- 5万台から25万台へと普及目標を上方修正、生活保護受給者宛の補助金は20万ウォンから50万ウォンへと引き上げ(一般市民宛の補助金は20万ウォン)
- 一般家庭のボイラーに限られていた補助金の支援対象を営業用ボイラーにまで拡大して支援基準を緩和、ボイラーを設置する前に補助金の申請ができるようにして申請手続きを改善
- 設置から10年以上が経過し老朽化した90万台のボイラーを2022年まで交換し、暖房によって発生するPM2.5の削減が目標
ソウル市が老朽化したボイラーをPM2.5の削減に有効な低ノックスボイラー(コンデンシングボイラー)に交換する場合、補助金を大幅に拡大する方針を示した。これまで生活保護受給者には20万ウォンの補助金が支援されたが、50万ウォンへと引き上げることにした(一般市民は20万ウォン)。当初5万台だった支援対象も10万台に上方修正して、大幅に拡大するという。ソウル市は10万台分の補助金を使い切らした場合、追加予算を確保して支援を続ける予定だ。
ソウル市は家庭用ボイラーに限って補助金を支援してきたが、2020年からは営業施設(保育園・老人亭(高齢者が集まる憩いの場)・オフィステル(事務所兼住居)・学生寮・読書室(商業学習施設)など)のボイラーも追加することで支援対象を拡大する。
また、補助金の支給対象を購入者(個人)から供給者(事業者)に、ボイラーの設置後に申請するようになっていた手続きも設置前に申請できるように変更して、より簡単に補助金を申請できる。
ソウル地域の暖房によって発生するPM2.5問題をめぐって、ソウル市は早期解決に向けて積極的に取り組むため、予算を確保して設置や支援対象の拡大に乗り出した。
家庭用の一般ボイラーを使うと、173ppmの窒素酸化物(微小粒子状物質(PM2.5)が発生する主な原因物質)が排出されるが、家庭用の低ノックスボイラー(コンデンシングボイラー)を使うと20ppmの窒素酸化物が排出される。家庭用の一般ボイラーに比べると、1/8に過ぎない。また、一般ボイラーの熱効率は80%だが、低ノックスボイラーは92%以上と高い。そのため、年間約13万ウォンの暖房費を節約することができる。
なお、家庭用の環境にやさしいボイラーの製造・販売・使用が義務付けられ、2020年4月3日から施行される。そのため、原則として環境相の認証を受けた1等級のボイラーのみ設置できる。
ソウル市は、家庭用のボイラー363万台のうち、設置から10年以上が経過し老朽化した90万台のボイラーを2022年まで家庭用の低ノックスボイラー(コンデンシングボイラー)に全面交換し、暖房によって発生するPM2.5を画期的に削減できると話した。
ソウル市のジョン・スヨン気候環境本部長は、「PM2.5によって市民の命が脅かされている分、この機会にPM2.5の削減に役立つ低ノックスボイラーに交換して、暖房費の節約と家族の健康という一石二鳥になることを願う」と述べた。