オ・セフン(呉世勲)市長は、ゴールドマン・サックス、シティグループなど5千社以上の金融会社が密集する国際金融都市・ロンドンを訪れ、ソウルの金融競争力を紹介するとともに韓国内のスタートアップに対する海外投資誘致の営業マンとしてアピールした。
ゴールドマン・サックス、シティグループ等5千社以上のグローバル金融会社が集まっている欧州金融の心臓、ロンドンにて、ソウルの投資誘致環境と金融産業育成のためのソウル市レベルでの継続的かつ確固たる支援意志をグローバル投資者たちにPRすることが目的である。
オ・セフン(呉世勲)市長は、14日(火)10時50分(現地時間)、ソウル市とロンドン証券取引所が共同開催する「2023 LONDON Conference:Startups from Seoul」にて、「デジタル金融中心地、ソウル」をテーマに、アジア金融中心地ソウルというビジョンを発表した。
基調演説を務めたオ・セフン(呉世勲)市長は、ソウルが世界的に高いデジタル金融使用率と素晴らしいインフラを保有している点を説明して、デジタル金融産業における成長可能性が高い都市であると強調した。
「2023 LONDON Conference:Startups from Seoul」には、ロンドン証券取引所CEOのジュリア・ホゲット(Julia Hoggett)をはじめ、ロンドンの主な関連機関、現地投資者約30名が出席した。
また、オ・セフン(呉世勲)市長は、▲ヨイド(汝矣島)国際金融中心地に設立する海外金融企業に支援するさまざまな優遇、▲外国人金融従事者のための定住環境改善及びインフラ構築計画などを説明し、グローバル企業及び投資者がソウルに積極的に投資できるようにするためのインセンティブも提示した。
ロンドン金融特区と同様、2009年に金融中心地に指定されたヨイド(汝矣島)には、金融監督院、大型証券会社28社、投資金融会社が密集している。
その後、ロンドン証券取引所で初めて開催された韓国フィンテック企業の投資誘致説明会(IR, Investor Relations)に出席して、グローバル投資者陣の前で、人工知能とブロックチェーン分野の韓国フィンテック企業5社(▲ホライゾンテクノロジー、▲アイジネット(aiji Net)、▲エイジェン(AIZEN)グローバル、▲モイン(MOIN)、▲ジャビス&ビランズ(JOBIS & Villains))の競争力を紹介することで、投資誘致の支援を行った。
ホライゾンテクノロジーは、人工知能(AI)を基盤とする証券分析ソリューション・クォントラック(Quantrack)サービスを運営中のフィンテック企業で、2022年ソウル市主管のシリコンバレー金融IRにて、グローバルVC Plug&PlayからプレシリーズAの投資誘致を受けた企業であり、追加投資誘致の可能性が注目されている。
アイジネット(aiji Net)は、累積仲介額3,000億ウォンに達する人工知能(AI)保険診断サービス「ポダク(保健ドクター)」を開発したインシュアテック分野をリードする企業で、投資者たちの関心が高まっている。2022年には1,600憶ウォンの最高仲介額を更新しており、現在もGoogle Playストアダウンロード1位の位置を守っている。
エイジェン(AIZEN)グローバルは、人工知能(AI)を基盤とするクレジットコネクト(CreditConnect)をベースに、韓国、インドネシア、ベトナムにてeコマース、電気自動車バッテリー金融を累積2兆ウォン実行した金融人工知能(AI)専門企業であり、2022年科学情報通信の日における国務総理賞と、大韓民国人工知能産業大賞における科学技術情報通信部長官賞を受賞した専門フィンテック企業である。
モイン(MOIN)は、既存の銀行よりも90%以上低価格な海外送金サービスを提供する企業で、現在47か国に海外送金サービスを提供しており、特に英国を含めた欧州へリアルタイム送金を提供して、欧州への輸出入企業から大きな注目を集めている。
ジャビス&ビランズ(JOBIS & Villains)は、人工知能(AI)技術で韓国で初めて個人税務自動化サービスの大衆化を導いた革新的なスタートアップであり、英国政府の世界スタートアップ支援対象に最終選抜を果たしており、英国財務の死角地帯解消に貢献することが期待されている。
この日の説明会には、ロンドンで活動中のベンチャーキャピタル(VC)、資産運用会社など主な投資者30名が出席した。市は、アジア金融中心地としてのソウルのビジョンを共有して、企業別にマンツーマンのミーティング相談を実施した。
市は、説明会後も海外投資誘致に拍車を掛ける計画である。ソウル投資庁で税務、法律、労務などの各分野の専門家を通じた投資誘致アフターソリューションを提供するなど、投資誘致に関する全過程を支援する。
ソウル投資庁は以前、企業5社別に英国市場カスタマイズ型戦略策定などのコンサルティング、企業投資誘致説明会(IR)ピッチング教育などの事前過程を支援したことがある。
また、ソウル投資庁とロンドン証券取引所は、ソウル企業の外国人投資誘致の活性化と欧州資本市場進出を支援するための業務協約(MOU)を締結している。今後、投資の可能性が高い企業は、ロンドン中小企業専門市場(AIMなど)等への上場などを推進していく計画だ。
※ AIM(Alternative Investment Market、オルタナティブ投資市場):1995年ロンドン証券取引所に設立有望な中小企業をグローバル資本と連結する役割を果たして、上場規定、取引監視、市場の公正性保護などはロンドン証券取引所が担う。(上場企業:821社)
つづいて、オ・セフン(呉世勲)市長は17時(現地時間)、金融中心地ロンドンの産室であるマンションハウス(Mansion House)を訪れて、ニコライ・ライオンズ(Nicolas Lyons)ロンドン金融特区市長(Lord Mayor)と面談を行った。
ロンドン金融特区(City of London)とは、ロンドンの金融中心地であり、ロンドンタワーからセント・ポール大聖堂までの2.9㎢を範囲とする。この日の面談は、ニコライ・ライオンズ(Nicolas Lyons)ロンドン特区市長の招待によって行われた。
ロンドン金融特区に所在する金融企業にて、欧州連合の1日外国為替取引の80%(2.73兆ドル=約3,095兆ウォン)、世界株式、派生商品(デリバティブ)、先物取引の50%以上が発生する。ロンドンのマンションハウスは、ロンドンの都市宮殿であると同時に、ロンドン金融特区市長の公館である。
オ・セフン(呉世勲)市長はこの面談の席で、ソウルの投資誘致環境とデジタル金融産業育成のためのソウル市の意志を伝える一方で、海外金融企業誘致のための国際金融オフィスを運営中であるだけに、英国の有望フィンテック企業のソウル進出も提案するなど、積極的な投資を督励した。
最後に、18時30分(現地時間)には、駐英大使館官邸の晩餐会場で行われた「駐英韓人経済人懇談会」に出席して、駐英韓人経済人を激励し、現地に進出した韓国経済人の建議や難点を傾聴した。
なお、オ・セフン(呉世勲)市長は、13日(月)15時30分(現地時間)、ロンドン市役所を訪問して、C40議長であるサディク・カーン(Sadiq Khan)ロンドン市長と気候変化に対する協同対応と新型コロナによる社会変化などについて意見を交わした。
この面談は、世界健康都市パートナーシップ市長会議にロンドン市長より招待されロンドンを訪れたオ・セフン(呉世勲)市長が、気候変化等と関連する協力の拡大方案について論議するために設けられた。
オ・セフン(呉世勲)市長は1月、「C40都市気候リーダーシップグループ 東アジア・東南アジア・オセアニア地域運営委員」選挙で過半数の票を獲得して、当該地域を代表する運営委員兼C40副議長に選出されている。