– ソウル市は10日、光復70周年記念事業の一環としてソウル図書館が「私の市庁」に生まれ変わると発表
– 「もし植民地時代がなかったら、ソウル図書館は今、どんな姿をしているだろう」という想像からスタートした企画
– 「私の光復」に関する5千人の市民の意見を集め、ソウル図書館の壁に展示
– パク市長、詩人のコウン氏らが除幕式に出席、詩の朗読とともに光復も意味を考える
□ 1926年の植民地時代に建てられたソウル図書館。もし植民地支配をうけていなかったとしたら、どんな姿をしていたのだろう。ソウル市が光復(独立)70周年を記念し設置した「私の市庁」ソウル図書館が韓国伝統家屋である韓屋に変身し、8月10日(月曜日)ソウル市民の前にその姿を現す。
□ ソウル市は「もし植民地支配を受けていなかったら、ソウル図書館はどんな姿をしていたんだろう」という思いから外壁に「私の市庁」という展示物を設計するようになったと誕生ストーリを紹介した。
□ 以前はソウル市庁舎としても使われていたソウル図書館は、植民地時代には日帝京城府の庁舎として使われていた。しかし2012年からソウル図書館になり、現在登録文化財第52号(2003年6月)でもある。
□ ソウル市はソウル図書館の外壁に設置した展示物を、韓国の伝統的な美を感じられる瓦屋根やエタルシス式の柱で飾り、まるで京福宮の勤政殿(クンジョンジョン)を思わせる韓屋のような外観に新装を施した。
□ 図書館の中央にある対極文様は、5千人のソウル市民から寄せられた「私の光復は○○だ」というメッセージでデザインされたオブジェなので、特に注目だ。のオブジェのテーマとなった「私の光復」は、今年5月から「光復70周年ソウル市記念事業」のホームページや、ソウル広場、明洞などソウル市の至る所で集められた市民の声を基に制作されており、深い意味が込められている。
□ 市民からおよそ5千の意見が集められ、このうち「私の光復は旅行だ」と回答した市民(93人、全体の約1.67%)が最も多く、続いて自由、退社、夏休みなどの回答があった。自由と答えた市民は約79人で、全体の1.42%を占めており、3位の退社は60人(約1.08%)、57人(約1.02%)の市民が4位の夏休みと答えていた。
□ ソウル市は光復70周年を迎え、市民の個性あふれる様々な意見を一目で見ることのできる楽しい展示になると期待している。市は、夜になるとオブジェが鮮やかな黄色の光を発して昼間とはまた違う神秘的な雰囲気が醸し出され、ソウル広場で真夏の夜をクールに楽しみたい市民に喜んでもらえるだろうと語った。
□ ソ・へソン芸術総監督は、「家は生きている。人によって家は建てられるが、その家からまた影響を受けながら人は生きていく。家は構造物でできている一種のイデオロギーと言える。植民地時代、京城府だった建物を韓屋に変えられるという想像はそれだけでも楽しい。すでに市民の認識の中に固定されている構造物の変化を図ることで、日常の想像力を提供したいと思った。いつの時代も、まず変えるべきものは建物ではなく、想像だ。光復70周年ソウル市記念事業が「私の光復」であり、その実践モットーが「光復を想像せよ」になった理由はまさにここにあると言える」と話した。
□ 一方、「私の市庁」ソウル図書館外壁展示の除幕式は、8月10日(月)午後3時、ソウル図書館の前で行われる。式典にはパク・ウォンスン市長をはじめ詩人のコウン氏、光復70周年ソウル市記念事業市民委員会の委員などが出席し、光復70周年を記念する特別な展示の開幕を祝う予定。さらに除幕式中、2014年に「ストルガ詩の夕べ金冠賞」を受賞した韓国屈指の文人である詩人、コウン氏がこの日のために書いた祝詩「私の市庁」の朗読が予定されており、意義深い除幕式になると期待している。
□ ソウル市のオム・イシク福祉政策課長は、「今回の展示は、『市民』と『文化創造』を強調する『光復70周年ソウル市記念事業』の趣旨がうまく形になった有意義な展示だ」とし、「市民が自ら参加し作った『私の市庁』であるだけに、多くの方々に美しいソウル図書館の姿を見てもらいたい」と語った。
□ 「私の市庁」ソウル図書館の展示は、8月10日から8月30日まで20日間行われ、ソウル市は市民が想像する「私の市庁」へのアイディアやイラストなどをホームページ(www.seoul70.kr)を通じて募集する予定だ。