- ソウル型共有保育園に参加する8区、14コミュニティー(58の保育園)を最終選定
- 保育現場の熱い関心を受け、当初の計画の2倍に上る区と保育園を選定
- 自然教育、おやつを用いた教育、保育士同士の学びの場など様々なプログラムのアイディア寄せられ
- 待機児童など保育現場の問題を解決する一方、良質な教育を提供し費用↓、保護者の利便性↑
徒歩圏内にある国公立・民間・認可保育園3~5ヵ所を1つのコミュニティーとして考え、地域の子どもたちを共同で育てる共同保育モデル「ソウル型共有保育園」が今日(8月23日)から8つの区で運営を開始する。オ・セフン市長が保育分野の公約に掲げていた。
ソウル市が今月初旬に公開募集(8月2日から6日)を行ったところ、当初の計画(4区、40の保育園)の2倍に上る8区、24コミュニティー(97の保育園)から申請があり、保護者や保育現場の関心の高さをうかがわせた。市は、こうした現場のニーズに応えるべく、当初の計画より多い8区、14コミュニティー(58の保育園)を最終選定した。
「ソウル型共有保育園」では、園児を共同で募集し、各保育園が保有する教材や教具を共同で使用する。保育プログラムや現場研修も共同で企画・運営するほか、夜間や休日も運営する保育園でソウル型共有保育園に通う園児への共同保育も行う。
これにより、園児の減少で運営が困難になっていた民間や認可保育園の保育サービスの質を高め、わざわざ遠くの国公立保育園に行かなくても、近くのソウル型共有保育園で同等の保育サービスを受けられるようになり、国公立保育園に集中する待機児童問題の解決にも役立つと期待される。
今回、選ばれた保育園では、すでに園長による協議体や保育士会が組織されており、地域の特性に合わせた豊かな共有プログラムを企画している。今後、コミュニティー内でこうしたプログラムを共同で運営することになる。
市がプログラムの企画を募集したところ、様々なアイディアが寄せられたという。
例えば、多文化家庭の保護者が自ら伝統衣装や料理を紹介する授業や自然と実験、おやつと融合した教育、自然と親しむプログラムなどだ。
一部コミュニティーでは、ソウル市が保育サービスの質を高めるために導入した「みんなの保育園」と「自然教育型保育園」のプログラムを共有保育園に紹介し、共有コミュニティー内で早期に実施する計画だ。また、保護者参加型プログラムは、みんなで育てる保育を実現するという趣旨から生まれた。
ソウル市は今年選定された8つの区での試みを基に、2022年には25区すべてに拡大したい考えだ。
ソウル市のキム・ソンスン女性家族政策室長は「『ソウル型共有保育園』は、少子化や新型コロナウイルスの感染拡大などで園児が減少している問題に個々に対応するのではなく、近隣の保育園との相互協力を基に打開していく新たな戦略」であるとしながら、「保育現場のネックを解消し、保育サービスの質を高めるための政策として現場で運営できるよう、ソウル市として全面的にバックアップしていく」と意気込みを語った。