オ・セフン(呉世勲)ソウル市長は、「地球全体が一つの健康共同体」という意味を込めたワンヘルス(One Health)をビジョンとして掲げ、人間と環境がともに健康な「ウェルビーイング都市」を実現することを提案する。また、国内外の約50都市の市長団や約50の世界機関の関係者とともに、人類の健康的な生活のための持続可能な政策と発展方向も共有する。
ソウル市は9月25日(水)~27日(金)の3日間、トンデムン(東大門)デザインプラザ(DDP)で「第10回健康都市連合国際大会」を開催すると発表した。今回の総会は、世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局の健康都市連合(The Alliance For Healthy Cities·AFHC)創立20周年記念イベントとして6年ぶりに過去最大規模で開催される。
今回の総会では、世界20カ国49都市の代表団と14の国際機関、17カ国の駐韓大使館関係者など約1,200人が議長都市ソウルに集まり、健康とウェルビーイングを中心テーマに都市の未来について話し合う。
総会最終日の27日(金)には、参加都市がともに「健康の公平性のための世代間連帯とグローバルアクションに関するソウル宣言」を採択する。この宣言には、人類が健康的な生活を営むための都市の役割を認識し、健康的で回復力のある都市を目指す意志を込めた8つの約束が含まれている。
第10回健康都市連合国際大会ソウル宣言(要約)
1.公平性の向上(Improving Equity)
– すべての市民が背景や環境に関係なく平等な機会と公正な待遇を受けることができる都市づくりを目指す。
2.世代間の連帯(Intergenerational Solidarity)
– 現在、そして未来の世代の健康と福祉を確保する責任を認識し、我々の決定と行動が未来の世代の福祉と機会を損なわないように保障する。
3. 複雑な問題解決(Complex Problem Solving)
– 都市の健康問題の複雑かつ多面的で相互に関連する性質を認識し、問題解決を約束する。
4. グローバルアクションとローカルアクション(Global and Local Actions)
– グローバルヘルス問題を一緒に解決し、知識と資源を共有するためのグローバルな協力の重要性と地域の特性や状況に基づく地域社会での実践の重要性を認識し、この二つのアプローチの調和を通じて健康都市を実現する。
5.市民参加(Citizen Participation)
– 健康で活気のある都市づくりにおける積極的な市民参加の重要性を認識し、政策の有効性、資源使用の効率性、民主的な意思決定過程を向上させるために、市民参加の目標を設定する。
6.デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)
– 都市住民の健康と福祉の質を向上させるデジタル技術の可能性を認識し、デジタルトランスフォーメーションと活用が健康と生活の質を向上させることを認める。
7.持続可能な都市デザイン(Sustainable City Design)
– 持続可能な都市デザインにより環境の健康を実現し、社会・経済・気候の側面に肯定的な影響を与え、都市の長期的な発展と住民の生活の質の向上に貢献する。
8. 気候変動対策(Climate Change Response)
– 気候変動が都市住民の健康に重大な影響を及ぼすことを認識し、気候変動問題を緩和すると同時に、気候の回復力を高め、社会的認知により健康の不平等を解消する。
「第10回健康都市連合国際大会」のポスター