- 「公共交通機関におけるマスク着用の義務化」に対する市民文化の定着及び市民間の対立・暴言や暴行の予防に向けた特別対策
- 8月3日、「また乗って地下鉄」アプリに通報機能を新設…通報するとすぐ地下鉄保安官が出動して措置
- マスク着用の要請を拒否したり、地下鉄保安官に対して暴行を加えたりすると、罰則金など例外なく厳格措置
- 地下鉄のクレームは1万7千件に達し、バスドライバーへの暴言・暴行は162件に上る…27日から1か月間、市民対象のキャンペーンを実施
公共交通機関でのマスク着用が義務付けられたが、マスクの未着用による争いや運輸従事者に対する暴言・暴行事故が続いている。これを受け、ソウル市は、市民の間で生じる対立を予防し、マスク着用文化を定着させるための強力な特別対策をスタートする。ソウル市は、5月26日に政府が公共交通機関におけるマスク着用の義務付けを発表する前の5月13日から公共交通手段別の「生活の中での距離確保」対策を施行している。改札口の前でマスクを着用したかどうかを確認して、地下鉄保安官が駅舎・列車を巡回して取締り・啓発に力を入れているが、マスク着用を拒否する一部の乗客による喧嘩や暴行などの発生が続いている。
ソウル市は、8月3日(月)から「また乗って地下鉄」アプリに通報機能を追加して、地下鉄内でマスクを着用していない乗客を発見した場合、アプリですぐ通報できるようにした。
マスクを着用していない乗客を通報すると、位置情報を確認した地下鉄保安官がすぐ出動して速やかに措置する。地下鉄保安官の指示に従わない、または地下鉄保安官を暴行する場合、罰金が課されるなど善処することなく、強力に対応する計画だ。
「マスク未着用の場合、地下鉄・バスの利用に制限」という認識が定着できるよう、27日から1か月間、大々的なキャンペーンも並行する。流動人口が多い乗換駅と主要バス停などで広報活動を繰り広げ、地下鉄の駅舎と列車・バスTV・バス停のBITなど映像メディアを通じて、「マスク着用義務化」に関する広報・案内を拡大表示する。
地下鉄の場合、2か月間(5.13~7.15)、マスク未着用によるクレームが計16,631件受け付けられた。マスク着用を要請する駅の職員が暴言や暴行を受けるケースも5件あった。バスでは、マスク着用を義務化してから、1日に3.2件の割合で(5.26~7.21時点、計162件)バスドライバーに暴言を吐いたり、乗客同士が争うことがあった。
<地下鉄、コールセンター・アプリで市民通報制を導入して直ちに措置…市民を対象に集中キャンペーンを展開>
まず、地下鉄の場合、地下鉄内のマスク未着用の乗客を直接通報できるように「市民通報制」を新たに導入する。「また乗って地下鉄」アプリまたはソウル地下鉄のコールセンターを通じて通報できる。通報が受け付けられると、すぐ地下鉄保安官が列車に搭乗してマスク着用を求めるなど直ちに措置する。
※ソウル地下鉄(1~8号線)のマスク着用関連のクレーム現況(*ソウル交通公社)
-マスク未着用によるクレーム受付現況(7.15時点):計16,631件
-駅の職員への暴行:7号線の大林(テリム)駅(6.25)、4号線の水踰(スユ)駅(7.9)
-駅の職員への暴言:7号線の孔陵(コンヌン)駅(5.31)、4号線の倉洞(チャンドン)駅(6.13)、3号線の紙杻(チチュク)駅(7.10)
これまでは、列車内でマスク未着用の乗客を発見しても、即座に電話で通報することはハードルが高いと思う乗客が多かった。その分、新しく導入されるアプリの通報機能を利用すると、簡単に通報できる。
コールセンターの電話通報は、市民の便宜のため、27日(月)から「マスク未着用通報」専用の短縮番号を新設する。各運営機関のコールセンターの番号は、1~8号線:1577-1234・9号線:2656-0009・ソウル軽電鉄牛耳新設(ウイシンソル)線:3499-5561だ。
地下鉄保安官の指示に従わない場合、「鉄道安全法施行令」に基づいて罰金が課されかねない。マスク着用を拒否した後、駅員や地下鉄保安官などに対して暴行を働いた場合は、善処ない強力な措置を施行する計画だ。
マスク未着用者への強力な取締りとともにマスク着用文化の定着に向けた広報とキャンペーンも進行する。乗換駅など乗客が主に集中する区間にマスク着用と市民通報制に関する広報物を細部に貼り出し、それと同時に案内放送や広報映像の送出回数も増やして市民の認識向上に貢献する。
キャンペーンは、都市鉄道運営機関(ソウル交通公社・メトロ9・ソウル軽電鉄牛耳新設線運営)が全て参加する。7月27日から1か月間を集中キャンペーン期間に定め、毎週2回、47の主要駅舎を巡回してマスク着用キャンペーンを進行する。
<バスドライバーへの暴言・脅威162件…バスTV・バス停BITでマスク着用に関する案内を実施>
バスでも、27日から約1か月間、毎週月曜日の出勤時間帯にバス内のマスク着用義務キャンペーンを大々的に行う。バスの場合、マスク着用義務化を施行してから、乗客同士の争い及びバスドライバーへの暴言・脅威の発生件数が計162件に達した。これは、1日だけで3.2件の件数が発生しているという意味だ。特に、業務妨害の疑いで警察に逮捕されるケースが23件も発生するなど、マスクによる対立がバスドライバーに対する暴行にまでつながっている。
ソウル市とバス組合・65社の市内バス会社及び139社の町バス会社などで、約2400人(年間の平均人員)が参加し、流動人口が多い87地点の主要バス停で集中キャンペーンを展開する。
ソウル市のファン・ボヨン都市交通室長は、「マスク未着用に対する対立を未然に防ぎ、乗客の不安を減らすために法に基づいて厳しく措置する。市民の健康保護と安全な公共交通環境づくりのためにマスク着用と市民通報制に積極的に参加してほしい」と述べた。