世界的なロボット工学者のデニス・ホン(UCLA機械工学科)教授が最近、韓国を訪れた。彼は「ソウル市広報大使として委嘱され、すぐに飛んで来た」と、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの中、故国を訪れた理由を伝えた。
ヒューマノイドロボットの開発に勤しんでいる彼は、体が十個あっても足りない状態だ。ホン教授は、グローバル科学雑誌『ポピュラーサイエンス』が選定した「科学を揺るがす若い天才10人」に名を上げた。世界的なロボット研究所である「UCLA ロメラ研究所」の所長を務めている。世界で初めて視覚障害者向けの無人自動車を開発した。
ホン教授は新型コロナウイルス感染症のような非常事態において、ロボットがポジティブな役割を担うと確信している。米国でも説破しているところだ。
「新型コロナウイルス感染症が広まった場所などで、防疫や消毒をしたり、患者を看病したりする危険な仕事を、ロボットが人間の代わりに行うことができる。非対面・非接触が重要視され、ビデオ会議や遠隔教育が脚光を浴びているが、ロボットはその効果が倍になるようサポートできる」と語った。
そして、人間ができる仕事とロボットが代わりにできる仕事をはっきりと区分した。ソウル市が新型コロナウイルス感染症の長期化により、疲れた市民を癒やすために始めた「心の防疫」キャンペーンが良い例といえる。
「ロボットが人の心をケアする役割を果たせないわけではない。しかし、人の方が上手くできること、すべきことがある。人に共感し、コミュニケーションし、ケアすることはロボットではなく、人間の役目だ」と語った。
今回の訪韓を通じて、ホン教授はソウルが都市を封鎖することなく、徹底した生活防疫により日常を守る姿を見て、どのような印象を受けただろうか。
「とても素晴らしい。世界最高水準で上手く対応している。マスクの着用やQRコードで出入りするなど、すべて印象的だった。ソウル市が本当に努力しているが、すべては市民がしっかり付いてきてくれているから可能なことだと思う。100点満点中、200点をあげても足りないくらいだ」と語った。