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[2020] 市長挨拶

  • 「ソウル市自営業者向け生存資金支援」関連の記者会見

  • [2020] 市長挨拶 SMG 702

    2020年4月23日

    4月23日10時現在、韓国における新型コロナウイルス感染症の感染者は10,702人であり、ソウル市の新しい感染者は本日、発生しておりません(0名)。累積感染者数は628人です。 現在、全国の新しい感染者数は一桁を保っており、完治して隔離が解除された回復者数も8,400(8411)人を超えました。ソウル市は10日間、新しい感染者数を3人未満に抑えており、そのほとんどが海外から入国した人です。 このように安定を保っているのは、6週間続けてきた「ソーシャル・ディスタンシング」の効果といえるでしょう。とくにソウル市は3月初めから「一時停止」をキャッチフレーズに、先制的にソーシャル・ディスタンシングを展開してきました。ソウルは一千万の人口が住むメガシティ、人口密度が非常に高い都市です。濃厚接触が予想される施設や店が、世界のどの都市より集中しており、その分感染リスクが高くなります。ソウル市がこれまで過剰な対応、先制的対応をしてきたのも、そのためです。 ソウルは世界のどの都市よりも民主的かつダイナミックな都市で、賢明な市民が住んでいます。「一時停止」をキャッチフレーズに、ソウル市民の皆さんが積極的に取り組んでいただいたことで、ソウルは世界の大都市の中でも、防疫における素晴らしい成果を挙げています。 しかし、まだ警戒を緩める段階ではありません。集団感染の危険性は依然として潜んでいます。たった一人の静かな感染者が、爆発的な集団感染を発生させることもありうることを、イェチョン(醴泉)とシンガポールの事例が証明しています。このような深刻性を真摯に受け止めてソウル市では、政府の方針に従って5月5日までソーシャル・ディスタンシングを維持することにしました。 しかし、新型コロナウイルス感染症が落とした影はあまりにも広く、暗いというのも事実です。民生経済は、類例を見ない厳しい状況に直面しています。新型コロナ発不況は、切羽詰まった現実として押し寄せてきています。 新型コロナウイルス感染症による景気後退の兆しがあらゆる方面で現れています。さらに恐ろしく感じるのは、この経済危機がいつ回復するか分からないということです。多くの専門家が、新型コロナウイルス感染症による経済回復は、今まで経験したような「V字回復」ではなく、「U字回復」になるだろうと予測しています。私たちはこの苦難の川を渡り、死の谷を越えていかなければなりません。 地域や時代に関わらず、災害ははっきりとした特徴を持っています。災害は最も弱いところへ真っ先に、そして深い闇をもって訪れます。 ソウル市はウイルスの防疫にも先回りして積極的に取り組んできましたが、民生に対しても同じように先回りして積極的に取り組みます。 ソウル市はこれまで、ソウル市民を支えるための第1次の「災害緊急生活費」支援、第2次の5兆に上る民生革新金融「十日間の約束」、第3次の、政府による「緊急災害支援金」の8:2分担比率を基準に追加財源を用意するという特段の措置をとっています。 これらはすべて、災害により生計上の危機に瀕している市民を救い、民生経済を支えるための決断です。 すでにソウル市は新型コロナウイルス感染症により困難な状況にある小商工人や、災害により被害を受けた世帯を支援するため、計8,619億ウォンの補正予算を編成し、支援を行いました。しかし、長期化している苦難の谷を乗り越えるには、これだけでは足りないと判断しました。 ソウル市民と苦難の川をともに渡るため、ソウル市は四番目の決断を下しました。その第4次決断とは、新型コロナ発不況を乗り越えるため、ソウル市が自営業者生存資金として70万ウォンずつ2か月間現金で支援するという内容です。 今は経済における非常事態です。数日間、私はソウル市内を回って自営業者に直接会ってきました。心の痛む悲しい話が多く聞こえてきました。現場に赴いた結果、平均30%以上売り上げが激減しています。このままでは、路地商圏の崩壊が目に見えています。そうなると、民生経済の好循環の環が切れてしまい、そのまま家計破綻へと繋がることは避けられなくなります。 現場の人々は、今までの支援方法では苦難の川を無事渡ることができないと、正直におっしゃっていました。今までは、中央政府もソウル市も、自営業者に対する融資を支援することしかしていません。しかし融資とは結局借金であり、これは家計の負債を増やすことで、さらなる苦痛や時限爆弾をつくることになりかねません。 返済能力のない自営業者に必要なものは、融資ではなく今すぐ動かすことのできる資金です。営業を続けることができるよう、緊急輸血が必要なのです。今回の措置は、中央政府がまだできなかったことを、ソウル市が先回りして行う政策でもあります。 ソウル市は関連する民間の専門家、市議会、自治区関係者、現場の自営業者とともに、頭を突き合わせて考えました。今の非常事態をどのようにして乗り越えるべきか、どのようにして深い苦難の川を渡っている市民の皆さんの手を取って一緒に渡りきることができるのか、悩みに悩みました。そして今すぐ売り上げが激減し、廃業の危機にさらされている自営業者に対し、融資や賃料の引き下げ政策からもう一歩踏み出すことにしました。 ソウル市は従来の支援方法から果敢に抜け出し、自営業者の皆さんが肌で感じることができるよう、直接的かつ持続的で、集中した支援を迅速に行うことにしました。つまり、「ソウル市自営業者生存資金の支援」です。そのため、ソウル市は約6,000億ウォンを投入します。 ソウル所在の自営業者のうち、6か月以上の業歴を持つ年間売上高2億ウォン未満の自営業者を対象に月70万ウォンずつ、2か月間計140万ウォンを直接支援いたします。ソウル市の全体の自営業者のうち、融資の制限業種を除いた72%に該当する41万人が、その対象となります。 すべての自営業者の方々を支援したいという気持ちは山々ですが、市民の血税でつくる財源は限られており、景気回復を体感していただくためには、広く浅く支援する方法では無理があると判断しました。したがって融資に効果が現れにくく返済が困難な自営業者を対象に、2か月間分厚く集中して支援する方法に踏み切ったのです。 そうすることで第二四半期の6月まで、何とか耐えられる力になるのではないかと考えております。申請の手順も最大限簡素化し、迅速な支援が行われるよう最善を尽くします。新型コロナ禍はこれからも続くでしょう。その禍に耐える力が必要です。今回の「ソウル市自営業者生存資金の支援」は類例を見ない社会的災害に対する類例を見ない支援になるでしょう。 もちろん、ソウル市としては多大な財政負担になります。手足を切り捨てる気持ちで様々な事業を諦め、縮小させるなど、あらゆる方法を尽くして財源を集めています。 いつも申し上げておりますが、ソウル市民がいてこそソウル市があります。ソウル市民が瀕死の状態にあるのに、ソウル市政がどんな意味を成すでしょうか。今回ソウル市が下した第4次の決断が、新型コロナウイルス感染症で売り上げが激減し、廃業の危機にさらされた自営業者の方々に、苦難の川を渡る橋になることを心から願っております。 「ソウル市自営業者生存資金の支援」のためには、ソウル市議会の助力が何より必要です。新型コロナウイルス感染症の被害を受けている小商工人の方々が、営業を続けるための支援を行うには、明確な法的根拠を設ける条例の改正が先決です。ソウル市議会も同じ気持ちで力を合わせてくださることを信じ、この場を借りて予めお礼を申し上げます。 ソウル市が「自営業者生存資金の支援」をまず始めていますが、これだけでは足りません。大韓民国がこの戦いで生き残り、日常を取り戻すとともに、再び飛躍するためには、政府レベルで全国的に自営業者生存資金を支援する必要があります。確かに前例のないことで、破格の支援策ではありますが、政府と国会が話し合いをスムーズに進め、国民のための最善の決定を下すことを、切に願っております。 私たちは、話し合いと連帯、信頼と献身、協力と統合、熱意と革新をもって、新型コロナウイルス感染症との戦いで勝利を収めつつあります。今なお、国民の皆さんが一丸となって「春の活気」を取り戻すことができるよう、力を結集しなければなりません。ソウル市は常に新型コロナウイルス感染症との戦争の最前線で戦います。ソウル市のワクチンはいつまでも、市民の皆様です。

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