<5つの景観事業>
① 衿川区始興行宮の歴史文化保存:地域の歴史・文化資源である「始興行宮」と「保護樹」の景観を保全し、歩行・街路環境と夜間景観を改善することで、歴史と自然が調和した地域環境づくりを進める。 ② 中区北倉洞グルメ通り:1970年代から形成されてきたソウルを代表するグルメ通りであり外国人観光客必見スポットでもある、グルメ通りならではの個性を活かすことに重点を置く。デザイン的な要素を適用して建物の立面とまとまりのない看板を整備し、劣悪な歩行環境を改善することで、停滞気味のまちに活力を注ぐ。 ③ 鍾路区の紫霞門路一帯:大林(テリム)美術館などが位置する一帯を、まちそのものがギャラリーとなる文化芸術通りに変身させ、日常がもう一つの展示空間に生まれ変わるということを示す計画だ。近隣の美術館のキュレーターやインスタレーションアーティストなどが参加する。 ④ 道峰区の倉洞横丁市場周辺:倉洞横丁市場、シンチャン市場などがある人通りの多い地域で、安全な歩行空間を造成し、市場を訪れる利用客の便宜を図る。伝統市場施設の現代化事業などと連携させ、雑多な市場周辺のイメージを新しく変える。 ⑤ 江東区秦皇島路:秦皇島路で唯一緑のない灰色の街路空間に「街路森道」をつくり癒しの街路として生まれ変わらせるほか、憩いの場なども造成する。 一方、ソウル市は2009年からの「都市景観事業」を通じて、これまで道峰区倉洞駅舎の下部空間、良才(ヤンジェ)R&D特区に隣接する瑞草区(ソチョグ)東山路(トンサンロ)など、計61の地域(完了44、進行中17)をより快適で魅力的な場所へと変身させた。 ソウル市のチェ・ジンソク都市計画局長は「都市景観事業は地域の特性を活かせるにもかかわらず、これまで疎外され老朽化している地域を見いだし公共の直接支援を行うことで、その地域の魅力を際立たせ、快適な景観を創り出す事業だ」としながら、「この10年間、市民から好評を得ているので、今年もさらに5つの地域を対象に事業を推し進める。ソウルの至る所にまちを代表する景観が生まれるよう、今後も継続して景観事業を進めていきたい」と述べた。