- 「露店商許可制」拡大導入へ…露店に対する否定的なイメージを一掃し「共生モデル」目指す
- 5月新林洞、7月興仁之門一帯でテスト事業完了…老朽化した歩道を整備し歩行環境を改善
- 規格化された露店通りの導入で様変わりする商圏、観光客・利用者が立ち寄る通りに
- 歩行権の回復・生計型露店の安定的な運営…共存価値を実現し商圏に活気を
- ソウル市、行政の一貫性と持続性で利害関係者の自発的な参加を促す方針
長きにわたり、歩道を占領し衛生観念や都市の美観など否定的なイメージを与えてきた無許可露店。これからはだれもが利用したくなるような「露店通り」に変貌する。ソウル市は今後、露店許可制をソウル全域に拡大して導入することで、合法的で安定的な露店の運営と商圏の活性化を図る考え。
ソウル市は、市民の歩行権回復と露店通りの生存権のために、露店での物品や飲食物の販売を許可制にして管理するための「露店許可制」を、全ての自治区に拡大すると発表した。
特に、7月末には約40年間も整備作業が滞っていた興仁之門(フンインジムン)-東廟(トンミョ)前駅の約1.2㎞の区間で、約100個の露店を対象に行ってきた「露店通り」特別整備テスト事業が完了する。これに先立ち5月には、冠岳(クァナク)区新林(シンリム)駅一帯の露店通りにある屋台21か所の販売台交換を行うと同時に、歩道および造景整備を完了するなど、歩行環境の改善に集中的に取り組んでいる。
ソウル市は昨年、混雑が深刻化していた永登浦(ヨンドゥンポ)区駅前(永中(ヨンジュン)路)通りの整備を完了し、約50年来の市民の宿願を果たした。冠岳区(新林駅一帯・5月竣工)に続き、7月末の鍾路(チョンノ)区(興仁之門~東廟前駅)一帯まで竣工すれば、合わせて5つのテスト事業のうち3つの事業が完了する。また現在、中浪(チュンナン)区(泰陵(テルン)市場)、東大門(トンデムン)区(清涼里(チョンニャンニ)青果物市場ほか)のテスト事業も段階的に実施中である。このほかにも、テスト事業とは別途推進中の清涼里駅一帯のほか4か所における露店通り許可制事業も、昨年末成功裏に完了した。
なお、2020年の露店許可制事業として現在順調に実施中の ▲冠岳区ソウル大入口一帯 ▲恩平(ウンピョン)区ヨンシンネヨンソ市場一帯 ▲松坡(ソンパ)区セマウル市場一帯と小単位事業(2つの事業)が今年中に完了すれば、露店通り許可制の政策推進にさらに拍車がかかるものとみられる。
ソウル市のファン・ボヨン都市交通室長は「露店通り許可制は、数十回から数百回にわたる現場の利害関係者との度重なる協議と話し合いを経て実施される大事業であるだけに、完了まで全ての工程で不断の努力が求められる」とし「露店通り許可制政策を通じて、露店、商人、市民による共存の価値を実現し共生モデルを実現できることを期待している」と話す。