- パク市長が海外都市の市長とグローバル企業の関係者にコロナ19の防疫経験とノウハウ、戦略を共有
- 世界から注目されるドライブスルー、迅速な検診システム、スマートシティ技術などを紹介
- ソウル市の迅速性‐民間の革新性‐高い市民意識などの美しい連帯が防疫の原動力
- パク市長、危機をチャンスに変えバイオメディカル・AIなどの新産業に集中投資→先導モデルを構築
パク・ウォンスン市長は、グローバルスタートアップのアクセラレーター「プラグアンドプレイテックセンター」(Plug and Play Tech Center、 以下「プラグアンドプレイ」)と「コロナ19対応ビデオセミナー」を開き、コロナ19に積極的に対応したソウル市の防疫経験とノウハウを紹介した。
17日(金)午前8時30分、ソウル市庁執務室で行われたビデオセミナーには、LA、サンフランシスコ、シドニーなどの都市政府と、ダイムラー、J&J、ポルシェ、ボッシュ、デロイトなどのグローバル企業の関係者ら約500人が参加した。
「プラグアンドプレイ」の創立者であり現CEOのサイード・アミディ(Saeed Amidi)氏は、多様なグローバルリーダーが参加するコロナ19関連の対談シリーズを企画、進行しており、今回パク市長にビデオセミナー開催の提案を持ちかけ、パク市長がこれに応える形で実現した。
米シリコンバレーに拠点を置くプラグアンドプレイは、ペイパル、ドロップボックスなどのグローバル企業を輩出した投資会社。35の支店とグローバル大企業、大学など、広範囲なグローバルネットワークを有する。
今年1月、パク市長が米国を訪問した際、ソウル市はプラグアンドプレイと、ソウルの有望スタートアップ発掘、グローバル進出などに向けたMOUを締結した。
60分間行われた今回のセミナーは、前半の40分はパク市長とサイード・アミディ代表による1対1の対談、後半の20分は海外都市政府および企業関係者とのQ&A形式で行われ、ソウルの感染病への対応状況と、先制的な対応政策についての質疑が続いた。
ビデオセミナーの参加者は、ソウル市のバイオスタートアップの育成政策、防疫を目的とした公共政策としての情報提供とプライバシー保護とのバランス、多様なグローバル都市との協業などについて質疑を行い、パク市長はこれまでの経験に基づいて答えた。
パク市長は、迅速な検診のために導入したドライブスルー、ウォーキングスルーといった選別診療所などの革新的な事例を共有し、スマート技術を活用して確定診断者の移動経路を透明に公開するなど、市民の移動を統制することなく都市機能を維持している「ソウルの現況」を紹介した。
何よりも、このような体系的かつ能動的な検診システムを実現できたのは、▲ソウル市の迅速性と透明性、▲民間の革新性、▲高い市民意識があいまっての結果であると説明した。
なかでも、コロナ19の長期化によって社会全体がドミノ式に打撃を受けているにもかかわらず、ソウル市は都市機能を全面的に麻痺させるロックダウンを行わず、社会と経済が最大限機能を維持できるように努力した点を強調した。
今回のビデオセミナーに先立ち、パク市長は、ソウルのコロナ19対応に関するノウハウを共有してほしいとの姉妹友好都市からの要望を受け、3月31日にはコスタス・バコヤンニ(Kostas Bakoyannis)アテネ市長と、4月14日にはエクレム・イマモール(Ekrem İmamoğlu)イスタンブール市長およびピロウズ・ハナチ(Pirouz Hanachi)テヘラン市長と、それぞれテレビ電話で対談した。
アテネ市長は、ソウルの選別診療所などの優れた診断システムに驚きを示し、パク市長とコロナへの対応に関する防疫、経済支援策などについて意見を交わした。イスタンブール市長は、都市封鎖に踏み切ることなく、コロナ19の感染を抑制できているソウルの現状に注目し、IT技術を駆使した対応措置など、ソウルのノウハウと情報を継続的に共有してほしいとの要望を伝えた。テヘラン市長は、現在のテヘランにおけるコロナへの取り組みと課題を共有しながら、ソーシャルディスタンスの効果について共感を示すなど、コロナに対する各都市間の連携の重要性を強調した。
パク市長は、「強い感染力と突然変異のリスクを有するコロナ19への迅速な対応と併せて、コロナ19終息後に訪れる新たな局面にも備えなけばならない」とし「ウイルスとの共存を余儀なくされる危機をチャンスに変え、非対面サービス、バイオメディカル、防疫、ドローン、AIといった新産業に感染病よりも速いスピードで投資を行い、ソウル市が世界的な先導モデルとなれるよう取り組んでいきたい」と話す。
【添付】「コロナ19対応」ビデオセミナーの様子