なぜソウルは外国人に人気なのだろうか。恐らく、夜も日中と同じように楽しめるからではないだろうか。ソウルの街は、オールナイト公演やキャンプ、真夜中の文化巡りなど楽しさ満載。外国では一般的に日が暮れるとほとんどの店が閉まってしまうのに対し、韓国ソウルはむしろ日が暮れてから客を迎える準備で忙しくなる。ソウルの街は夜も眠らない。
そんなソウルの街を夜通し楽しめる年に一度の夜間フェスティバル「ソウル文化の夕べ」が8月最後の金土2日間、ソウル広場とトンデムン(東大門)デザイン・プラザ(DDP)で開かれる。このイベントには、韓国全土はもとより海外からも多くの人が訪れる。ソウルが安全な街である証と言える。
2015年ソウル文化の夕べは、「ソウル、夏の夜の文化チャージ」というテーマの下、ソウル・ペッチュン(百中)遊び(ソウル広場)、オルペミ(フクロウ)祭り(DDP)、市民の広場(ソウル広場)、文化探訪(ソウル各地、ツアー会場15カ所)の4つのテーマで行われる。
ソウル・ペッチュン遊びは「百中の日」(旧暦7月15日)に行われていた様々な民俗行事を現代風に再解釈し、カンガンスルレやキル遊び、伝統演戯公演、伝統楽器体験、ソーシャルダイニングなどで構成され、オルペミ祭りは長い歴史の中で庶民の暮らしに根づいた世界の音楽を夜通し楽しめる異色の公演だ。
しかも、ソウル広場で開かれた「市民の広場」では、異色のキャンプや読書、文化マーケット、伝統文化など多彩な文化体験が行われた。文化巡りは、ソチョン(西村)やトンデムン、ファンハクトン(黄鶴洞)、ヘバンチョン(解放村)といったソウルの個性的な路地やナッサン(駱山)城郭トゥルレギル、ソンブク(城北)・ハニャン(漢陽)都城など、ソウルの歴史を秘めた街をガイドとともに散策・探訪するプログラムである。
特に、今年は深夜まで続く「オルペミ祭り」が新設され、カラシマやハリムとジプシー&フィッシュ・オーケストラ、キングストン・ルディースカなど世界的なミュージシャン15チームがDDPの野外ステージで公演を繰り広げた。
また、ソウル広場では、伝統のペッチュン遊びを現代風に再解釈した「ソウル・ペッチュン遊び」が繰り広げられ、月明かりに照らされた会場に国楽の旋律が響き渡る中、多くの人が伝統文化、演戯、キル遊び、伝統楽器、大規模なカンガンスルレを体験した。他にも、都市キャンプやブックコンサート、広場シネマといったプログラムも行われた。
さらに、日頃疎遠になりがちな施設に足を運んでもらおうと、ソウル歴史博物館やソウル市立美術館など約80カ所の文化施設の開館時間が最大22時まで延長された。
ソチョン(西村)やトンスンドン(東崇洞)、ヘバンチョンなど個性的なソウルの隠れた空間を巡るプログラム「文化巡り」は、人気スポット中心のコースに再編成され、「路地文化ツアー」「歴史文化ツアー」の2つのテーマで、事前に申し込んだ市民が参加して行われた。
「ソウル文化の夕べ」の日程や内容に関する詳細は、公式ホームページ
(www.seoulculturenight.com)をご覧になるか、Facebook(www.facebook.com/seoulopennight)、ソウル市文化芸術課(☎82-2-2133-2571)までお問い合わせください。