業の糧であると同時に雇用創出の潜在力をもつソウル観光は、量的成長に安んずることなく、質的成長に向かうべき時期を迎えており、今年はその革新の元年になる」とし、「早く行きたければ一人で行け、遠くへ行きたければ皆で行けという言葉のように、ソウル観光における妙案を探し出すためにも、関係機関や業界、市民皆の参加と支持を期待したい。今回発足する革新TFがその中心的な役割を果たせるよう最善を尽くす考え」と話した。