新年のご挨拶
尊敬するソウル市民の皆様、そして親愛なるソウル市のご家族の皆様! 2024年、甲辰の年が明けました。 青い龍の年を迎え、天高くのぼる龍の気運で、さらに力強く、挑戦的に飛翔する希望に満ちた一年になりますようお祈り申し上げます。 昨年は、実に多事多難な一年でありました。 何よりも、3年近く続いたコロナ禍が収束を迎え、息苦しかったマスクを脱いで日常を取り戻すことができ、幸いにも国民の生活環境も一部改善を示しています。 しかし、世界各地で起こっている大小の争いや戦争の長期化によって、国際情勢と世界経済の不確実性は日増しに高まり、生活物価指数は乱高下するなど、韓国経済が活力を取り戻すにはいまだ至らないのが現状です。 対内外的な困難の中でも、去る1年間ソウル市は、「同行・魅力特別市ソウル」を実現するために総力を傾けてきました。 再開発・再建築などの整備事業を速やかに正常化し、住宅5万戸供給に取り組む一方で、 脆弱層の住居安定のため、高品質な賃貸住宅・青年安心受託を供給し、半地下世帯の住居環境改善と移住も支援しています。 困難を抱える多くの方々を支援するための代替所得保障制度である「安心所得」は、当初の2倍拡大した1,600世帯まで支援しており、階層移動のはしごの中核である「ソウルラーン」参加者は、2021年9,069人から2023年2万2,390人に増え、脆弱層学生の大学進学・就職の成功に向けてサポートしています。 大切な命の誕生を応援するため不妊施術費用の所得基準を廃止し、産婦の産後ケア経費も支援するなど対象別のカスタマイズ型政策を一層アップグレードして提供しました。 「ソウル型キッズカフェ」104か所を拡充して、「ソウルキッズOKゾーン」、「ママパパVIPゾーン」も設置し、子連れ養育者が快適に外出できるようサポートしました。 チョクバン村(不良住宅密集地区)住民支援システムを画期的に改善した「同行食堂」43か所と「温気倉庫」2か所もオープンしました。 ソウル市民が一緒に走って歩いて運動する「手首ドクター9988」事業は、現在まで23万人が利用するほど多くの市民に愛される代表的な健康増進事業として定着しました。 イテウォン(梨泰院)惨事のような悲痛な事故が二度と繰り返されないよう、「より安全なソウル」にするため、監視カメラで人波密集危険兆候を自動的に検知して知らせる「人波検知システム」を構築し、 異常動機犯罪を防ぐため、公園、登山路、トゥルレギルに知能型監視カメラの設置を拡大するなど、犯罪脆弱層に対する安全対策も強化しました。 ハンガン(漢江)を世界的な水辺空間にしてソウル市民のレジャー空間を大幅拡充するため、「グレートハンガン(漢江)プロジェクト」という新たな青写真を提示し、年中魅力的なお祭り・イベントを開催して「海外観光客3千万時代」を切り開くための足場を築きました。 さらには、ヨイド(汝矣島)をデジタル金融と投資誘致の中心地として築き、ビューティーとファッションという新しいソウルの食産業を育成する一方で、 「ソウル」という都市空間の大転換、大改造へ向けて都市計画と景観計画の大変化を試みています。 親愛なるソウル市民の皆様! ソウル市政の究極目標は、市民の幸せです。 しかし、「世界幸福度報告」によると、韓国の幸福指数は世界57位、OECD会員国のうち最下位レベルにとどまっています。 市民の幸せな暮らしを支えるため、ソウル市がすべきことはあまりにも多いのが現状です。 経済発展を通じた良質な雇用創出、少子化問題の解決、脆弱層向け支援と住居安定、犯罪と事故に対して安全かつ快適な環境づくりなどすべての政策をしっかり実現するためには、ソウルの都市競争力を高めて、人と資本、雇用が集中し、豊富な想像力と活力溢れる「魅力都市」へと発展しなければなりません。 2024年ソウル市は、「魅力都市ソウル大改造戦略」を通じて都市空間の設計からライフスタイル、そして産業経済と交通インフラまで、都市全体の画期的な革新に向けて邁進してまいります。 これを通じて未来の食と持続可能な雇用を創出して、ソウルの都市アイデンティティを広く世界中に拡散してまいります。 ピーター・ドラッカーは、「未来を予測する最良の方法は、未来を創ることだ」と言いました。 ソウル市は2024年も「弱者との同行」を拡大・発展させると同時に、「魅力特別市ソウル」を本格的に実現して、ソウル市民の幸せを高めて希望に満ちた未来を創造してまいります。 第一に、都心・水辺などの都市空間を本格的に大改造してソウルの都市経済力をさらに高めて未来の食を創出してまいります。 まず、都市空間の革新を通じてソウルの魅力を高め、市民のためのレジャー空間を大幅拡充します。 都市景観に対する未来ビジョン「2040ソウル景観マスタープラン」を樹立します。 都市・建築デザインの革新を図り、改定された高さ管理基準を適用してソウル独自のスカイラインビジョンを年内に完成します。 2022年、クァンファムン(光化門)広場を歴史・文化観光兼憩いの空間になるよう再造成して市民の皆様にお返ししました。 今年はさらに、ソウルを緑地と森が生い茂る庭園都市、歴史的アイデンティティが流れる都市にしていきます。 ソンヒョンドン(松峴洞)敷地をチャンドックン(昌徳宮)、チョンミョ(宗廟)、インサドン(仁寺洞)、キョンボックン(景福宮)をつなぐ都心庭園にする一方で、ヨンサン(龍山)、ウンピョン(恩平)、カンドン(江東)に「生活密着型の森」3か所を新規設置して、住宅街周辺の公園敷地に「生活密着型の公園」22か所を拡充するなど、ソウル全域を暮らしのゆとりと楽しさ溢れるグリーンレジャー空間で満たしてまいります。 昨年3月に開場した「ホンジェチョン(弘済川)水辺テラスカフェ」には、毎月5万人の市民が訪れています。 今年は、セゴクチョン(細谷川)、トリムチョン(道林川)、プルグァンチョン(仏光川)など8か所で水辺活力拠点空間を新たに運営いたします。 市民がアクセスしやすい公共施設にも面白味と憩いを加えていきます。 ベンチ、照明、都心の中のゴミ箱、屋台などにファン(FUN)デザインを取り入れて市民の日常に楽しみと活力を届け、カラク(可楽)市場の浄水塔のように放置されていた施設を芸術と憩いが共存する緑の憩いの場に再造成します。 同時に、日常の中に文化が流れて一年中楽しい「ファンシティ(Fun City)」を築き、市民と観光客に異色の面白さをお届けします。 ハンガン(漢江)は、市民の日常に楽しさを届ける空間であると同時に世界的な観光ランドマークで、ソウルの都市競争力を高められる貴重な資源です。 今年から、ハンガン(漢江)で多くの市民が参加して楽しめる、「健康」をテーマとする市民祭りを新たに開催してまいります。 また、チャムスギョ(潜水橋)を全面歩行化してDJパーティー、フリーマーケット、ファーマーズマーケットなど年中多彩なイベントが開かれる市民の余暇・レジャー空間になるよう拡大再編します。 また、大観覧車「ソウルリング」事業を本格化して、ワールドカップ公園一帯にフラワーパーク、ノウル(夕焼け)展望台などを設置してソウルの魅力を加えます。 今年6月からは、ガス気球「ソウルの月」に乗ってヨイド(汝矣島)の150m上空で魅力的な夜景を鑑賞することができます。 また、「ソウル市バレエ団」を新設して、ボリショイなど世界レベルのバレエ団を育成し、韓国バレエの裾野を広げて、国際文化都市ソウルの位置を世界中に知らせていきます。 これと同時に、市立文化施設の夜間開放を拡大して、バスキング公演、トークショーなど文化芸術プログラムも同時運営する「ソウル文化の夜」イベントを毎月新たに開催いたします。 未来の科学技術と社会文化を導くバイオ・人工知能・ロボットなど先端産業と創造・高付加価値産業を集中的に育成してまいります。 来る3月には、トンデムン(東大門)区に5千坪規模の「ソウルバイオハブグローバルセンター」が開館して、4月には、人工知能専門人材を育成して研究開発を重点的に推進する「ソウルAIハブ」がソチョ(瑞草)区にオープンします。 これを通じて、韓国バイオ・医療・スタートアップの革新的な成長と投資誘致、グローバル市場進出をサポートします。 ロボット、人工知能をテーマとする展示、講演、市民参加イベントを運営する「ロボット人工知能科学館」も開館します。 また、DDPに「先端ライフスタイル展示場」と「DDPショールーム」を設置してソウルの未来ライフスタイル体験空間を築き、ビューティー・ファッション企業の販路拡大と創業をワンストップ支援することでトンデムン(東大門)を韓国ビューティー・ファッションの中心地として再跳躍させます。 IT技術の発達とチャットGPTなどの生成AI技術の登場は、すべての産業分野で今までの働き方を急速に代替しており、「雇用なき成長(Jobless Growth)」の加速化と階層間の両極化を呼び起こしています。... Read more
登録日投稿者SMG ヒット297