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就任あいさつ

-オ・セフン(呉世勲)の市政ビジョン-弱者と同行する魅力都市ソウル、必ず実現いたします。-オ・セフン(呉世勲)の市政ビジョン-弱者と同行する魅力都市ソウル、必ず実現いたします。

尊敬するソウル市民の皆様!
第39代ソウル特別市長、オ・セフン(呉世勲)です。

まず、この場に立てるよう、私のことを信頼し、支持して下さったソウル市民の皆様に、心より感謝申し上げます。ありがとうございます。

ソウル市426の行政洞すべてにおいて勝利を収めた6月1日の地方選挙の結果は、市民の皆様と交わした公約の内容をすべて守り抜くことへの至上命令のように受け止めました。

また、今回の地方選挙の結果からは、「弱者と共に歩む」「共生都市」ソウル、「魅力」ある「グローバルリード都市」ソウルに対する市民の皆様の願いが伝わります。

我々が夢見るソウルの未来は明らかです。
貧困の連鎖がなく、努力すれば階層移動が可能な都市、安定した住まい環境で子育てをし、老若男女問わず自分の才能を思う存分発揮することができる都市、若者たちが持続可能な良質の仕事を就いて自立できる都市、小商工人と自営業者が安定して生計を立てることができる都市です。

市民の皆様の一票一票に込められた願いと想いを胸に刻み、ソウル市議会とともに、市民の暮らしの為、ソウルの未来の為、これから4年間、約束した市政のビジョンを必ず完遂します。

第一に、ソウルを「弱者と共に歩む特別市」にします。

地方選挙が始まったときから一貫して申し上げた「弱者と共に歩む」は、政治的スローガンでもなんでもなく、ソウル市長としての私の存在理由であり一生の課題でもあります。

韓国は今では、世界10位の経済大国に近い地位を持っていますが、これまで猛スピードで発展を遂げる中、経済格差は広がる一方で、疎外された人々の苦しみは深まるばかりです。

これからは「成長」よりは「成熟」について話し合うべきであり、「順位」や「数値」ではなく「価値」をもって競争しなければならない時期に差し掛かっています。「弱者と共に歩む」ことは、格差社会を解決し、ソウルの都市競争力を高める上で避けては通れない課題です。

これからソウルのすべての政策は、「弱者と共に歩む」を最優先の価値として考え、恵まれない疎外された人々に、より多くの福祉サービスが行き届くようにデザインします。

すでにこれまで1年間、生計・教育・住居・医療など、社会的弱者層にとって最も切実な問題を解決すべく、4大政策の枠組みを備えました。

社会的弱者層に手厚い福祉システムである「安心所得」モデル事業、教育格差を解消するための「ソウルラーン(learn)」、賃貸住宅のパラダイムシフトとなる「ソウル型高品質賃貸住宅」、脆弱層も中産階級以上の医療サービスが受けられる「ソウル型公共医療サービス」など、低所得・脆弱層のためのカスタマイズされた政策に、積極的に取り組みます。

そして弱者のためのソウル市の努力がどれほど実を結んでいるか、数値で示される「弱者同行指数」を開発、すべてのソウル市の政策策定と予算執行の段階から反映していきます。

また、若者、お年寄り、1人世帯など、すべての社会的弱者に配慮した政策をきめ細かく策定していきます。

さらに、子育てに良いソウルづくりのためにすべての力を結集させます。
「お母さんが幸せだと、家族皆が幸せ」という考え方の下、「子どもを産めば、子育ては社会がしてくれる」という雰囲気づくりに取り組み、年齢に合わせた保育政策のロードマップを1日でも速く提案していきます。

第二に、再開発・再建築を正常化し、住宅市場を安定させます。

住宅市場の安定は、1千万の人が住んでいる「メガシティ」ソウルが直面している最重要問題です。
住宅価格がコンスタントな低下傾向を示している現在、左顧右眄せずあらゆる政策手段を駆使し、新規住宅を最大限供給します。

まず、住宅供給の正常化に向けて制度的基盤を完備し、迅速統合企画を適用した再開発・再建築事業を迅速に推進します。
老朽化した低層住宅地域を結ぶ小規模住宅整備事業であるモア住宅、モアタウンも、さらに活性化させます。

低所得・社会的弱者層はもちろん、新婚夫婦や1人世帯でも安心して暮らせる高品質な賃貸住宅も拡大していきます。
そのために賃貸住宅を巡る差別や疎外問題を解決し、住居格差を率先して解消します。
さらに生涯初の住宅を、賃貸住宅からはじめて分譲住宅へとスムーズに移行できるような好循環を作ります。

また、住宅の分譲が受けるのは尚早という方々のための積立型分譲住宅、借地権付き住宅など、安定して居住し、さらなる資産形成に繋がるような政策も展開していきます。

第三に、ソウルの魅力を高め、ニューヨークやロンドンに比肩する「グローバルTOP5都市」にします。

ソウルをグローバルリード都市にするためコアとなる要素は、世界の誰もが住みたい、訪れたい、働きたい、投資したい魅力的な都市にすることです。

まず、将来的に利益を生み出すための基盤を構築することで、経済の活力を高めます。

ウルチロ(乙支路)、チョンノ(鍾路)、トェゲロ(退渓路)などの旧都心一帯を、高密度複合ビジネスタウンにし、都心の中心機能を強化するとともに、ヨンサン(龍山)の国際業務機能、ヨイド(汝矣島)のグローバル金融機能を連携することで、ハンガン(漢江)を中心とした「グローバル革新コア」を造成します。

大統領室の移転に伴い、新しくヨンサン(龍山)時代を迎えている今、ヨンサン(龍山)国際業務地区を科学技術が実現する「スマートシティ」にし、産業と経済をリードする場所であり、デジタルイノベーションの前進基地にします。

さらに、トンデムン(東大門)はビューティ産業の中核拠点にし、ホンヌン(洪陵)ヤンジェ(良才)はバイオとAI先端技術開発振興地区として造成するなど、各拠点の産業競争力を強化します。

産業の現場において必要とされるデジタルイノベーション人材を育成するために、AI、ビッグデータ、クラウドなど先端分野に惜しみなく投資します。

第4次産業革命型技術人材を養成する青年就業士官学校を25の全自治区にまで拡大し、ソウルのどこでも若者が良質の雇用教育が受けられるようにします。

「デザイン・ソウル2.0」を推進し、ソウルを高品格スマートデザイン都市にします。
芸術的感性に富むデザインを公共施設だけでなく民間領域にまで拡大し、都市景観を画期的に改善するとともに、遊び心が感じられると同時に品格あるデザインの公共施設を作ることで、ソウルを「デザイン・ランドマーク」として生まれ変わらせます。
都市の機能を最大限活用できるよう、道路、モビリティなど交通分野も革新していきます。
鉄道と道路空間を地下化・複合化し、都心を快適にするとともに活力を吹き込みます。

さらに、ソウルを「森勢圏」「川勢圏」の緑地生態都市にし、ゆとりある暮らしと幸せな日常を市民の皆様にお返しします。

4大門の中を、高層ビルと森が共存する緑地生態都心へと大々的にシフトさせ、ヨンサン(龍山)公園をソウルと韓国を代表する生態公園に造成するなど、ソウル市内の随所に緑地ネットワークを作っていきます。

さらに、すべての自治区に張り巡らされている川を活用することでソウル全域を「水辺感性都市」にし、ソウル総面積の3分の1を占める山地を、楽しい「森林余暇空間」にアップグレードしていきます。

これまで放置されてきたノドゥルソム(ノドゥル島)も、魅力的なグローバルアートアイランド、世界的な名所へと生まれ変わらせます。

第四に、「ソウル市を正しい姿に」必ず取り戻します。

1ウォンたりとも税金の無駄がないように、予算の無駄を一掃し、ソウル市政の公平性と効率性を回復します。

前任の市長が務めていた時期の10年間、民間委託と補助金事業の推進過程において一部の市民団体が事業を独占し、市民の血税が無駄に使われたことが露呈し、これを正すために「ソウル市を正しい姿に取り戻す」事業が始まりました。

ところがこれまでの1年間、民主党が掌握していた市議会に妨害され、「ソウル市を正しい姿に」取り戻すことは、目指したレベルの四分の一もやり遂げることができませんでした。

特定の市民団体に対する民間委託金や補助金の繰り返しの支援はないか、人件費が過度に振り分けられた部分はないか徹底的にチェックし、条例改正により放漫経営された事業を中止することで予算が市民のためにきちんと使われるようにします。

透明に事業の処理を行うことで市政に対する信頼を高め、今の問題に振り回されるのではなく、将来を見据え、政策を革新し、推進していきます。

供給者側を中心としてきた業務処理の慣行や繰り返しを克服し、市民が理解でき感動するように積極的な姿勢をもってコミュニケーションを行うとともに、市民の皆様に奉仕する姿勢を貫きます。

市民の皆様との約束を守り、真の「共に歩む・魅力特別市」ソウルを作っていくためには、ソウル市の働き方も改革していかなければなりません。

エネルギーとクリエイティブさに満ちた輝くアイデアとイノベーションが生まれ続け、情熱の深さと同じく楽しさとやりがい、報償も大きくなる「楽しい市政」を作っていきます。

尊敬するソウル市民の皆様!

我々の使命であり、1千万人の市民の皆様に約束した「共に歩む・魅力特別市、ソウル」は、今から始まります。

これより4年間、ソウルを確実に、正しい方向に向かって変化させなければならないという責任が私の心に重くのしかかっています。

しかし、今私が自信を持ってお話しできるのは、私の頭はソウルの明るい未来予想図でいっぱいだということ、胸は今後変貌を遂げるソウル市への期待で胸が高鳴っており、両足は最後まで走り切る準備ができているということです。

ソウルは大いなる都市です。
世界最高の人的資源、交通インフラ、青い森、広いハンガン(漢江)、美しい支川、歴史スポット、文化コンテンツなど、数えきれないほど多くのものを持っています。

大いなるソウル、その偉大な市民の皆様とともに、首都ソウルに対する誇りと愛情をもって「弱者と共に歩む魅力的なソウル」を必ず完成させます。

今後とも変わらぬご声援の程よろしくお願いします。よろしくお願いいたします。

-オ・セフン(呉世勲)の5つのお約束-公正と共生の価値実現、ソウルが再び跳躍します。-オ・セフン(呉世勲)の5つのお約束-公正と共生の価値実現、ソウルが再び跳躍します。

尊敬するソウル市民の皆様、

第38代ソウル特別市長のオ・セフン(呉世勲)です。 いつにもまして、ソウル市民の切なる思いがひしひしと感じられる選挙でした。 公正と共生を実現せよ、ソウル市民のその至上命令を、胸に深く刻みました。 4月8日の初出勤の日に 「もう一度飛翔するソウルを取り戻す」と 申し上げてから早2週間が経ちました。 初出勤の日は、 懐かしい職場に戻ってきたように感じられ、 ソウル市のすべての業務に馴染みを感じました。 これまで2週間、新型コロナウイルス感染対策や 公示価格高騰のような 目の前の緊急懸案を検討し、 この10年の間、変化した政策についても目を通しました。 ソウル市民の皆様のことだけを考え、 分刻みに過ごした二週間でした。

尊敬するソウル市民の皆様、

ソウル研究院の調査結果、ソウル市の若者のうち14.3%しか 「この社会は公正だ」と感じていないことが判明しました。 若者の7人に1人だけがこの社会を公正だと思っているということは、 この社会が正常に機能していないということを、 端的に示しています。 大韓民国とソウルは、これまで冬眠の状態にありました。 新型コロナウイルス感染拡大で長期間強いられた一律の営業制限措置で、 自営業者と小規模事業者は崖っぷちに立たされ、 脆弱な位置におかれた階層は、セーフティーネットもなく、奈落まで落ちる経験をしました。 深まるばかりの経済格差の中で、 多くの方々が再起への希望を失うのではないか、 わたくしはそれが恐ろしくてなりません。 そして政府の不動産政策の失敗は、 すべての国民を「不動産鬱」に陥れました。 家を持つ者は、青天の霹靂のような、巨額の税金を突き付けられ、 家を持たざる者にとってマイホームは、ますます手が届かない 夢になっているこの状況の中で、相対的はく奪を感じています。 その被害を、20代と30代の若者世代がそのまま背負わざるを得なくなりました。 厳しい就職難! 手が届かないマイホーム! 結婚と出産は、今やおとぎ話になってしまいました。 若者たちが困難な現実から逃れて洞窟の中でうずくまり、 勇気を失ったまま、殻に閉じこもっています。 若者が活気を失った社会に、明るい未来は期待できません。 私たちは今、この冬を追い出し、春を呼びこまなければなりません。 私たちは、庶民の経済を崖っぷちに立たせる 新型コロナウイルス感染症という大きな試練を乗り越えるための 最後のチャンスという道に差し掛かっているのかもしれません。 いつ崩れるか予測できない庶民の経済を生かす ゴールデンタイムが過ぎようとしているかも知れないのです。 これ以上、機を逃がしてはなりません。

尊敬するソウル市民の皆様、

大韓民国の心臓・ソウルは、もう一度走ることができます。 再飛翔のためにスタート地点で待ち構えている陸上選手のように、 ソウルには、矢の如く駆け出す底力を持っています。 その底力をもって 競争力を備えたグローバル都市へと再び飛翔するための、 絶好のチャンスを生み出すことができるのです。 この社会では、公正と共生が崩れ落ちてしまいましたが、 その価値を立て直すことはできるのです。 夜明け前が一番暗いといいます。 私たちが朝を迎える準備をしておけば、 絶望を希望へと変えることができる都市、 それがソウル特別市です。 私は公正と共生の価値に基づいて、 小規模事業者と自営業者に希望を与える 庶民の経済支援方法を作っていきます。 持続可能な上質な仕事を増やすとともに、 第4次産業革命をリードする未来の成長産業の拠点都市として ソウルが位置づけられるようにします。 そして、庶民の経済を生かす好循環の経済構造を作り、 市民・企業・専門家と共に、未来イノベーション型共生都市・ソウルを 実現していきます。 未来のイノベーションに向けて果敢に挑むとともに、 国際競争力を備えた超一流都市になるため、 危機の中からチャンスを見出します。 ソウルの再飛翔のための準備に、今すぐ取り掛かります。

尊敬するソウル市民の皆様、

先ほど述べた公正と共生の価値を実現し、 ソウルの競争力を高めるために、 私は皆様に、5つの約束をしたいと思います。 第一に、新型コロナウイルス感染症の防疫と庶民の経済を調和させ、両方を守り抜きます。 2020年1月から始まった新型コロナウイルス感染拡大により、 今日までソウルでのみ36,222人の感染者が発生し、 443人のソウル市民が命を落としました。 ソウルを訪れる観光客は1/6へと急減し、 観光業界の被害額は16兆ウォンに迫る勢いです。 また、新型コロナウイルス感染症によるソーシャル・ディスタンシングが長期化するにつれ、 全国の小規模事業者の売上高は平均37.4%減少しており、 日雇い労働者のような脆弱な位置におかれた階層の雇用は、 70万個以上減少しました。 また、2020年11月から続いている第3波が過ぎ、 今度は第4波が恐れられており、 ワクチンの供給量が少なく、ワクチン接種も遅々として進まない今、 11月までに全国民の70%という集団免疫の形成が 果たして可能なのか、疑わしい状況です。 その間、国民の苦痛は蓄積され続けています。 新型コロナウイルス感染症のパンデミックを終息させ、 危機的な現状を安定させることが ソウル市長としての至上命題なのです。 積極的に政府と協力し、 新型コロナウイルス感染拡大防止のシステムを 徹底的に維持していく所存です。 ただし、自営業者と小規模事業者に経済的負担を強いてきた 一律の防疫心得を変えるとともに合理的な改善策を用意し、 その推進のために政府と緊密に話し合います。 それと同時に、小規模事業者への緊急資金融資と支援はさらに増やし、 経済的な被害が大きい伝統市場と近隣の商店街、 ひいては観光と文化産業などの分野にも、 積極的かつ実質的な支援策を設けます。 第二に、公正と共生に基づき、20代・30代の若者の希望を守ります。 選挙の過程で多くのソウルの20代・30代の若者に会い、 雇用・住宅・教育を巡る現実的な困難について、直接耳を傾けました。 生活費を稼ぐために多くの時間をアルバイトに費やさなければならない状況の中でも、 最善を尽くして就職の準備をしている若者たちが、気の毒でありながら頼もしくも感じました。 雇用が減り、10%を上回る若者の失業率、 そして針の穴を通すような就職の難関を突破しても アパートのチョンセ(伝貰)の価格が平均6億ウォンを超えるソウルで 若者が安定的に生きるのは、ますます厳しくなっています。 韓国とソウルの若者は、そのすべての出発点は、 不公平と不平等だと言います。 そして、その解決策は、公正と共生だと言います。 そうです。 若者たちはすでに答えを知っています。 ソウルは今すぐ、共生と公正に基づいて 20代・30代の若者のための政策づくりに率先して取り組みます。 公正な機会が与えられ、正当な報酬を得ることができるソウル、 若者たちが人生を設計し、機会と雇用が与えられるソウル、 安定した日常を送り、文化のある幸せな生活を営むことができるソウル、 すべての若者たちが希望を持つことができ、 その希望を持つことが当然と思えるソウルを作ってまいります。 第三に、迅速、かつ慎重な住宅政策を策定します。 長期間維持されてきた政府による低金利の基調で、 3年前に比べてソウルの家計ローンは30%、 資金流動性は25%以上増えました。 しかし再建築・再開発事業が政策的に抑制されたことで、 市場には住宅が十分供給されませんでした。 需要と供給の不一致でソウルの住宅価格は上昇しつづけ、 3月基準、ソウルアパートの売買価格は、4年前に比べて45%も上昇しました。 特段の措置が必要です。 そうしないと、不動産市場の不安定性はまだまだ続いていきます。 第38代ソウル市は、住宅の迅速な供給と不動産価格の安定という 二兎を追う戦略を打ち立てます。 まず市民が必要とするところに、 良質の住宅を迅速に供給します。 習慣のように維持してきた都市計画の規制を 原点から見直します。 その始まりとして、整備区域指定手続きの短縮と 安全診断基準の緩和を政府に建議しました。 10年前に始まりましたが、今では多く変質してしまった 長期チョンセ(伝貰)住宅、Shift事業を発展させ、 庶民の住居安定をサポートします。 不動産への投機を遮断するための措置も 並行して断行いたします。 再建築・再開発の主要団地への「土地取引許可区域」の指定のみならず、 不動産市場を撹乱させる不正取引については、集中的に調査します。 不動産価格の不安定性の原因を追究し解決させます。 そのためには何より、市民の皆様のご協力が欠かせません。 ソウル市が進めていく不動産政策を信じ、後押ししてください。 第四に、単身世帯も幸せなソウルをつくります。 2000年代に入り、ソウルの常住人口は徐々に減少していますが、 世帯数は毎年0.6%ずつ増加し続けています。 特に単身世帯の割合は2020年の33.9%を越え、最大値を記録しており、 統計庁によりますと、2042年までに増加しつづける見通しです。 今からでも将来の人口の変化に備え、徹底的、かつ積極的に準備しなければなりません。 現在ソウル市は、「単身世帯特別対策推進タスクフォース」を構成し、稼働しています。 単身世帯が抱える代表的な5つの不安は、 安全・病気・貧困・孤独・住宅問題です。 単身世帯特別対策推進タスクフォースは、各部門がそれぞれ推進してきた これらの政策を一つにまとめ、 文化的・経済的支援まで取り入れて全分野にわたる 総合対策を準備しております。 また、単身世帯の各世代の特徴を分析し、 20代・30代の若者、50代以上の中高年層、女性の単身世帯に合わせた、カスタマイズされた対策も 一緒に準備し、実行する予定です。 尊敬するソウル市民の皆様、 わたくしの最後の約束は、ソウル市民のQOLと ソウル市の都市の競争力を高めるための、確実なビジョンをつくることです。 2020年のソウルの経済成長率は、-1.3%というマイナス成長を記録し、 雇用率は59.3%と、ここ5年間で最低水準に落ちました。 ソウル市民の暮らしは以前よりまして余裕がなく、厳しくなっています。 ソウルは、世界の都市との競争でも、徐々に順位を下げています。 A.T. カーニーが発表した「グローバル都市展望」によりますと ソウルは2010年には10位でしたが、 10年が経った今では42位と、32も順位を下げています。 しかし、まだ間に合います。 今世界は、第4次産業革命が起きている、まさに転換期にあります。 明確なビジョンと緻密な戦略があれば、ソウルは再飛翔することができます。 そのためには、確実な市政の方向性を定める必要があります。 先制的でかつ長期的、総合的でかつ優先順位が明確な、 体系的なビジョンを用意します。 そのために5月初め、 「ソウルビジョン2030委員会」を構成し、運営していきます。 グローバル競争力、安心と安全、バランスの取れた発展、生活インフラ、公正・共生という 計5つの分科に分け、ソウルの実現可能な議題と解決策を開発します。 行政機関、政策専門家、市民社会の代表などが一堂に会し、 共同でソウルの未来ビジョンを策定し、 ソウル市民のQOLをアップグレードするとともに、 ソウルの競争力を再び引き上げていきます。 目的地に向かって一生懸命船を漕ぎ続ける船頭のように、 ソウル市は一千万人のソウル市民のために一糸乱れず働きつづけます。 団結した組織の力を結集します。

尊敬するソウル市民の皆様、

10年前、「デザイン・ソウル」というブランドを作り、 市民の暮らしを取り巻く有形・無形の環境を 一段アップグレードさせたグランドデザインを胸に抱いていました。 そのアンカーポイントの一つがここ「トンデムン(東大門)デザインプラザ」です。 今では世界的な名所となったここへ戻り、 就任式を行っていることを考えると、感無量です。 本日、私はソウルの靴ひもを結び直す気持ちでここに立っています。 疲れず、倒れないように結び直し、そしてソウルの再飛翔への第一歩を踏み出します。 市民が幸せなソウル、公正と共生の都市・ソウルが再び走ります。

尊敬するソウル市民の皆様、

私は韓国の首都・ソウルの市長として、 理性と論理だけでなく、熱い思いをもって働きます。 悩み抜いた、気持ちが伝わる政策と事業は、 時間が経過しても色あせず、 その価値は益々輝くと確信しております。 私はソウル市長として、一千万人のソウル市民のためなら、 必要であれば政府に積極的に協力し、 市議会とも話し合っていきます。 一千万人のソウル市民の皆様だけを考え、 政策を作り、実行してまいります。 私たちが力を合わせれば、不可能なものはありません。 これからもソウル市政へのご声援・ご協力をお願い申し上げます。