- 試験当日、地下鉄の集中配車時間を6時~10時に延長、28回増便
- バスの配車間隔を短縮し集中配車する一方、4時~12時までタクシー特別シフトで移動を支援
- 無料の非常輸送車両を運営し、試験会場近くの駅やバス停留所などに729台待機
- 試験当日、障がいのある受験生に「障がい者専用タクシー」を優先配車。事前予約受付中。
- 役所などでは出勤時間を1時間遅らせ、受験会場の周囲200mの車両の通行を統制
- 市、「コロナ禍でも受験生のための交通支援を惜しまない。安全な交通対策の推進に市民の協力求む」
ソウル市は12月3日(木)「2021年大学修学能力試験」当日、受験生の交通を最優先に、通学時間帯の電車の増便やバスの配車間隔の短縮、タクシー特別シフト、非常輸送車両の支援など特別交通対策をまとめたと発表した。
2021年大学修学能力試験は3日(木)午前8時40分から午後5時40分に行われ、ソウルでは249の試験会場で10万6千人余りの受験生が受験する。
受験生は昨年より9.2%減少しているが、今年は新型コロナウイルス対策で受験会場の収容人数を縮小し、隔離中の受験生のために特設試験会場を運営するなど、受験会場は昨年より41ヶ所増えた。
<公共交通集中配車、個人タクシー特別シフト、障がい者専用タクシーを受験生優先に>
ソウル市はまず、電車の午前集中配車時間を通常「7時~9時」から「6時~10時」に2時間延長し、同時間帯に電車を28回増便する。受験生の登校時間が早まり、通勤時間の調整で通常より遅く出社する社会人のスムーズな通勤をサポートするため。
市内バスとコミュニティーバスも6時~8時10分まで配車間隔を短縮して運行し、4時~12時までタクシーの特別シフトで1万9千台余りを追加投入する。
この日、公共交通を利用する受験生のために、電車やバスの車内などで試験会場行き路線と位置を案内し、受験生らが登校時間内に安全に試験会場に到着できるよう支援する。
同時に、「受験生輸送支援車」の案内文を貼った民・官車両729台も受験会場周辺の駅やバス停留所など主要地点に待機させ、受験生が乗車を求めた場合には試験会場まで無料で送迎する。
投入される車両はいずれも事前に感染対策を完了し、車内には手指消毒薬やマスクを十分に用意する。また、より安全に送迎できるよう、待機場所ごとに体温をチェックする担当者を配置し乗車前に発熱がないことが確認された場合にのみ乗車できるようにする。
市はさらに、身体の不自由な交通弱者の受験生が受験会場まで安心して移動できるよう、試験当日、障がい者専用タクシーを受験生に優先的に配車する。
障がい者専用タクシーを利用して学校まで移動したい受験生は、11月24日より障がい者専用タクシーカスタマーセンター(1588-4388)から事前に予約できるが、事前予約をしていない場合も試験当日、受験生が希望すれば優先的に配車する。
<役所などでは出勤時間を1時間遅らせ、試験会場周辺200mの車の通行を制限>
一方、ソウル市は登校時間帯の交通混雑により受験生が時間通りに試験会場に到着できないことがないよう、市や自治区、公社などで試験当日の出勤時間を通常より1時間遅い午前10時に調整する。
登校時間帯には、自治区の公務員、民間団体のボランティアなど2,600人余りが早朝から警察と共に試験会場周辺や移動経路の主要地点に配置され、非常輸送車両への乗車や交通秩序の維持など、受験生の速やかな移動と案内を支援する。
さらに、受験生が静かな環境で試験に集中できるよう、受験会場周辺の工事現場の騒音や、バスやタクシーのクラクションなどを出さないよう事前に要請し、各自治区が試験会場周辺を巡回して騒音の管理に万全を期す。
試験当日、交通の混雑を最低限に抑えるため、試験会場周辺、半径200m区間の車両の通行と駐車が禁止されるほか、交通の流れを妨げ混雑を招く違法駐・停車を行った場合には罰金を科し、レッカー車を導入するなど厳しく対処する。
ソウル市のファン・ボヨン都市交通室長は「コロナ禍でも11万人余りの受験生が安全な環境で試験に集中し、これまでの努力の成果を出せるよう交通の利便性を全方位的に支援する」としながら「受験生の家族や友人の試験会場への訪問を控え、家庭内で静かに応援していただきたい。一般市民の方にも交通対策推進への協力をお願いしたい」と語った。