ソウル市は、海外の先進都市並みに交通事故死者数を削減するための「第3次ソウル市交通安全基本計画」を発表した。
2015年のソウル市人口10万人当たりの交通事故死者数は、3.7人と全国最低値だが、これに満足することなく、2021年の目標値を約半分の1.8人に設定した。これはニューヨークの2.9人よりも低く、ロンドンやベルリンの1.5人と同様の水準だ。
< 都市別人口10万人当たりの交通事故死者数(海外:2014年基準) >
ソウル市は、「第3次交通安全基本計画」で4大集中管理分野(①歩行者②事業用車両③二輪車・自転車④交通安全システム)を選定し、詳細な実行計画を設けた。
まず、歩行中死者数の70%削減を目指した安全対策を最も優先的に推進する。
このため、車両の制限速度を下げ、交差点の全方向に横断歩道を設置するなど、歩行者の安全施設も拡大していく。また、駐停車の取り締まりを強化し、子供とお年寄りのための交通安全対策も拡大する。
· NTTドコモの例:歩行中にスマートフォンを使用すると警告画面が表示される | |
無断横断禁止施設 | 歩きスマホ防止機能などの 情報提供サービス(例) |
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タクシーやバスなど、事業用車両による交通事故を半分に減らすため、運輸業者に対する賞罰制度を強化し、安全評価と教育を実施する。事故防止のための新技術の導入も検討する。
自転車と二輪車の交通事故を削減するためには、自転車道の不法駐停車取り締まりを強化し、安全施設を増やす計画だ。また、宅配業者や高校生を対象に二輪車安全教育を実施する。
より効率的な交通安全事業推進のため、様々な専門機関との協力を強化し、道路機能の改善、法制度の改善などを通じて、安全管理システムを強化していく方針だ。