ソウル市は2019年を「歩行特別市ソウル」元年と宣言、今後5年間のソウル市歩行政策の方向性を示した中・長期計画である「第二次歩行安全及びサービス増進基本計画」(2019~2023)を発表した。これにはソウル全域の各種歩道・道路において「歩行者」を最優先する空間造成計画と原則が含まれている。
まずバスや地下鉄をはじめとするタルンイやナヌムカーのような環境にやさしい各種交通手段と徒歩を連携し、最適なオーダーメイド型移動経路を提供する「歩行-公共交通機関統合連携システム」を新たに構築、新しいアプリを開発してサービスを提供する予定だ。徒歩ルート周辺の歩行サービス施設、停留所周辺におけるタクシーの待機台数、またバスや地下鉄内の弱者支援施設のような各種情報を提供して利用者の利便性を高める。
また、歩行環境の改善策として猛暑などの気候の変化に先制的に対応する計画だ。例えば歩道ブロックにこもる太陽熱を減少させる特殊舗装を取り入れて夏の歩行者の体感温度を下げたり、バス停留所などの歩行者待機施設では霧状の水を噴射して周辺温度を2~3℃下げる「クーリングフォグ(Cooling Fog)」システムを設ける。
徒歩とバス・地下鉄の利用を同時に活性化させるため、徒歩で貯めたマイレージを交通カード(T-money)に切り替える「BMW(Bus・Metro・Walk)マイレージプロジェクト」もスタートする。
ソウル市は、第二次計画において歩行者を最優先する「歩く都市、ソウル」を完成する計画だ。そしてそのための3大歩行基本原則も定めた。その3つとは ①歩きたい通りの構築、②安全な都市の構築、③歩行事業の好循環体制の構築である。