「買ったばかりのコーヒーをもってバスに乗ってもいいのかな?」
「家で食べるために買ったピザはバスに持ち込める?」
バスに持ち込んでもいい飲食物と持ち込んではいけない飲食物をどう判断するか。ソウル市が、これまで曖昧だった基準を明確に提示した「バス持ち込み禁止飲食物詳細基準」を発表した。
「ソウル特別市市内バス財政支援および安全運行基準に関する条例」が一部改正され、今年1月4日からソウル市内バスへの一部飲食物の持ち込み禁止が施行されている中、ソウル市がその詳細基準を策定し、運転手の教育や周知活動に乗り出した。ソウル市は、市民や運転手から市内バスに持ち込めない飲食物の具体的な基準を求める声が高まっていたことから、判断基準に対する疑問を解消するとともに、全ての市内バスで共通ルールとして適用できるように今回の基準を設けるに至った。
詳細基準には、2018年1月4日に「飲食物の持ち込み禁止」を実施してから最近までソウル市に寄せられた市民の意見や市内バス運送事業組合、輸送業者など、関係者の意見が盛り込まれている。主な内容としては、軽い衝撃で中身がこぼれたり漏れる恐れのある飲食物、車内で食べられるような包装されていない飲食物を乗客が持ち込もうとした場合、運転手が乗車を拒否できるという詳細基準を策定した。
軽い衝撃には、誤って床に飲食物を落とした場合も含まれる。車内で食べる目的ではなく、単なる運搬が目的で包装された飲食物や食料は持ち込みが可能。例えば、使い捨てコップに入っている飲料水、チキンやトッポキのような食べ物、複数の使い捨てコップが入った容器などに入れられたもの、蓋がなくストローがささった缶・プラスチックボトル飲料などは持ち込めないことになっている。また、車内で飲食物を食べる乗客を運転手が降車させることもできる。一方、包装箱に入ったチキンやピザなどの食べ物、蓋をしたプラスチックボトル飲料、未開封の缶に入った飲食物、密閉容器に入った飲食物、魔法瓶に入っている飲食物、ビニール袋に入った野菜、魚介類、肉などの食料や市場で購入・運搬する少量の食材などは、バスに持ち込むことができる。
持ち込み不可 | 持ち込み可 |
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ソウル市は、4月初めから市内バスの車内やバス停などに詳細基準が書かれた掲示物を設置し市民に案内するとともに運転の教育も並行し、持ち込み基準に対する認識の一致を図ることで、基準を巡るトラブルを解消する方針だ。
ソウル市都市交通本部のコ・ホンソク本部長は「これまで一部乗客によるこぼれやすい飲料の持ち込みなどで周りの乗客が不安になったり、運転手と乗客の間で飲食物の持ち込みを巡ってもめることもしばしばあった」とし、「制度が施行されたばかりでまだ課題はあるが、ソウル市が詳細基準を提示し地道な周知活動を通じて市民の協力を得ることで、皆が安全かつ快適に市内バスを利用できるよう努めたい」と話した。
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