ソウル市は、車椅子を利用する障害者などの交通弱者にとって市内バスがより利用しやすくなり、またバス運転手にとっても交通弱者が乗車する停留所を予め知ることができるよう、乗車前に電話で予約することができる「低床市内バス予約システム」を4月1日(月)から導入する。
「低床バス」とは、車椅子やベビーカーも乗り降りしやすいよう、出入口に階段がなくかつ車体の床が低くなっており、スロープが設けられているバスだ。交通弱者のための指定席(折り畳み式)も2席用意されている。
「低床市内バス予約システム」は、利用者がバスに乗る前の停留所でバス運輸会社に直接電話して乗車したいバスを事前予約する制度である。ソウル市内で運行中の低床市内バス3,366台すべてが対象となる。これまでは、停留所のバス情報端末機(BIT)やソウル公共交通情報アプリを通じて低床バスの運行情報を確認することはできたが、運転手と利用者間で連絡を取ることは難しかったため、交通弱者が待機中であるのに運転手が気づかず通り過ぎたり、バスの停車位置がバラバラのため乗車できない場合などがあった。
バス運転手には予約メッセージが送信されることから、停留所に交通弱者がいることを事前に確認できるため、交通弱者の安全な乗車を手助けすることができ、指定席への案内や到着地での下車に至るまでサポートできる。
低床バスの予約は混みあう通勤時間帯(07:00-09:00、18:00-20:00)と深夜時間帯(12:00~)を除くすべての時間に利用可能だ。
一方、ソウル市は交通弱者のバス利用をより便利にするため、現在47%の低床バス導入率を2021年までに運行可能路線の65%、2025年には100%に高めていく計画だ。今後新しく投入される低床バスにも予約システムは適用される予定だ。