ソウル市が9月4日(火)から2日間ソウル市役所新庁舎の多目的ホール(8階)で「2018北東アジア大気質改善国際フォーラム」を開催する。東アジア主要国の都市が一堂に会し、大気汚染問題の解決策を模索する過去最大規模のフォーラムとなる。
このフォーラムには、東京、北京、ウランバートルをはじめ、北東アジアから4ヵ国の18都市と、東南アジアから7都市、計8ヵ国の25都市が参加する。各都市の代表者及び大気環境分野の専門家ら計300人が参加する予定。韓国からはソウル市をはじめ、仁川市、水原市、京畿道、忠清南道の関係者が出席し、大気環境の改善に向けた協力方案を協議する。
初日の9月4日には、世界保健機関(WHO)西太平洋支部環境保健総括責任者のキム・ロクホ氏が「大気汚染~市民の健康を脅かす最大の脅威」、そして、科学技術連合大学院大学校(UST)総長のムン・キルジュ氏が「メガシティの現在と未来」と題して基調演説を行い、その後、PM-2.5など浮遊粒子状物質の主な排出源である交通部門と生活部門における排出量削減方策や都市間の協力方法について各都市、専門家による講演が続く。
さらに、今回のフォーラムと連携し、5日午後からは、温室効果ガスの削減方策を議論する「韓国地方政府タラノア対話」を開催する。気温の上昇や風速及び降水量の減少といった気候変動によって大気が停滞状態になり、それによって高濃度の浮遊粒子状物質が発生していることが背景にある。
ソウル市は、今回のフォーラムが北東アジア都市が大気環境の改善に向けた政策を互いに共有することにとどまらず、大規模な建設工事による大気汚染問題に頭を悩ませているベトナム、ハノイなど東南アジア都市に対しても浮遊粒子状物質削減のノウハウを伝える有意義な場となり、政策を実現するために欠かせない市民参加を促す方法を見つけることを期待している。
このフォーラムのスケジュールや講演者など詳しい情報は、「第8回北東アジア大気質改善国際フォーラムホームページ(http://www.airforum2018.kr)」、その他のお問い合わせは運営事務局(☎ +82-2-6952-0653, airforum2018@kimexgroup.co.kr)へ。
ソウル市気候環境本部長のファン・ボヨン氏は、「市民の健康と命を脅かす大気環境問題は、ある都市や地域に限られた問題ではない。隣接する都市が共に話し合って解決策を探り、それを実現してこそ改善できると思う」とし、「今回のフォーラムがアジア諸国において都市ごとに最もふさわしい改善策を見つける有意義な場となり、各都市の人々が安心して生活できる大気環境づくりに役立てたい」と述べた。