高齢化社会で高齢者の健康管理が重要になった中、ソウル市が漢方医会とともに高齢者の認知症の予防に乗り出す。
ソウル市は高齢者に対する無料の健康相談と認知症、うつ病の予防管理のため、高齢者に親しまれている漢方医院と協業して「高齢者の漢方医薬健康増進」モデル事業を施行する。今回のモデル事業は10の自治区[チョンノ(鐘路)、ヨンサン(龍山)、ソンドン(城東)、トンデムン(東大門)、ソンブク(城北)、カンブク(江北)、トボン(道峰)、ノウォン(蘆原)、ウンピョン(恩平)、ドンジャク(銅雀)区]と地域内の漢方医院150カ所が参加して高齢者の健康増進に力を加える。
ソウル市の高齢者人口(65歳以上)の割合は2014年のソウル人口の12.0%で、毎年持続的に増加している。2020年には14.6%、2030年には22.3%ぐらいに達すると見通す。
高齢者人口比率
区分 | 1970 | 1990 | 2000 | 2005 | 2010 | 2018 | 2019 | 2026 | 2027 | 2030 |
全国 | 3.1 | 5.1 | 7.2 | 9.1 | 11.0 | 14.3 | 14.9 | 20.8 | 21.7 | 24.3 |
ソウル | 1.7 | 3.5 | 5.3 | 7.1 | 9.7 | 13.5 | 14.1 | 19.6 | 20.3 | 22.3 |
(単位:%、資料:統計庁)
※ 高齢化社会→高齢社会の進行:日本24年、米国73年、韓国18年、ソウル14年
特に、85歳以上の超高齢者人口の比率は2014年0.9%から2030年2.1%、2040年3.6%と大きく増加するものと見込まれている。2012年には10万人だった認知症推定患者の場合も2020年には15万人、2030年には22万人へ持続的に増加するものと推定される。これを反映するように65歳以上の高齢者の診療費が2004年から2013年まで55.6%増加しており、特に認知症、中風(脳血管疾患)の医療費の負担が急増した。
ソウル市は事前・事後スクリーニング検査(認知症MMSE、うつ病GDS)後、対象者別に差別化されたプログラムを運営する計画だ。検査の結果、認知機能低下者(認知症高危険)と憂鬱感がある高齢者は、1:1生活・形態改善教育、聡明鍼、漢方薬顆粒剤投与など8週間プログラムに入る予定だ。一般高齢者は4週間プログラムで脳を健康にする気孔体操、認知症予防教育、回想教室などに参加することができる。
プログラム参加を希望する高齢者は、モデル事業対象の10自治区の保健所を通じて申請することができる。ソウル市は今年のモデル事業を実施して結果を評価した後、拡大するかどうかを検討する予定だ。