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市長挨拶


「オズの魔法使い」のように 子どもたちの夢を支えます。

第93回子どもの日記念行事 日付 2015年5月5日| 場所 ソウル市庁多目的ホール 皆さん、こんにちは。暖かい心の持ち主であるブリキの木こり、パク・ウォンスンと申します。皆さんとともに童話の中に出てくるおとぎの国「オズ」に行きたいという気持ちで、ブリキの木こりの仮面をつけてみましたが、いかがでしょうか。私にかなり似合ってますよね。「オズの魔法使い」でドロシーを愛するブリキのように、私も皆さんを心から愛しています。皆さん、私の愛を受け取ってくれますよね。 愛する皆さん、そして尊敬する保護者の皆様、お会いできて嬉しいです。今日は第93回目の子どもの日です。心からお慶び申し上げますとともに、今日一日が、一際楽しく幸せな子どもの世界となりますようお祈り申し上げます。 先ほど、ソウル特別市子ども賞と青少年賞を受賞した皆さん、心からお祝い申し上げます。立派な子どもに育てられた保護者の皆様にもお慶び申し上げるとともに、御礼申し上げます。また、皆さんが「夢のツリー」に書き込んだ夢について話し合いましたが、私は皆さんのこのような様々な夢が叶う日が来ることを願っております。なので私の夢は、皆さんの夢を実現させることです。皆さんが夢を実現できるように、私が傍で応援し、力になっていきたいと思います。 今日のこの場には、厳しい環境の中でもあきらめずに夢に向かって努力する人、不自由な体にもかかわらず希望を持って前向きに生きる人、自分のことより周りを気遣い常に他人に奉仕する人、自分の得意なことを磨き将来の科学者を夢見る人など、非常に素晴らしく、心暖かく、夢のために頑張っているお子様たちが集まりました。 私も皆さんのような年頃から「夢」がありましたが、夢は変わっていくものです。子どもの頃には「詩人」になるのが夢でした。詩人の目で世の中をもう少し明るく、美しく描いてみたいという夢がありました。大人になるにつれて、我々の社会で弱い立場にある方々を守る「人権派弁護士」になりたいと思い、実際長い間、人権派弁護士として活動しました。また、それ以降は我々が住むこの社会をもう少し美しく幸せなものにしたいという夢を抱き、市民運動に参加しました。「市民運動家」として活動しながら、我々社会に幸せな変化をもたらすために頑張りました。そして今、このように「ソウル市長」となり、皆さんをはじめ、一千万人の市民の夢と幸せのために頑張っております。今日、この場に立ってみますと、ソウル市長になって本当に良かったと思います。この場にいなければ、皆さんの澄んだ目や、皆さんの澄んだ目から伝わる輝かしい希望の夢を見ることはできなかったでしょう。 皆さんも私がソウル市長になって良かったと思いますよね。皆さん、今心に抱いている夢に向かって突き進んでください。現実が厳しく辛いものであっても、夢をあきらめないでください。そしてともに夢に向かって頑張ってください。お母さんやお父さん、友達とともに夢に向かって頑張ってください。夢と夢が集まれば、いつかは必ず皆さんが望む夢を実現できると思います。 ソウル市も皆さんの夢を実現させるために頑張っています。特に皆さんが健康で幸せに成長できるよう、より良い環境づくりに取り組んでいます。 そこで週に5日間は学校で勉強し、休みの週末を活用して、単純に「遊ぶ土曜日」ではなく「驚く土曜日」にしようと、ソウルの様々なところで設けられた色んな空間で友達と遊び体験できる、多彩な文化プログラムを行っています。 また、ソウル市は皆さんの遊び場をより安全で、冒険心を育み、創造性あふれる場に変えるために努力しています。「蜘蛛の糸を操るスパイダーマンのような動きができる遊び場」や「迷路でかくれんぼができる遊び場」、「空を飛ぶ気分を味わえる遊び場」など、皆さんが本当に楽しめる空間をつくっていきます。また、「訪問遊び場」を企画して直接遊び場を皆さんのところに持って出向く予定です。この遊び場は、最初から最後まで皆さんの意見を取り入れ、皆さんの要望に沿った遊び場を皆さんとともにつくったという意味で大きな意義を持ちます。皆さん、いかがですか? 楽しみですよね? ソウル市は今後も「オズの魔法使い」のように、皆さんの夢を支えていきます。カカシには「脳」を、ブリキの木こりには「心」を、ライオンには「勇気」を与えたオズの魔法使いのように、ソウル市は皆さんの夢を全力でサポートしてまいります。「家に子どもがいないのは、地球に太陽がないのと同じだ」というイギリスの諺がありますが、私もまさに皆さんが地球にとっての「太陽」の存在だと思います。皆さんこそ、この世にいなければならない、最も輝く生命体、最も尊い存在です。皆さん、今日一日、自由に遊び、多いに楽しんでいってください。5月5日だけではなく、365日が子どもの日となるよう、ソウル市も最善を尽くしてまいります。子ども達が安全で幸せに暮らせるソウルをともにつくっていきましょう。皆さん、愛しています。ありがとうございました。
SMG 261

「社会は夢を抱く人々のものです」

青春フェスティバル講演 日付 2015年5月10日 | 場所 ソウルワールドカップ競技場 皆様、こんにちは。お会いすることができて嬉しいです。学生の皆さん、「ソウルの巨大塵」パク・ウォンスンです。本日「私は宇宙の巨大塵だ、青春フェスティバル」で、多くの青年の皆様とお会いすることができて大変嬉しく、光栄に思っております。 皆様、宇宙の星はどのように誕生したかご存知ですよね? 宇宙に浮遊する塵と塵が集まって「星」になるそうですが、皆様は「星」といえば何が思い浮かびますか。 私はまず、サン=テグジュペリの小説、『星の王子さま』が思い浮かびます。小さな星から来た王子さまの純粋で澄んだ魂が自らの価値観や言動を振り返らせて、私たちの人生を省察させるほどの感動や共鳴を与えてくれるからです。特に、「砂漠が美しいのは、砂漠のどこかに井戸が隠されているからだ」という言葉が思い出されます。『星の王子さま』は、実は大人のための童話です。年を取れば取るほど、私たちは子供の時の澄んだ魂と青年期の純粋な心を失われがちです。その時、私は『星の王子さま』を再読しながら、王子さまの雪のような純粋で素直な心を振り返ってみます。 「星」と言えば、もう一つ思い浮かぶものがあります。ドラマ「星から来たあなた」です。このドラマの主人公はチョン・ソンイ(チョン・ジヒョン)ですよね? ト・ミンジュン(キム・スヒョン)でしたでしょうか? とにかく、「星」から来たト・ミンジュンという人物は、純粋で魅力的な青年です。一人の女性を愛して、守ってあげたいという献身的な心が本当に美しいです。私たちの心の中にある「星」は、このように私たちを純粋で美しくさせるとともに、暗い夜空を輝かす存在です。 ところで、これらの星は宇宙を漂う塵と塵が集まり、調和し融合されながらできるという事実は、私たちにいろんなことを考えさせてくれます。皆様、実は私も「星から来たあなた」ですが、どの星から来たのかご存知ですか? ソウル特「別(韓国語で「星:ピョル」と発音が同じ)」市から来ました。 実は、私は皆さんに深くお辞儀をし謝罪して講演を始めようと思いました。私のような既成世代(一世代前)の大人たちが誤った結果、輝いて美しい人生を楽しむべき皆様が塵のように浮遊するのを見ると、非常に心が重苦しく辛いです。 人々は、私が歩んできた道と今の私の姿だけを見て「成功した」と言いますが、私はそう思いません。世俗的な目で見ると成功したとも言えますが、私は決して自分が成功したとは思いません。考えてみてください。もし私が歩んできた道、私が市民社会で我が社会の革新のために試みてきた多くのことが「成功」していれば、今のような社会になっていたのでしょうか。青年の皆様が、今のように苦しい生活を送っていたのでしょうか。したがって、私は決して私が成功したと言えません。そして、私は常に新しい夢を抱いています。私が抱く夢は、今の社会とは少し違う、「もう一つの社会」をともに作っていくことです。みんながともに働き、ともに楽しみ、ともに幸せな社会を作るという夢です。 夢の話になったので、私が幼い時から抱いてきた夢について、少しお話しさせていただきます。「また自慢話じゃないか?」、「気休めじゃないか?」と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、私は生活する上でお互いの知恵と経験を共有すれば、より良い社会をともに作っていくことができると信じています。 私は、キョンサンナム(慶尚南)道チャンニョン(昌寧)の田舎の貧困家庭で生まれました。田舎だったため学校もなく、中学校の時には近くの町にある学校まで徒歩で通いました。往復30里(約12km)の距離でした。実は、勉強は中学校の時から始めましたが、当時勉強に熱心だった理由は、農村で家族のために仕事ばかりをしていた両親を、少しでも喜ばせるためでした。 しかし、私は高校入学の時に希望高校に落ち、浪人しました。その後、トランク一つで10時間以上の夜行列車に乗り、ソウルに上京しました。ソウルでは「巨大塵」のように、身動きせず黙々と一生懸命勉強しました。読書室では1ヵ月間靴下も全く履き替えず勉強ばかりしていたら、垢で足の裏が白くなり、感覚がなくなってしまったこともあります。 結局、高校には入学しましたが、高校3年生の時にはあいにく結核性胸膜炎のため志望大学に落ち、また浪人しました。その後大学に入学したのですが、本当に嬉しかったです。しかし、喜びもつかの間でした。入学してから3ヵ月が経った頃、女子大学生と合コンもしながらも、当時は非常時局でしたのでデモにも参加していたのですが、5月のある日、デモをした理由で当局に逮捕されました。刑務所にも入り、学校からは除籍されました。当時、私は自分を恨みました。なんでこんなについてないのかと・・・ しかし、刑務所に入ると、思わずに幸運がやってきました。刑務所はまるで「学校」のようでした。完全に勉学の雰囲気の中で、多くの本を読むことができました。『聖書』をはじめ、キム・ドンりの『巫女図』のような小説やマルクーゼの『理性と革命』のような社会科学書籍も読みました。その中でも、ドイツの法学者であるルドルフ・フォン・イェーリングの『権利のための闘争』は、20代の私に多くのインスピレーションと教訓をくれました。「権利の上に眠る者は、保護に値せず」という言葉や、「闘争の中でこそ権利を見出すべし」という言葉、「法の目的は平和であり、それに達する手段は闘争である」という言葉など、イェーリングが残した名言は、「参加」と「連帯」の重要性を教えてくれました。 「刑務所からの読書」は、後日私が法律家になるために司法試験の勉強をはじめ、その後人権弁護士になり、市民運動家として多くの人々の権利を代弁する人生へと導いてくれました。若い時の本と読書、つまり人生の先輩たちから知恵と経験を学び取ったことで、どのような人生を送るのか、どのような人生が良い人生なのかについて考えるようになり、私の人生を自ら決定し行動に移させてくれた、人生の羅針盤のような存在、灯台のような存在になりました。 その後も迷いや混乱、孤独で苦難な時間が、私の20代の大半を占めました。振り返ってみれば、当時の私が負けずに乗り越えてこられたのは、「夢」を失わずにその「夢」を育んできたからだと思います。 何よりも私は、先輩たちの「単なる成功者になるより、真に価値のある人間になるよう努力すべきだ」という言葉や、「地位より重要なのは、どのような仕事をやり遂げ、どのような仕事をするのかだ」という言葉を信じて、私はどのような仕事をすべきなのか、価値のある仕事は何かを、最優先に考えてきました。 その後、様々な職業を体験し、きつくて人から敬遠される仕事に人生の青春を捧げました。例えば、前途有望な検事の仕事を辞めて、人権弁護士の道を選んだことや、韓国では未開の領域だった市民社会団体で、市民運動家として寂しく活動を行いました。ソーシャルデザイナーとして社会革新のために公益財団を設立し、我が社会と共同体を革新するために青春を捧げることができた背景には、このような信念がありました。 そして、今私はソウル市長になり、皆様とともにいます。振り返ってみれば、私が抱いてきた夢と私が歩んできた道は、今より良い社会へ向かう熱望であり、ともに幸せな「もう一つの社会」を発見し築いていきたいという旅程だったと思います。 私は今も変わらず、その道の上に立っていると思いますが、今は以前より明確で、より確実な目標を持つようになりました。皆様、市長として今の私の夢は、何だと思いますか? それは、市民の夢とともにあることです。青年の皆様の夢を実現させることです。皆様の夢に向かって、最後まで一緒に前進することです。 そのためソウル市は、青年の皆様が自由に夢を抱き、力を発揮し、想像し、挑戦できるように、皆様だけの時間と空間を設けようと努めています。ウンピョン(恩平)区にある「ソウル革新パーク」をご存知ですよね? そこには「ソウル市青年ハブ」を作り、それ以外の複数のところには「青年空間無重力地帯」を作って、青年たちがお互い協力できるようにし、新しい道を開きつつ彼らの夢を応援しています。 また、ソウル市は「青年庁(仮称)」を作って、青年の皆様が自由に食べて、働いて、会話して、睡眠を取ることができる空間(建物)を造成する計画です。さらに、自治体では初めて「ソウル市青年政策委員会」を設立し、私を含む公務員や各界の専門家、青年代表が集まって、「青年政策ビジョン」を作っています。来る7月には、青年たちがソウル市政にもっと積極的に参加できる、「ソウル青年議会」も開催するつもりです。 皆様、私たちの周辺には、厳しい環境の中でも革新的なアイデアと情熱的な行動力を発揮しながら、自分の夢を実現している青年たちがいます。特に、経済的方式から社会問題を解決する「ソーシャルベンチャー(social venture)」分野は、挑戦意識の高い青年たちが必要とされています。実際に、木を植えて森を造成しながら収益を創出する会社があります。「イ・ヒョリ森」などがそれです。ファンの方々が会社を通じて芸能人に森をプレゼントすれば、そこに木を植えて森を造成し、木が成長すればその収益金を投資者に返す仕組みです。 最近では大学生や外国人留学生などが下宿の代わりに、新築の共同住宅で生活をする「シエアハウス」形態の住宅事業も、人気を集めています。 また、我が国はIT分野に大きな潜在力があります。最近3Dプリンターを活用して様々な事業を試みる青年ベンチャー起業家が増えており、スマートフォンの普及に合わせてモノのインターネット(I.O.T:Internet of Things)など、IT分野におけるブルーオーシャン領域は、挑戦的な若い青年人材を待っています。 また、「ソウル市青年革新活動家」事業は、既存の青年インターン事業を一変させた、革新的な雇用支援事業ですが、青年たちに関する社会サービス企業、例えば共同組合や共有企業、村の企業、NPO(非営利民間団体)などが、青年たちを選抜して1年間雇用します。青年たちは、働きながら自分の能力を向上させることができます。1年後には該当企業の正社員になることもあり、友だち同士で意気投合して、新しい会社をスタートさせることもあります。 皆様、私は青年とは夢と挑戦の別称だと思っております。夢を抱いて挑戦すること、これが青年の特権だと思っています。ところで、今皆様が直面している現実は、それほど甘くはありません。環境も決して良くありません。大学入学も難しく、入学できたとしても高い授業料という問題に直面します。大学の成績や英語力、資格と経歴などのスペックを積み重ねても、就職活動に成功するのは難しい状況です。ようやく就職できたとしても、そのほとんどが非正規社員であり、相次ぐ残業や会食などで生活はかなり大変です。マイホームが難しいから結婚も諦め、出産も諦めます。未生(不完全な生活状態)が私たちの生活を苦しめています。 しかし、皆様! いくら難しくて苦難な状況だとしても、私たちは「夢」まで諦めてはいけません。 私たちには、夢を抱く権利があります。夢を実現する権利があります。幸せになる権利もあります。そのため私たちは夢を抱き、挑戦しなければなりません。皆さん、私には夢があります。皆さんの夢とともにあること、「もう一つの社会」を作っていきたいという夢です。私はこの夢を青年の皆様とともに抱き、ともに享受したいです。皆様、皆様は決して一人ではありません。本日多くの方々がお越しくださったように、皆様がともに協力し、参加し、連携していけば、不可能なことはないと思います。 ともに抱く夢は、現実になります。塵と塵が集まって、「星」になります。皆様、今隣にいるお友だちの手をつないでみてください。そして一緒に両手を挙げてみてください。塵と塵が集まりました。塵と塵が手をつなぎました。 皆様、ともに夢を抱きましょう。ともに前進していきましょう。ともに輝く星になりましょう。「ソウルの巨大塵」の私、パク・ウォンスンが皆さんの友だちになって、ともに協力していきます。ありがとうございます。愛しています。ありがとうございました。
SMG 296

徹底した「備えあれば憂いなし」の精神で 安全を習慣化しましょう。

サンワンシムニ駅地下鉄追突事故から1年…「地下鉄安全対策現場点検」 日付 2015年4月30日 | 場所 ソウルメトロ本社6階政策会議室 ちょうど1年前のことだと思いますが。去年5月2日、サンワンシムニ駅の地下鉄追突事故のヒヤリとさせられる場面が、未だに脳裏に残っております。ソウルメトロ役職員の皆様、ソウル市幹部職員の皆様、これまで夜遅くまでフォローアップのために努力されてきたことを高く評価するとともに、労いのお言葉を伝えたいと思います。 この場はまさにあの日のことをしっかり胸に刻み、二度とそのようなことがないよう、徹底的に点検して備え、実践に移すことを誓い合う場でございます。私は、市民の安全より重要なものはないと思っております。安全の反対語を単純に事故だと思ってはなりません。市民の安全、幸福を守る唯一の言葉であるからです。「盗人を見て縄をなう」という諺がありますが、私は逆に何かが起こってからでも、準備はすべきだと思います。これまで様々な努力を重ねてきましたが、実行されていないことが20~30%に上ります。もちろん、費用の問題もありますが、後になって同じ事故が再び起きたとき、費用のせいにするわけにはいきません。理由の如何に関わらず、二度とこのようなことがないよう、対策を立てるべきだと思います。 最近、イ・スンシン(李舜臣)将軍に関する話が話題となっています。ドラマ『チンビロク(懲毖録)』、ご覧になっていますよね。23回戦って23回勝利を収めるとは、イ・スンシン将軍ほど偉大な英雄はいないと思います。お金がなければ環境にも恵まれず、政府からの支援もない最悪の状況の中で、一回も負けたことがありません。これは現在の私たちにも、できないことではないと思います。備えあれば憂いなし、そのためには徹底的に準備して全ての状況を自分のものにするという、そういった完ぺきな体制が整っていなければなりません。 サンワンシムニ駅の地下鉄追突事故当時、このような話をたくさん耳にしました。事故は一つ、二つのミスで起こるわけではなく、10個、20個の要因が重なって起こるものだと。ミスが積み重なって、そのような事故が発生したわけです。先ほど「ヒューマンエラー」という言葉が出ましたが、人間であるかぎり、完ぺきな人はいません。私が事故の1ヵ月前にソウルメトロを訪ねたときも、安全だと聞きました。しかし、実際には事故が起こってしまいました。そのため、二重、三重、五重、十重の備えが必要だと思います。一つのミスがあったとしても、すぐ事故になるものではないからです。 そこで、システムの整備が不可欠だと思います。様々な改善を行っておりますが、今回議会では運賃引上げに関する議論もありました。もし運賃引上げが実現すれば、そこから得る収益のほとんどを、まず「安全措置10大改善方策」のうち、費用の問題でできなかったことに直ちに投入して、先ほど60%とおっしゃった安全度を、100%にしていただきたいと思います。 メトロの職員たちも最悪の状況で、また劣悪な環境の中で最善を尽くしていると思います。一日に何千回、何万回地下鉄が行き来する中で、何の事故も起きず一日が過ぎると、ほっとして胸をなでおろします。皆様も同じ気持ちでしょうね。考えてみればそれは奇跡のようなもので、仕事に一生懸命に取り組んでいることを意味します。問題は、日ごろから頑張って劣悪な環境の中でも献身的に仕事に臨んでいても、一回の事故で全てが台無しになりかねないということです。いくら自分を犠牲にして献身的に仕事をしていても、たった一回の事故、それを防ぐことができなければ、全ての努力が水泡に帰すということを念頭に置き、一回の事故も起こらないように、万全を期すことをお願い申し上げます。ありがとうございました。
SMG 362

ICLEI会長就任のご挨拶

ICLEI会長就任に際して掲げる3つの中核ビジョンと役割 1) 世界の各都市‐地方自治体間の共有・協力・連携強化 2) 都市の温室効果ガス削減目標及び具体的な実行計画の国際社会への発信 3) ソウル市のブランドイメージと持続可能な発展のノウハウの共有 ○ ICLEI加盟都市の市長団の皆様、こんにちは。ICLEI会長のソウル特別市市長パク・ウォンスンです。ソウル市はここ数日間で春の花が咲き、すっかり春らしくなりました。黄色いレンギョウは満開で、木蓮も花びらをちらつかせています。 ○ また、美しい桜が街の通りを薄いピンク色に染めています。蜂が飛び交い、鳥がさえずっています。太陽と風の街、木と花、鳥と蜂、そして自然と人の街… ○ これが現在のソウル市の風景です。これが我が街の風景であり、地球の風景です。これからも地球は永遠に存続しなければならず、街も永遠でなければなりません。 ○ 私たちは、先祖から受け継いだこの美しく生命力あふれる青い星を、ありのままの姿で後世に残さなければなりません。私たちは本日、この青くて美しい星、地球を守るためにこの場に集いました。ですから、私は皆様こそ地球を守る人だと思います。 ○ 本日、ソウル市長の私をICLEI会長に選んで下さったことに心より感謝申し上げます。同時に、今年で25年目を迎えるICLEIの第9回世界総会がここソウル市で開催されることを大変嬉しく思います。 ○ 私は本日、皆様よりICLEIのリーダーシップをとれという使命を与えられました。1千都市以上が加盟するICLEIの会長という大きな責任を感じる一方、全力を尽くして取り組めば、やりがいと誇りを感じることができると思っています。 ○ 皆様とともに地球の再生と保全に全力を尽くして取り組んでまいります。 ○ 私たちは、私たちの街の輝かしい未来を築くためにこの場に集いました。私は本日この場に集った私たちの絆と責任、友情と連帯が、私たちの街と暮らしをより幸せにしてくれると確信します。そう思いませんか、皆様。 ○ 敬愛なる加盟都市代表団の皆様。世界は今、都市の時代を迎えようとしています。国境を越えて都市と都市、地域と地域、人と人が実質的なコミュニケーション、交流、協力を行う時代となったのです。 ○ 地球運命共同体の時代を迎えた今、一都市の問題は、その国、その都市だけの問題ではなくなったのです。 ○ ソウル市、ベルリン、北京、ニューヨークが今抱えている問題は、都市や国という垣根を越えて世界中の全ての人が取り組むべき地球レベルの課題なのです。 ○ そうした理由から、ソウル市と北京は共同で大気汚染問題に取り組み、昨年9月にはソウル市や北京、東京都など13都市の代表がニューヨークに集まり、各都市の大気汚染物質の削減目標を掲げ、共同で対応していくという共同宣言を発表しました。 ○ 「大統領は原則を述べ、市長はゴミを拾う」といわれますが、都市の問題は都市が、そして都市の首長である市長が主導的に解決していかなければなりません。 ○ 都市の問題は、いかなるイデオロギーや政治的見解よりも、市民の生活に最も必要なことを、実用的な方法で解決しなければならないからです。 ○ 私はその中心にICLEIがあると考えます。 ○ 親愛なる加盟都市代表団の皆様。ICLEIが発足して今年で25年目となりました。世界最大の地方自治体ネットワークとして、各都市の首長の連携強化と国際社会への自治体の声の発信、そして地方自治体の役割強化にICLEIが取り組んできたことを私は十分認識しています。 ○ 世界各都市が互いに支え合って発展するためには、新たなビジョンを描く必要があります。私はICLEI会長として、地球共同体と世界市民、そしてICLEI加盟都市のビジョン実現に向けて皆様とともに前進してまいりたいと思います。 ○ まず、世界の都市‐地方自治体間の共有、協力、連携をさらに強化してまいります。 ○ これまで、国がイデオロギーの強化や国防・愛国心の強調に力を入れてきたとすれば、都市は気候変動問題に積極的に対応するとともに、市民の住宅と公共交通機関の問題の解決に積極的に取り組んできました。 ○ 21世紀に入り、国よりも都市の価値のほうが大きくなったという世界的な学者らの主張が大きな注目を集めています。著名な政治学者のベンジャミン・バーバー(Benjamin Barber)氏は、著書『なぜ市長が世界を治めるべきか』で、国境を越えた都市間の連携を提案しています。 ○ 現代において、気候変動や貧困、生態系の破壊といった深刻かつ危険な問題に国はまったく対応できておらず、このような問題を解決できるのは、都市、そして都市運営に責任を持つ首長だと彼は主張しています。 ○ 「地球の生命、未来世代の運命」のカギを握るのは、各地方自治体と都市が主導する革新的な環境プログラムの開発と活発な交流だと私は確信します。 ○ 世界は今、そしてこれから30年以上、人類史上類を見ない地球レベルの都市化が進んでいくでしょう。驚くべきはその速さと規模です。 ○...   Read more
SMG 1489

労働尊重特別市、ソウル

「労働政策基本計画樹立」発表記者説明会 日付 2015年4月29日 | 場所 ソウル市庁ブリーフィングルーム こんにちは。今回125周年世界労働節を迎え、ソウル労働政策基本計画である「労働尊重特別市、ソウル」を発表することになりました。ソウル市政で、「労働」という言葉はまだ馴染みのない難しいテーマです。それにもかかわらず、ソウル市民の労働権を保護し労働政策を展開することは、ソウル市長の私とソウル市政にとって非常に重要な責務だと思っております。 それでは労働の現状と労働推進戦略、ソウルの未来についてお話しさせていただきます。まず、今の私たちの姿です。皆様、労働者は誰でしょうか?私たちの周辺をご覧ください。皆様を含めて全員が労働者です。私の家族も、友達も、記者の皆様も、代弁人室の職員たちも全員が労働者です。 私たちはこの後昼食に行く時にも多くの労働者に出会います。まさにこれが、ソウル市が労働環境を振り返って見なければならない理由です。また多くの専門家が、労働の質を高めることは長期的な観点から労働者の福祉はもちろん、何よりも経済の生産性を高めることに寄与すると指摘しています。その一方、労働環境の現状に対しては否定的な診断をしています。それでは、現在のソウルの労働市場の状況はどうでしょう。まず、女性や高齢者など社会的弱者の雇用がとても不安定です。また、恒常的な長時間の労働慣行、解決されない雇用不安などが私たちの生活の足かせとなっています。賃金構造の格差が大きく、産業構造を見ても零細事業場の比率が過度に高いのが現状です。真面目に働いても生活が豊かにならないとすれば? 行政は何をすべきでしょうか。ソウル市の労働政策に対する悩みは、これらの問題認識から始まりました。この悩みからできた基本計画は、次のような4つの大きな方向性を持っています。 まずは、選択と集中を通じてソウルならではの労働政策モデルを策定することであり、第2は、両大労働組合総連盟、使用者団体、市議会、学界など労・社・民・政がともに協力して推進することです。第3は、ソウル市も使用者として模範的に実践し社会的協議を通じて広げていくことであり、第4は、ソウル市が労働政策のコントロールタワーとして政策を持続的に推進していく必要があるということです。 これまでもソウル市は、本日労働政策基本計画を発表する前にできるものと必ずすべきものを中心に労働尊重の道を少しずつ作ってくました。2012年から公共部門において非正規雇用労働者を正社員に転換し続けており、同年9月には全国の地方自治体では初めて「労働政策課」を施設しました。今年は、広域自治体では初めて生活賃金制を導入しました。広域センターである「ソウル労働権益センター」もオープンし、勤労者権益保護委員会もつい先日構成されました。ここまでは「労働とともに歩んできた段階」と言えます。本日からはこれまでのソウル市の労働尊重の試みを統合し、発展させて労働と共存するという労働とともに成長するソウルを期待しています。 基本的にソウル市の労働政策基本計画は「ソウル市勤労者権利保護及び増進のための条例」に基づいてつくられました。「労働政策課」が新設された後、できるだけ多くの方々と疎通しながら約2年半に渡って努力した成果です。全8回にわたる専門家諮問TFを通じてソウル市の労働政策の方向及び推進戦略などの基礎をつくり、2013年6月から現在まで全15回にわたって労働団体や専門家団体など各界各層の意見を集めました。 特に、今年3月の聴策討論会を経て4月10日には民主労総をはじめ、両大労働組合総連盟・使用者団体・青年・女性・学界・中央政府までが参加する第1回勤労者権利保護委員会を開催しました。そして、今回の労働政策基本計画を諮問し審議しました。「労働尊重特別市、ソウル」はこのような協力の成果であり、私はこの点が最も意義深いと思っております。 ここからは、「労働尊重特別市、ソウル」を実践するための基本政策戦略についてご説明させていただきます。ソウル市の労働政策基本計画は、まず「労働尊重特別市、ソウル」という最終的な目標の下、労働者の権益保護、模範的使用者としての先導という「2大政策目標」と11の革新課題を中心としています。61の細部単位課題があり、これをまとめると「社会的弱者を中心に、実際に役に立つより良い生活に向けた労働尊重の文化及び政策を具現」することです。 労働政策基本計画の11の核心課題を、サッカー選手に例えてご紹介させていただきますと、まず今回の最前方のフォワードの起用の核心は、ソウル市が最も自信があり必ず実現すべき政策課題をツートップに配置することでした。労働に対する権利を市民たちに積極的に伝え、困った時には相談しながら解決方法を教えること、格差社会で労働弱者を積極的に保護して支援すること、これがツートップだと言えます。 このようなツートップにボールを供給するミッドフィールダー陣は全部で5つの核心事業を担当します。雇用安定、適正賃金、生活の質の改善、安全な労働環境、労社相互尊重は労働尊重特別市をつくる要です。 また、サッカー界では、「前後半の最初の5分と最後の5分を集中してやろう」という言葉があります。守備組織力の重要性を指摘する言葉ですが、私たちもガバナンス、政策ネットワーク、労働尊重認識の拡散という堅固たる守備陣を構築する予定です。これを通じてツートップと5つの核心事業を支援していきます。最後にゴールキーパーの役割は「ソウル市の行政組織」が担当します。「労働尊重特別市、ソウル」を守る最後の砦として努力していきます。 では、本格的に選手をご紹介させていただきます。まず、ツートップの中で「積極的労働教育・相談事業」ですが、記者の皆様、私たちは人生の大半を労働に費やしながらも労働に対する教育や相談を受けたことはそれほど多くはないと思います。なので、ソウル市が始めていきます。まず、ソウル市の公務員をはじめ、労働教育が必須な青少年や大学生はもちろん、市民のために訪問する労働教育を大幅に拡大します。また、仕事中に不当な扱いを受けた市民の皆様のために、公認労務者で構成された「市民名誉労働オンブズマン」活動を一層強化していきたいと思います。 労働弱者層の保護において私が理解する「弱者」というのは、相対的なものです。多くの方々が様々な問題に直面していると思いますが、ソウル市はまず生活が最も困難な方々から優先的に支援していきます。 私たちの身近なところで働いている郵便配達員や代理運転手のような特殊雇用労働者、そして社会的に大きなイシューとなった「感情労働者」や「熱情ペイ」など、悲しい新造語が作られましたが、ソウル市は未来の希望である青年労働者の問題をまず解決していきます。 各政策別に労働者のニーズに合わせて、労働権益保護で死角地帯が存在しないよう努めていきます。市民の安定した生活に向けて、肝心なのは雇用安定です。 ソウル市は非正規雇用労働者を正社員に転換し、雇用生態系の保護を積極的に展開していきます。多くの方々から支持を受けていますが、それに満足せず一層取り組んでいきます。 賃金は、生活を支えてくれる命綱のようなものです。全国の広域自治体では初めで施行した「ソウル型生活賃金」を通じて、所得優先の好循環経済環境まで考慮します。特に、生活賃金の普及にもっと力を入れるとともに、その良い趣旨と効果が幅広く伝えられるよう取り組んでいきます。 「仕事・睡眠・飲酒」という堂々巡りのような生活から脱皮し、家族とともに過ごす「夕方のある人生」を市民の皆様が享受できるよう努めます。「労働尊重特別市、ソウル」は、ソウル市民の生活に合う労働時間短縮のモデルを開発する、貴重な実験を試みてみたいと思います。 「安全不感症」という言葉は、ソウルの労働現場から消えなければなりません。いくら強調してもしすぎることのない「労働安全」に対する認識を、ソウル市民の普遍的価値として提案します。特に、ソウル市発注の工事現場で「心理相談」を実施し、労働安全を守るための先導的な役割を果たしていきます。 労使問題を解決できる根本的な方法は、信頼と相互尊重です。そのためソウルならではの参加型労使関係のモデルを確立し、労使民政協議会をソウル市の労働政策を普及する実質的な窓口として利用します。真の労働現場の声を反映する、協力政治の模範をつくっていきます。 広域機能を行うソウル労働権益センターをコントロールタワーとして、4つの自治区の労働福祉センターとともに現場の声を聞いていきます。また、ソウル市勤労者権益保護委員会をもう一つの実質的な労使民政協議体として強化させ、労働政策推進の官民ガバナンスとして模範的モデルを作っていきます。 容易なことでも、お互いに協力すれば一層たやすくなります。労働政策の量と質、そして実行力を強化するために25の自治区や教育庁、中央政府と緊密に協力し、そのシナジー効果を上げていきたいと思います。例えば、さっそく青少年労働人権教育から教育庁と協力して推進していきます。労働に対する責任感と実践倫理を誰でも理解して活用できるように、「ソウル労働権利章典」という労働総合マニュアルをまとめます。特に、モバイルアプリやSNSを通じたアクセスも補強し、有効性及び労働懸案に対する市民たちの関心を強化していきます。 これらの貴重な政策が順調に推進されるためには、実行力が確保されなければなりません。定期的な履行点検および評価体系や「勤労者権益保護委員会」による事後モニタリング体系も確立します。労働政策推進組織も強化して、自治区もまとめていきます。 最後に、今後の予算について説明させていただきます。11の核心課題とこれに関連する61の細部事業課題を推進するために必要な費用は、2019年までの5年間で約2,819億ウォンに達します。 もちろん、市の財政状況は厳しいです。この予算は「人間が人間を人間らしく扱うために必要な、最小限の費用」です。ソウル市の財政能力を最大限に発揮して、意義深く使用されるように努めていきます。 「労働尊重特別市、ソウル」を通じて描くことができるソウルの未来像です。ソウルの労働の未来についてより理解していただくために労働尊重特別市の未来を指標にしたものです。 これからソウル市が迎える未来は、働く人が尊重され、公正に扱われることで市民がともに幸せな共同体です。真面目に働く人たちが安定した雇用と適正な賃金をもらって家族とともに余裕のある生活を送る都市、憲法で保障された労働基本権が優先的に守られ、労使がお互い理解しながら協力する都市、このような労働尊重特別市のために労使民政が協力し、私を含むソウル市の公務員たちが熱心に働く都市、私たちが協力すれば決して不可能ではない身近な未来です。 最後に、この場にお越しくださった記者の皆様に、改めて深く感謝申し上げます。時間の関係上、この2年間に準備した内容すべてをお見せすることはできませんでしたが、労働の尊さを実践する労働尊重特別市ソウルを築くために、一歩ずつ前進していきます。その全過程を市民の皆様とともに築いていきます。ありがとうございました。
SMG 303

この危機を、新しい社会への 「巨大な転換」にしていきます。

カール・ポランニー研究所アジア支部(カール・ポランニー社会経済研究所)開所式 日付 2015年4月24日 | 場所 ソウル革新パーク 皆様、お会いすることができて嬉しいです。まず、カール・ポランニー社会経済研究所アジア支部の開所をお祝いするために遠くからお越しくださったコンコルディア大学のアラン・シェパード総長およびカリ・ポランニー・レヴィット教授に心より感謝申し上げます。そして、本日この場にはご出席いただけませんでしたが、マーガレット・メンデル教授をはじめ、ソン・ギョンヨン準備委員長、チョン・テイン所長ら、研究所の誘致のためにご努力くださり感謝申し上げます。そして、ご出席の皆様にも感謝申し上げます。 皆様、本日は非常に意義深く、歴史的な日です。「カール・ポランニー研究所」がアジアでは初めて大韓民国の首都ソウルにオープンしたのです。実際、「カール・ポランニー」は私を含め、韓国では馴染みの薄い名前でした。ところが、ポランニーが亡くなって50年余りが経った今、なぜ大韓民国で、なぜソウルでポランニーが蘇りつつあるのでしょうか。「新しい社会」、「新しい文明」を目指して実現しようとする熱望がポランニーを再び呼んでいるのだと思っています。起伏に富んだ現代史、多くの受難を経験した大韓民国のソウルにカール・ポランニー研究所がオープンしたのは決して偶然ではありません。私たちは今、深刻で重大な挑戦と課題を抱えています。貧富の格差と不平等が社会の正義と統合を妨げ、少子高齢化や気候環境の問題が私たちの未来を脅かしています。 何よりもこの1年間、韓国社会は深刻な混沌状態でした。新しい未来に向かって一歩も前進できずにいると思っています。私たちがあれほどまで信奉し、盲信してきた圧縮的近代化とスピート競争の経済成長は足踏み状況が続き、それは「セウォル号沈没事故」の原因にもなりました。ただ前だけを見て走り、誰よりも先に到達しようとしてきた産業化と民主化は、「セウォル号沈没事故」の前で無気力と無恥の結果を生みました。それは新しい社会に対する反省と想像力不足が生んだ結果でした。「危機という古いものは死につつあるが、新しいものは生まれていない状況」と診断したアントニオ・グラムシの言葉を思い出します。私たちがその言葉を思い出さざるを得ない理由は、私たちが真の危機に直面しているからです。古いものに代わり古いものを一掃するという新しいものはまだ芽生えていないのが現状です。韓国とソウルだけの問題ではありません。北京と東京がともに直面している問題であり、アジアの開発途上国がともに共有している問題でもあります。 「ピンチの後はチャンスあり」という可能性もあるため、私たちはこの危機を新しい社会、新しい文明に前進していく「巨大な転換」にしなければなりません。カール・ポランニーが私たちに新しい想像力と社会発展モデルのモチーフを投げかけてくれました。「自由はすべての真の調和の基礎」だとし、「人間は決して市場や商品に従属されない」と言いました。「経済が社会と人間を服属させることなく、社会と人間のために働けるよう統制し指導しなければならない」と強調しました。「埋め込み(Embeddedness)」という概念を通じて経済も社会の中に埋め込まれているため、社会との関係の中でアプローチし理解しなければならない」と力説しました。 人間の自由意志に対する根深い信念、共同体の協力と連帯に対する信頼がもたらした洞察でした。共存と相互扶助、互恵に対する人間的な信頼があったからこそこのような反省ができたと信じています。 今私たちは「巨大な転換」を目指して、大胆な勇気を持って到来する新しい共同体に向けた新しい想像力を発揮しなければなりません。 カール・ポランニー研究所アジア支部が位置するソウルが、その中心となっていきます。ソウルはすでにその第一歩を踏み出しました。ソウル市は市民との協力政治と革新という2つの柱で進んでいきます。ソウルは社会革新の前進基地とハブになります。多くの国際機構が誘致され、新しい社会を夢見る多くの人々が復活していきます。そして、共有経済、社会的経済、共同組合、町の共同体運動の中心がここになります。これが新しい社会、ソウル、未来に向かう起爆剤になります。 世界社会的経済協議体GSEFの発足もその延長線上にあります。創立総会を開催し初の議長都市としてスタートしたのも、新しい社会的経済モデルを目指すソウルの夢と目標に繋がっているのです。 すべての市政に社会的経済方式を導入し、「ソウル型社会的経済発展モデル」を提示することで市民の生活に新しい変化をもたらすのが私たちの計画であり、抱負です。2020年までにGRDPの社会的経済比重を7%まで引き上げるという信念と行動も、その目標とビジョンを実現するために必要なものです。もうすぐ発表する世界社会的経済の首都、共同組合の首都に対する夢はソウルのビジョンなのです。 新しい道には常に苦難と挑戦がつきものです。しかし、一人ではなく私たちがともに行く道ならば、その夢と目標は確かに達成できると信じています。ソウル市がカール・ポランニー研究所とともに進んでいきます。遠くからお越しくださった総長および教授、そしてパク・ジンド理事長と組合員の皆様に改めて感謝申し上げます。今後、ソウル市が皆様とともに歩んでまいります。ありがとうございました。
SMG 306

障害者と健常者が 差別されることなく共存するソウル

こども病院・サムスン発達センター着工式 日付 2015年4月22日 | 場所 ソウル特別市こども病院 尊敬するソウル市の皆様、内外からのご来賓の皆様、こんにちは。お会いすることができて嬉しいです。ソウル特別市長パク・ウォンスンと申します。本日ソウル特別市こども病院のサムスン発達センターの着工を心よりお喜び申し上げます。 私は今感慨深い気持ちでいっぱいです。本日という日を迎えるまで色んな出来事があり、その一つ一つを思い出すと感無量で胸が熱くなります。 しかし、最近あった一連の痛ましい事件を思うと、心が重くなります。去年、「発達障害の息子が両親の顔もわからなくて心が痛い。家族には申し訳ない」という遺書を残して、5歳の息子を道連れに一家3人が無理心中を図った事件がありました。また、発達障害と判定された4歳の子どもを持つ母親が、子どもを抱いてマンションから飛び降り自殺を図った事件もありました。母親の胸に抱かれた子どもは助かりましたが、母親は帰らぬ人となりました。あまりにもやるせない事件でした。 市民の皆様、発達障害の親が最も望んでいることは、「子どもより一日だけ長生きすること」だそうです。これは我々の社会で発達障害を患って生きていくということ、そしてその親として生きていくことが、どれほど困難で辛いことなのかを如実に物語っています。 私は2012年5月1日の出来事を忘れることができません。ソウル市長に就任してから初めて迎える子どもの日を控え、こども病院を訪れました。体が不自由な子どもや身寄りのない病気の子ども、外で自由に遊べない子どもたちを目の当たりにし、むしろこの子ども達にとっては、子どもの日が一番悲しい日になるかもしれないと思うと、非常に心が痛みました。特に、発達障害の専門治療センターがあまりにも少なく、また治療費が高額なことから、このソウル市こども病院での治療を希望している全国各地の子ども達の予約が、平均4年待ちということを聞いた時の気持ちは、今でも忘れることができません。 ご存じのとおり、発達障害は初期発見と治療が何より重要です。初期に発見して治療を行えば、症状が好転して日常生活も無理なく送ることができます。ところがその時期を逃してしまい、4年という長い時間を何の治療も受けられず、病状が悪化してしまう子どもたちもいるという現実を、私は見過ごすわけにはいきませんでした。 その日、市庁に戻ってからすぐに、ソウル市こども病院に別途の発達センターを建設する方策を検討し始めました。一番大きな問題は、数百億ウォンに上る建設予算でした。悩んだ末に民間の協力を求めることにしました。この結論を得るまでに数十回の会議を行い、共同建設を提案し、説得する過程が必要でした。 そしてついに、このようなソウル市の努力が、実を結ぶ時がきました。2013年7月、サムスンから社会福祉共同募金会を通じて、200億ウォンの財源をソウル市こども病院に寄付しました。それにより発達センターの建設がさらに具体化し、目に見える形で実現されはじめました。そしてとうとう本日、歴史的な希望の一歩を踏み出すことになったのです。 市民の皆様、現在国内に登録された発達障害者数は、約20万人ほどだといわれます。その多くは子どもの時に発達障害と診断されますが、実質的な治療機関がないため、適切な治療を受けられないまま成長します。今もソウル市こども病院には、1年以上の長期にわたる治療が必要な1,700人ほどの子どもたちが、治療の順番を待っています。この子どもたちが治療を受けられるには、最低でも1年、長ければ4年以上待たなければなりません。それが2017年4月、国内最大規模のサムスン発達センターが開院すれば、適時な治療を行うことができ、治療期間も画期的に短縮できます。より多くの子ども達が治療を受けられるようになるのです。 また、様々な分野の専門家による医療連携を通じた的確な早期診断や、体系的な治療と追跡評価が同時に行われる治療モデルで、患者に合った治療が可能となります。 さらに、発達障害治療の世界的権威で知られる米国ジョンズ・ホプキンズ大学のケネディークリーガー研究所など、国内外の協力ネットワークを構築し、名実ともに発達障害児向け医療機関のメッカとして、また韓国型革新モデルとして公共医療水準の更なる向上を図っていきます。 これでだけではありません。ソウル市は短期的・一時的な治療にとどまらず、生涯にわたって治療が受けられるように、現在計画中の「発達障害者障害教育センター」と連携し、生涯治療を支援する方策を策定してまいります。 市民の皆様、もう少しだけお待ちください。ソウル市は、これからもレベルの高い公共医療サービスで、市民の健康で幸せな生活を営む権利を守るために、最善を尽くしてまいります。障害がもはや障害ではなくなるソウル、障害者と健常者が差別されることなく共存するソウル、誰もが自由に夢を繰り広げ、みんなともに幸せになれるソウル市を実現するために、全力で取り組んでいきます。 私は、心が動けば、世の中も動かすことができると信じています。覚悟を決めて取り組めば、成せないことなど何もなく、心を動かせば、出来ないことなど何もないと信じています。最初は確信が持てなかったソウル市職員らの心も動き、企業の協力を得ることができました。企業の心を動かすために、ソウル市職員も最善を尽くしました。企業も最善を尽くしました。そしてそのような想いが集まり、本日皆様とともに今日という日を迎えることができました。 道のりはまだまだ遠いです。やっと始まったばかりです。しかし、これから進むべき道であれば、私は皆様とともに進んでいきたいと思います。一夜にしてたどりつける道ではありませんが、地道に一歩一歩進んでいけば、いつかは我々の夢であるその道にたどりつけると思います。市民の皆様、ともに歩いていきましょう。私と一緒に歩いていただけますよね。 本日の着工式に至るまで、多くの方々からご尽力をいただきました。サムスン社会奉仕団のパク・グンヒ副会長および社会福祉共同募金会のホ・ドンス会長、そして多くの寄付者およびボランティアの皆様、安全を守るために昼夜を問わず、ご苦労されました工事関係者の皆様、計画通りに完成するためにご協力いただきましたソチョ(瑞草)区関係者の皆様、影から応援くださいましたソウル市こども病院のキム・ジェボク院長および役職員、そしてご家族の皆様に、ソウル市民を代表して心から御礼申し上げます。
SMG 286

みんなが共存する場の望ましい方向性について 議論してまいります。

「ニュータウン再開発収拾方案の仕上げ及び今後の計画発表」記者説明会 日付 2015年4月22日 | 場所 ソウル市庁ブリーフィングルーム ソウル市民の皆様、そして記者の皆様、お会いすることができて嬉しいです。これまで私たちソウルは、蜃気楼を追ってきました。ニュータウンの再開発が、まるで市民全員のための黄金時代を約束したようでした。ご存知のように、政治家たちはみんなニュータウンの指定を選挙公約として挙げました。土地の所有者や投機者、私たち個人ですらそれを煽っていました。 しかし、少し考えて見てください。ソウルの総面積の中で住居地の面積は約313km²で、ニュータウンとして指定された地域は26km²です。短期間で実現できることでも、短時間で推進できるものでもありませんでした。そしてニュータウンが指定された後は、大変不幸な出来事や辛い出来事が相次ぎました。撤去が始まり、人々は追い出されました。多くの人々は涙を流しました。事業は停滞され、町の家々は老朽化していきました。残された人々の生活は荒れていきました。ここにいらしゃっている方々は覚えていると思いますが、3年前に私はこの場に立っていました。本当に切迫した心境でした。ニュータウン再開発に指定された地域が多すぎる問題をどのように解決していくのか、人々の生活はどのように収拾するのかという切迫感でした。この場で私は、ソウル市政の責任者としてまず謝罪しました。そして収拾方案について説明しました。キーワードは、「住民の要求を尊重する」ことでした。 その後、3年が経ちました。これを取りまとめなければならない時期が来たのではないかと思います。本日は、これまでの成果と残された課題は何かについて調べるとともに、またそれらをどのように取りまとめるのかについてもご説明させていただきます。 これまでソウル市の職員たちは、この問題を解決するために全力を尽くしてきしました。忙しくて常に電話から離れられない状況でした。どのようにすれば住民の意見を把握し、政策に反映できるのかについて悩みました。現場で数え切れないほど多くの日々を送りました。ご覧のように、住民説明会を620回開きました。住民協議体を552回開きました。実態調査活動を1,717回行いました。住民を理解させ、納得してもらうために多くの時間を費やしました。職員の皆様、大変お疲れ様でした。昨日は私が苦労した担当部署にピザをおごりました。本当に長い歳月を住民の皆様だけでなく、職員同士もともに過ごしました。敢えて申し上げますと、この3年間、世界史上最も先鋭化した対立を解決するために、全力を尽くしたと思っております。 制度的にも、行政的にも、財政的にも支援する事業も展開しました。その結果、住民の意見が集まり始めました。覚えていらっしゃると思いますが、私がソウル市長に初めて就任した時、ソウル広場の前にはニュータウン再開発に反対する人と賛成する人がそれぞれ集まり、大きな集会が毎日開かれていました。私の行く先々で、再開発に関連するプラカードと市民団体に会うことができました。今はかなり落ち着き、問題は解決されました。 もちろん、これまで困難な事情も多くありました。例えば、シンギル(新吉)9区域の事例を申し上げますと、ここは推進主体と反対する非常対策委員会が逆になっていた地域でした。住民の葛藤が最も激しいところの一つでした。いろいろと絡み合った葛藤を解決するために、ソウル市は推進主体と非常対策委員会の皆様を集めて、住民協議体を構成しました。お互いを反対し、敵対的な態度を持っていた両方の人々を集めること自体が大変でした。 それにもかかわらず、住民協議体を構成してから7ヵ月の間、25回の会議を開いて合意を試みました。実に難しい過程でしたが、ソウル市の職員と住民の力で、現在は無事に手続きを進めています。このような過程から私たちが得た最も大きな成果は、住民参加と認識の変化、そして推進主体の充実化です。何よりも住民たちが整備事業に関心を持つようになりました。事業過程をよく理解して事業性を確認し、バブルを認識するようになりました。疎通を通じて風評による混乱も大分解消されました。住民たちの関心は、推進主体にとって肯定的な牽制となり、正しい組合運営のための基盤となりました。ついに、住民の意見が力を発揮するようになったのです。その結果、この3年間で245の区域が住民の要求によって解除されました。行為制限の解除によって、希望すれば誰でも新築や改築ができるようになりました。実に財産権の行使が可能になったと言えます。 解除された区域に対し、ソウル市は様々な代案事業を支援してきました。ご存知のように、代案事業というのは物理的で社会経済的な統合再生事業を意味します。また、住民が中心となり、公共が支援する方式です。代表的には、近隣再生事業、住居環境管理事業、街路住宅整備事業などがあります。近隣再生事業は、チャンシン(昌信)・スンイン(崇仁)、チャンイ(長位)洞などの解除地域で集中的に推進されます。住居環境管理事業は、22の解除地域を含めて進められています。街路住宅整備事業は、チュンナン(中浪)区ミョンモク(面牧)洞をはじめとする5つの地域で進められています。むろん、まだ多くの区域では事業の推進が遅延されている状況です。 まとめてみますと、実態調査を通じて245の区域が自ら事業方向を決定し、残り438の区域の中で推進主体がない区域が111ヵ所、推進主体がある区域が327ヵ所です。これらの区域の特徴を調べてみますと、多くの場合は不動産の不況や住民間の葛藤で事業が進んでいない状態です。これらの区域は事業が進まないまま、管理費や人件費だけが支出されており、財産権の行使にもたくさんの制約があります。その結果、住民たちの負担が増えているのが現状です。これらの地域の住民から聞いた話は、次のようなものです。「推進の意志はあるが、過度な基盤施設が問題だ。心配いらないと聞いたが、結局3億ウォンもまた負担しなければならない状況だ。不便でも住み心地の良い場所だったが、今は世論が厳しい。ここは冬になると道が凍ってしまって再開発が必要なのに、街路の商店街の人々が反対している」などの不満と抗議の声でした。このような住民の声と整備事業による苦痛を、これ以上見過ごすことはできません。この3年間が住民の要求通りに事業方向を探す時間だったとすれば、これからはソウル市が住民の皆様とともに決定しなければならない時期がきていると思います。それでは、その決定の推進方向と整備事業の集中分析、住民のニーズに合わせた類型別支援についてご説明させていただきます。 今後ソウル市は、ニュータウン再開発による葛藤を収拾するために積極的に努力していきます。また、事業が停滞している区域については慎重に調査を行い、その結果によって住民のニーズに合わせて支援します。まず、推進主体があり、着工前の327の区域に対してソウル市が現場全数調査をすでに実施しました。物理的環境と各種外部的な葛藤要因、事業性、分譲率などを考慮しました。 調査を終えた後は、類型を分類するための基準を立てました。定量的基準には解散同意率、停滞期間、事業性などがあり、定性的基準には物理的開発の必要性、推進主体の活動内訳、都市計画と政策的整合性などを考慮しました。 その結果、ご覧のように、A類型、B類型、C類型に分けました。A類型は事業が正常的に推進されている区域、B類型は全体の約40%を占めており、ここには様々な葛藤要因があって事業が停滞しています。景気低迷で推進が難しい場合や施工社と組合の間に葛藤があるなどです。C類型は約14%であり、行為制限区域では新築行為がすでに行われているため、区域指定の目的を達成するのが不可能である場合や住民の負担が多すぎて進行が難しいと判断された地域です。このように類型別に事情が異なるため、それを解決する方法も異なる場合があります。A類型は円満に推進されるように、行政的かつ財政的支援を本格化して速やかに事業が進行されるよう努力していきます。C類型は、放置すると市民の被害がさらに大きくなる恐れがあるため、ソウル市が直接解除を推進して対案事業への転換を勧めようとしています。問題はB類型です。停滞要因を解消するために専門家のコーディネートを派遣する予定です。区域の状況を的確に把握して、それに対する対応を立てます。A類型にするかまたはC類型にするかを速やかに決定するためです。 事業が正常的に推進されるA類型は、事業性を増大させるために基準を緩和していきます。現在公園と緑地比率の基準を変更して住民の負担を減らし、許容容積率の適用基準を多様化させ事業性を高めます。許容インセンティブの適用基準を現行の3つから6つに拡大し、多様化する予定です。 賃貸住宅の買い入れ費用を現実化して工事費を補っていきます。事業費の損失を減らして負担を最小化するということです。この事案に関連してソウル市は賃貸住宅の買い入れ費用の現実化を国土部にすでに建議しており、国土部で用役を施行しています。肯定的に考えているとの話を聞いていますので、これからも協議を継続していくつもりです。公共融資の支援を拡大して事業初期の資金難を緩和していきます。これから推進委員会は15億ウォン、組合は35億ウォンに高め、事業初期の資金難を完全に解消します。これは5月中に施行します。利子率も以前よりさらに1%緩和して施行しています。 このように公共管理制度を利用して速やかに事業が推進された事例を申し上げます。まず、ウソン(宇成)3次アパートの再建築が挙げられます。私たちが事業初期に融資金をはじめ、施行会社の選定と契約を支援しました。その結果、公共管理制度が適用されない隣接区域と比べて1年以上早く事業推進を実現しました。時間がお金に直結する整備事業では、成功事例の一つだと言えます。 次はB類型です。葛藤によって事業が停滞している区域です。停滞要因は複合的です。施行会社の資金支援問題もあり、分譲申請が低調な問題もありました。これで事業性が低下したり推進主体間の主導権争いも深刻な状況でした。内部的な葛藤要因も相当存在していたのです。このような地域にはコーディネーターを派遣しました。停滞の原因が何なのか改めて調べ、住民の合意を引き出すなど事業を正常化するために積極的に支援していきます。そうでなければ、解除を積極的に推進して対案事業への転換を勧めていきます。このために、専門コーディネーター100人を確保してあります。 コーディネーターはまず全区域に派遣してモニタリングを行うとともに、慎重に調査を行う予定です。そして、葛藤が厳しい区域には葛藤調整専門家を派遣して解決方案を模索します。総合的な問題解決が必要とされる場合は各分野の専門家でTFを構成し、事業が正常に推進されるよう努めます。コーディネーター派遣は、5月から協議された自治区から優先的に施行します。 推進と解除という二分法ではなく、様々な第3の道を提示するように努力します。第3の道も必ずあると確信しています。賛成と反対で分けられた地域は、区域内で境界を調整するのです。過去の場合では、全体を推進しようとしたため反対側との意見が噛み合わず停滞していました。コーディネーターを通じて事業が正常化した具体的な事例が、プッアヒョン(北阿峴)1—3区域です。この区域では着工の段階から追加分担金が通報され、組合執行部に対する住民の不信があり、組合と施行会社間の葛藤が厳しくなって工事が中断されました。しかし、コーディネーターを派遣して住民の意見を聞きながら住民の理解を求めました。その結果、執行部が再構成され、合意によって事業が正常化されました。ソウル市が公共介入をした結果、問題が解決したのです。 事業が困難なC類型は、区域の解除と並行して対案事業への転換を勧めます。1段階で行為制限が解除され、推進主体の活動中断で事実上事業の推進が不可能な地域は直接解除します。使用費用も補助する計画です。現行法令には直接解除区域については使用費用補助の根拠はありません。しかし、関連法案が議員によって発議され、国会で論議されているため、具体的な支援方案は今年解除されてから設けます。 2段階で住民自らが解除を誘導し、区域を直接解除します。住民過半数の同意で解散される限時法が1年延長された事も積極的に広報し、住民たちが都市再生の方向を選ぶことができるような環境を作ります。それでも自主的な解散が難しい区域であり、指定の目的達成が不可能で負担が多すぎる区域は具体的な条例を設けて職権解除を推進します。C類型の1段階推進主体があるにもかかわらず、長期間にわたって整備予定区域として残されているという事業が非常に困難な区域です。第1に、行為制限の解除によって増築などの行為が発生しており、建築物の老朽化も進んでいる区域です。自分達で新築や増築をしているのです。第2に、事務所もなく、実際に推進主体による活動もない場合、そして住民自ら事業の方向について何の動きもない区域です。このような区域は事実上、指定の目的を達成するのが難しいです。したがって、速やかに解除しなければならないと思っております。この場合、直接解除を決定した地域は28の区域です。1段階の直接解除対象は行為制限が解除され、推進委員会の事務所が運営されていないなど事実上事業の推進が不可能な区域です。全区域が2009年以前に整備予定区域として指定された、推進主体がある区域です。今年5月から手続きを経て下半期には全部解除する計画です。 事例として、第1に、「スユ(水踰)4—2住宅の再建築」です。2006年に推進委員会が承認され、2013年には行為制限が解除されました。その結果、図のように黄色の31ヶ所が建物の新築、赤色1ヶ所から用途変更が発生しました。第2に、最高高度地区に制限され、事業性も悪く、長期間停滞していたため解除が不可避な区域です。「チャンアン(長安)4住宅の再建築」です。2009年2月に推進委員会が承認されましたが、推進委員長がいなく推進動力を失った地域であり、6年以上にわたって何の行為もないまま停滞しています。2012年8月に行為制限が解除されてから11ヵ所が新築され、1ヵ所が増築されました。解除が不可避です。第3に、「ホンウン(弘恩)洞411—3住宅の再建築」です。2008年に推進委員会が承認されましたが、推進動力を失ってクリンーアップスステムの運営が中断されるなど事業が全く行われていません。2012年に行為制限が解除され、図面のように42件の建築が新築、2件が増築された地域です。解除するしかありません。 最後に、今後の対案的な管理方策についてご説明させていただきます。まず、長期的な停滞区域では停滞要因の解除が必要です。それで早期に事業の方向決定を支援することでこれ以上困難がないよう、自制的な販路確保を勧めます。低階層住居地全体については、体系的で普遍的な支援管理システムを構築します。老朽化した住宅数を調べて公共支援の方案を設けます。住居環境の改善事業など住民のニーズに合わせた対案事業を集中的に支援します。解除地域については再生事業を勧め、SH公社を再生事業の専門機関として育成し主導していきます。 記者の皆様、ソウル市はもうこれ以上住民の困難を見逃すことができません。住民の要求に従って推進してきた過去3年間の成果と経験に基づき、これからはソウル市が住民とともに決定していきます。一緒に住んでいた隣人との関係を悪化させ、様々な大規模の社会的損失をもたらす無駄な論争は終えなければなりません。今は私たちの生活の場をどのようにして正しい方向に導くのかについて論議していく時です。皆様、この論議をどうぞ見守っていてください。来る27日に発表される住居再生政策実行方案が100年のソウル、ともにタウンとして発展させていくことでしょう。
SMG 382

ソウル市がスタートアップのメンターとして 希望になります。

2015 グローバルスタートアップカンファレンス 日付 2015年4月21日 | 場所 ソウル市庁 多目的ホール 皆様、こんにちは。お会いすることができて嬉しいです。ソウル特別市長パク・ウォンスンと申します。「2015グローバルスタートアップカンファレンス」にお越しくださった皆様に、ご歓迎とご感謝を申し上げます。同時に、グローバル進出を希望する多くのスタートアップに大きく役に立つカンファレンスを、ソウル市と共催されましたミョン・スンウンベンチャースクエア代表にも深く感謝申し上げます。 皆様は昨年7月、私がソウル市長に再就任した初日、最初にどのような仕事をしたかご存じでしょうか。普段市長が就任して初めてする仕事は、在任中の市政目標と重点事業を強調することと言えます。私は、ソウル市の新しい経済パラダイム現場である創造経済の中心、その中でも多くの青年が創業の夢を育んでいる「ホンハップ(ホンデ<弘大>・ハプチョン<合井>)バレー」を訪れました。民選6期ソウル市長の目標と意志がどこにあるか、ご理解されたでしょうね。それは、創造経済とスタートアップです。 私は「ホンハップバレー」で、スタートアップが感じている光と影に関する話を直接聞きました。その時青年たちと約束して、自ら誓ったことがあります。創業家とともに話ができる場所があれば、どこでも行って話を聞くということでした。また、スタートアップとともに悩み、ともに成長していくという意志を強くしました。そしてスタートアップに関する聴策(市民の声を聴く政策)ワークショップと討論会などを通じて様々な現場の声を聞き、各界各層の専門家たちとともに、スタートアップ企業のためにソウル市が優先的に行うべきことは何かについて悩んできました。 アメリカ(シリコーンバレー)、イスラエル(テルアビブ)、フィンランド(ヘルシンキ)などは、世界的に創業が活性化している国々ですが、これらの国にはある共通点があります。若者が自由かつ革新的な思考で、創業に挑戦しやすい環境が整えられていることです。そこで、ソウル市も開かれた創業文化と健全な創業生態系を構築するために、創業に関する情報の共有と交流に大きな関心を持ち、インフラの構築を積極的に推進しています。 シンチョン(新村)・ホンデ・ハプチョン地域の「創造バレー」には、スタートアップ企業のネットワーキングと創業住居空間を設け、青年たちがアイディアを共有しながら創業しやすい環境を作りました。また、ケポ(開浦)外国人学校敷地には「デジタル革新パーク」を造成し、IT開発者や創業者、学生たちが集まって24時間疎通と協業ができる、ITスタートアップの空間を設けています。 サンアム(上岩)デジタルメディアシティにオープンする「ソウル創造経済革新センター」は、高付加価値と波及効果を持つ文化・コンテンツ分野の創業を支援する予定です。ホンヌン(洪陵)の「創造経済知識団地」では、バイオ・医療分野の技術創業を、チャンドン(倉洞)・サンゲ(上渓)地域の「スタートアップゾーン」では、スマート技術基盤の先端産業を主導する創業及び産業拠点としての役割を集中的に育成していきます。また、ソウルの創業統合窓口であり市民の創業にやさしい空間として造成される予定の、ソウル創業バブ(マポ<麻浦>区コンドク<孔徳>洞)まで、これらのインフラ構築が完了されると、ソウルでは優秀な創業企業が続々と誕生すると思われます。 ソウル市は、このようなインフラ整備以外にも、本日「グローバルスタートアップカンファレンス」のように、様々なスタートアップ関係者の交流の場を通じたネットワークづくりの機会を設けて、国内民間投資会社と協力しながらソウルの優秀創業企業に対する投資を支援する「創業企業投資説明会」も、持続的に実施する計画です。 特に、来る7月にソウルではアメリカの非営利団体であるグローバルハッカソンと協力し、世界の開発者やデザイナー、企画者たちが集まる「グローバルハッカソンソウル」を開催します。韓国内のスタートアップ青年たちとIT開発者たちには、ユニークな経験とグローバルネットワークが構築できる良い機会になると思います。同時に、ICT分野の革新的技術とアイディアの共有、パートナーシップの構築で、IT革新都市としてのソウルの価値がさらに一歩飛躍することを期待しています。 ソウル市は、これからも「企業しやすいソウル」、「創業しやすいソウル」づくりのために、最善の努力を尽くしていきます。良い企業と良い雇用を多く作りながら、市民全員とともに成長していきます。我が市でもスティーブ・ジョブズやジャック・マーのような革新的創業家たちが多く輩出されるよう、ソウル市は一層努力していきます。 皆様、アメリカのニュージャージーにある先端電子技術研究所、「ベル研究所」のロビーには、「ときには踏みならされた道を離れ、森の中へ入ってみなさい。そこではきっと、あなたがこれまでに見たことのない、何か新しいものを見出すに違いない」という言葉が刻まれています。 創業企業の皆様、青年の皆様、挑戦し続けてください。繰り返しチャレンジしてください。ソウル市がメンターになリます。心強いパートナーになります。皆様の身近なところからいつも応援し、全力で支援します。本日の2015グローバルスタートアップカンファレンスが様々な創業事例を共有し、革新的な創業支援政策が模索できる意義深い場になることを願うとともに、本日お越しくださった皆様に改めて深く感謝申し上げます。ありがとうございました。
SMG 334

真の地方自治が新しい成長と国家競争力を導く力です。

自治分権と地方財政拡充戦略セミナー基調演説 日付 2015年4月20日 場所 国会図書館 こんにちは。皆様、お会いすることができて嬉しいです。ソウル特別市長のパク・ウォンスンと申します。民選地方自治20年を迎え、「自治分権と地方財政拡充戦略」について意見を交わす場を持つことができて非常に意味深いと思っております。このように意味深い行事に大きな関心を持って準備してくださったソウル研究院のキム・スヒョン院長、韓国地方自治法学会のキム・ドンゴン会長、韓国地方財政学会イ・サムジュ会長をはじめとする関係者の皆様に深く感謝申し上げます。同時に、本日のセミナーで発表と討論をしてくださる学界や専門家の先生方々にも感謝申し上げます。皆様の貴重な意見がこれから地方自治の成長と発展に大きな力になると信じております。 都市の時代・地方の時代 去る4月8日、ソウルでは世界が注目した国際的な行事が開かれました。5日間開かれた世界都市気候環境総会イクレイ(ICLEI)行事でした。全世界87か国、1,200余りの都市と地方政府から2,000人余り以上の市長団が参加した歴代最大規模で行われた行事でした。私はイクレイ会長として選出され、今回ソウル総会を主導しました。特に、温室ガスの減縮と地球温暖化防止のための9大実践事項を含む「ソウル宣言文」を採択し、発表したのは今回行事のクライマックスでした。世界都市と地方政府が主役となって地球の持続可能な未来を共に作っていくという決意は、国境を越える都市と都市間のガバナンスを実現した非常に大きな成果でした。 今世界は都市の時代に進んでいます。地方の時代に進んでいます。国家と国家間の境界を超え、都市と都市、地域と地域、人と人の間の実質的な疎通や交流、協力に集中する時代になりました。 世界的な碩学たちも世界的な流れである都市と地方政府の重要性について力説しています。世界的な社会学者であるベンジャミン・バーバーは、「大統領は原則を述べるが、市長はゴミを拾う」という名言を残しました。『If Mayors Ruled the World: Dysfunctional Nations, Rising Cities』という著書の中で、都市問題が世界的な問題として浮上している時代に、都市問題は都市と地方政府が主導的に解決しなければならないと主張しました。未来学者であるアルビン・トフラーも、「地方分権は未来の政治秩序」と強調し、地方分権に未来があると主張しました。 世界化・都市化の時代の中で、真の地方分権は世界主要都市が様々な都市問題を解決する中心軸となっています。隣国の日本は過去には国家の法律で自治組織権を厳しく統制していました。しかし、2003年以降、地方自治法を改正し、組織編成権を条例に定めて自治組織権を全面的に認めています。その結果、地域の特性に合わせた自律的な組織の運営が可能となり、国家競争力の強化に繋がりました。しかし、我が国大韓民国の現実はどうでしょうか? 成人となった地方自治ー明暗二つの顔 今年は1995年に第1次全国同時地方選挙が復活されことで本格的な地方自治時代を開いてから20年以上になります。地方自治がもう「成人」を迎えたのです。しかし、我が地方自治は今も中央政府に依存している「未成年」に過ぎません。世間では大韓民国は地方自治国家でなく、「中央自治国家」という話があり、財政と事務が20%を占めている現実を皮肉って、「2割自治」とも言われています。今日の我が地方自治の姿を加減なしに見せています。 何よりも世界有数の都市と地方政府は企業を誘致するために土地の無償提供や地域インフラの拡充、法人税の減免、雇用創出に対する補償等を提案しながら交渉し、それを実現しています。しかし、我が地方政府はどうでしょうか? 何の約束も、補償もすることができない無気力な政府です。これらの全てを中央政府が担当しているためです。むろん、過去20年間地方自治の歴史を振り返って見ると、市民が地域社会の主役として登場し、市民のための行政サービスの量的・質的な拡大を実現し、市民との協力政治を実現したという意味ある成果も多くありました。 ソウル市も、「市民の皆様が市長」という旗印の下で始まった民選5期と6期の間、市民と疎通、協力、参与の市政を行いながら地方自治の花を咲かせるよう努力を尽くしています。 環境に優しい無償給食を小中学校で全面的に実施したことや、ソウル市立大学の「半額授業料」政策、ソウル市民なら誰でも享受できる「ソウル市民福祉基準」の設定、「ソウル市民福祉基準」と関連する102件の事業と「ソウル型基礎保障制」の実施、非定期職の定期職化、「患者安心病院」の施行、国公立保育園300か所拡充、高齢化社会対策の「ベビーブーマー支援対策」と「人生二毛作支援センター」の設立等、ソウルの状況に合わせたソウル型政策を展開しています。 このように地方政府が自律権を実質的に確保してはじめて地域の状況に合う、また市民が肌で感じられるような行政サービスを提供することができます。したがって大韓民国の持続的な成長と発展、様々な行政需要に対応するためには真の地方自治が至急に実現されるべきであり、これは直ちに国家競争力に繋がります。 ソウル市をはじめ、地域特色の政策を展開している地方政府の努力にもかかわらず、大韓民国の真の地方自治を実現するためには乗り越えるべき山がまだ多いです。 何よりも国税と地方税の配分構造に変化がないという事実は手痛い現実です。基礎年金、受給者制度の改善等、福祉需要は急増していますが、福祉財源の調達を自治体の税収入にだけ依存しては解決し難しいのが現実です。ソウル市の場合を見て見ましょうか?社会福祉予算の86%、女性家族予算の68%が国家事業を代行する福祉政策(国費・私費)です。このためソウル市ではソウル市の必須な福祉政策を実施することには限界があります。また、社会福祉予算の中、74%が基礎保障、基礎年金、障害手当て等で中央政府の機能である公的扶助及び社会保険に関する予算です。 国庫補助金の比重が高まることに連れて政府に対する依存現象は日々深化しています。実際に一定の比率の財政を負担すべきである国庫補助事業は2007年の32兆ウォンから2014には61兆ウォンまで2倍近く増えました。 国庫補助事業が増加したため、ソウル市のマッチング事業費を負担することも難しいのが現実です。 無償保育、基礎年金等、国家最低水準の共通サービスは、国家財源で中央政府が全部負担し、地域最適水準の自由裁量サービスは、地方財源で地方政府が全部負担する方向で福祉事務の機能を再配分することが必要です。 地方自治団体長が地方自治団体の現実と実情に合わせて円滑な組織運営権を握らない現在の制限的な組織運営権も、経済、再生、安全、福祉等、様々な行政需要と国政課題を先制的で効果的に対応するために難しい点が多いです。組織運営の自律権も真の地方自治を具現するために必ず必要です。 パラダイムの大転換-分権型国家経営に未来があります。 今や地方自治と分権は時代的な課題であり、我が社会が目指さなければならない目標です。そして自治分権はある一つの主体だけが主導しては行けません。 「中央と地方」、「地方と地方」が力を合わせて解決して行かなければならない問題であり、国民の関心と愛情に基づいて社会的な談論が形成されなければならない課題です。 中央政府も地方自治20年を振り返って見て、その歴史から地方自治の主要課題を包括的に含んだ「地方自治発展総合計画」を発表しました。むろん、地方自治団体と関連学界、市民団体の期待の全てを満足させるのは難しい点が多いでしょう。それぞれの立場と見解によって当面の課題が異なるかも知れません。 しかし、地方財政の拡充を通じた自主財源の拡大、自治組織権及び自治立法権の拡大等、共通課題を解決しようとする社会的雰囲気が形成されているのは肯定的な変化だと思っております。しかし、それが「計画」で終わらせないためには、行動で実践しなければなりません。 これからは地方自治団体の発展のみならず、国家全体の持続的な発展と新しい成長のためにも、さらには世界中で国家競争力を確保するためにも国家経営のパラダイムを変えなければなりません。「分権型」に私たちの未来があります。 「真の地方自治」の道に都市と国家の競争力の命運がかかっています。相生と自治の道に新しい成長の動力がかかっています。 市民が幸せになれば、都市が幸せになります。都市が幸せになれば、国家が幸せになります。私たちはこの簡単明瞭の真理を忘れては行けません。 本日のセミナーが真の分権型国家経営の道、真の地方自治の道を大きく開く出発点になることを願っております。民選自治20年を迎える2015年がこれから新しい地方自治時代を開いていく歴史的な転換点になることを期待します。ソウル市も一緒にします。ありがとうございました。
SMG 888

我々はみんな違うからこそ 美しいのです。

2015年第35回障害者の日記念式 日付 2015年4月18日 | 場所 クァンファムン(光化門)広場 尊敬する市民の皆様、こんにちは。お会いできて嬉しいです。ソウル特別市長パク・ウォンスンと申します。本日は実にいいお天気ですね。このように晴れ晴れとした暖かい春の日、「第35回障害者の日」を迎えて開かれる「2015ともにソウルヌリフェスティバル」にお集りいただいた皆様に、深く感謝申し上げますとともに心から歓迎申し上げます。また、厳しい環境の中でも障害を克服し、暖かい心で慈善活動を通じて社会のお手本となっているソウル市福祉賞受賞者の皆様にも、心からお慶び申し上げますとともに感謝申し上げます。そして、本日のフェスティバルを準備してくださったソン・ヨンホ準備委員長をはじめ、関係者の皆様ならびボランティアの皆様にも御礼申し上げます。 親愛なる市民の皆様、私の尊敬する人の一人に、豪州の幸福伝道師と呼ばれる障害者、「ニック・ブイヂ」という方がいます。腕と足がない障害を持って生まれましたが、誰よりも暖かい心と健全な精神で世の中を見つめ、障害者だけではなく、健常者にも希望を与えている方です。彼はこう言いました。「世の中に完ぺきな木や花などはありません。我々はみんなが違うからこそ、美しいです」と。 本日、この場にお集まりの障害者の方も、健常者の方も、市民の皆様も、私はみんな美しいと思います。その理由は我々みんなは完ぺきではありませんが、世の中にたった一人の存在であるからです。皆様、そうだと思いませんか? そこで、ソウル市はみんながともに生きる美しいソウル、ともに幸せになる特別市を築くために努力しております。何より、体は不自由であっても、暮らしの自由が失われてはならないという原則の下、障害がもはや障害でないソウルを作るために、力を注いでいます。 去年2月発表した「ソウル市障害者人権増進基本計画」は、まさにその出発点になると思います。従来の障害者人権センターの職員を増員することで、カウンセリングはもちろん、法律支援や調停仲裁、福祉サービスにいたるまでサポートする計画です。また、警察や自治区など関係機関との連携をより強化し、障害者の皆様が人権侵害で苦しむことがないようにします。 特別な介護が必要な発達障害者のための取り組みも行っていますが、2月にオープンした「幸福プラス発達障害者センター」では、現在約60人ほどの発達障害者が暖かいケアを受けながら、自立するための準備をしています。今年の下半期には「発達障害者生涯教育センター」を試験的に運営し、今後拡充していく計画です。 サムスングループとともに2017年開院を目指して建設を進めている「こども病院サムスン発達センター」は、長期の待機期間により治療時期を逃してしまうような残念な状況を、大幅に減らしてくれると期待しております。また、今年11月からは「発達障害者の権利保障及び支援に関する法律」が施行される予定ですが、この法律が計画通りに施行されるように、しっかり準備してまいります。 障害者の皆様の生活の質を高め、積極的な経済活動と社会参加を手助けするための最善の方法は、雇用を確保することだと思います。ソウル市は率先して、ソウル市と市の傘下機関において障害者向け公共雇用約3,000件を確保する計画です。また、障害者就業博覧会を通じて民間雇用約1,500件をさらに確保する計画ですが、こうなれば障害者のための雇用計約4,500件が生まれると思います。皆様、いい計画ではありませんか。 尊敬する市民の皆様、去年は非常に我々の心を痛める事件が多く発生しましたが、そのうち一つが、まさに活動補助ヘルパーの支援を受けられず、火災現場で惜しくも命を引き取った故ソン・グッキョン事件です。ソウル市は、このような不幸なことが二度と起こらないよう、障害者ヘルパーサービスをさらに強化してまいります。今年2月からは24時間ヘルパーが必要な障害者100名を対象に、活動補助時間を1日19時間から24時間に伸ばしました。障害者を介護する家族や従事者の皆様が、少しでも養育の負担から解放され、休息を取ってリフレッシュできるように、重度障害者ヘルパー旅行支援も拡大しています。 しかし、皆様、我々が進むべき道はまだ遠いと思っています。ソウル市も以前とは違う社会、より変化した世の中づくりに先頭に立って取り組もうと全力で努力しておりますが、まだまだ不十分なのが現状です。その道のりは遠いですが、進むべき道、私は皆様とともにその道を進みたいと思います。一日でたどり着くことはできませんが、地道に一歩一歩進めば、いつかは我々が望むその道にたどり着けると思います。 「私は本日、女にはなれない。私は本日、黒人にもなれない。しかし、私は本日障害者になることはできる」。米国の著名なコラムニスト(ジョージ・ウォール)の言葉です。まさに我々全員に該当する言葉であると思います。 尊敬する市民の皆様ならび障害者の皆様、非障害者の皆様、障害は特別なものではありません。誰にでも起こりうることです。本日の「ともにソウルヌリフェスティバル」のように、我々がともに協力すれば、障害者と健常者が区別や差別されることなく共存できる社会、誰もが自分の夢を実現できる社会、みんなが堂々たる市民の一員として差別されることなく暮らしていける、ともに幸せな成長を享受する社会をつくっていくことができると思います。今とは違う、我々が夢見る、「もう一つの社会」を作っていくことができると思います。 たとえ、その道が険しく困難なものでも、我々がともに協力すれば、ここにいる我々がともに協力すれば、決して寂しく辛い道ではないと思います。皆様、ともに協力していきましょう。私とソウル市が先頭に立ってまいります。ありがとうございました。
SMG 271

新たなる決意、 忘れません。

セウォル号事故一周忌と「安全対策点検会議」 日付 2015年4月16日 | 場所 ソウル市庁会議室 本日はセウォル号の惨事一周忌を迎える日です。一年前、未曽有の大惨事の前で、我々は痛恨の涙を流しました。海の中に沈んでいくセウォル号を見つめながら、無力な私たち自身を責め続けました。しかし、問題は未だに9名の行方不明者が、あの暗い海の中に閉じ込められているということです。真相解明と責任者追及も、依然として漆黒のような闇の中です。「遺族になることが願いだ」という行方不明者の家族らは、ペンモク(彭木)港を離れることができず、遺族らは路上で泣き叫んでいます。いったい政府と国は何をしているのか、問うています。 多くの人々がセウォル号事故を機に社会が変わるべきだと、口を揃えて言います。それは意識の変化や社会の革新、国の改革を求めているということです。二度とこのような痛ましい事故を、残酷な四月の春を繰り返してはいけないと、固く心に誓いました。新しい社会、利益より人の命が優先される社会へと進むべきであり、そのためには大きな方向転換が必要であると強く思っています。そして、事故発生から一年が過ぎました。セウォル号は今我々に、もう一度このような問いを投げかけています。この一年間何をしてきたのか、今あなたたちはどこへ向かっているのか、と。 米国の哲学者、ジョージ・サンタヤーナは次のように言いました。「過去を思い出せない者は、それを繰り返す運命にある」。独立運動家のシン・チェホ(申采浩)先生も、「歴史を忘れた民族に、未来はない」と言いました。問題は、「我々は忘れない」という言葉だけでは不十分だということです。行動で示さなければなりません。 ソウル市もセウォル号事故の記憶から、決して自由になることはできないと思っております。これまでソウル市でもノリャンジン(鷺梁津)配水池の水没事故やサンワンシムニ駅の地下鉄追突などの事故が、繰り返し発生しました。最近のソクチョン(石村)地下車道の陥没を含め、市民と国民の皆様に大変ご心配をかけてしまいました。換気口、非常ドア、道路陥没…、このような命に直結する施設に、ソウル市が市民の安全を守るための万全な対策と備えを整っているかという質問について、私は自信を持ってお答えすることができません。 もちろん、我々が事故の発生後から対策を立てて、様々な政策を展開していることも事実です。最近では工事現場の安全事故再発防止対策が作成され、成果を上げています。2013年ソウル市の発表があり、その年にソウル市発注の工事現場事故によって11名の死者が発生しましたが、2014年にはたった1名の犠牲者もいませんでした。建設工事の災害率も0.38%から1年で0.11%に低下しました。これは大きな進展だと言えます。 しかし、私はこのような成果に満足したり、自慢したりすることができません。ソウルは一千万人の市民が居住しており、複雑な交通体系と建築物が密集する巨大都市です。老朽化した施設と山に囲まれた地形により、山崩れや洪水など安全を脅かす事故の危険性が、我々の周辺に数多く潜んでいます。高層ビルや多衆利用施設、地下商店街、子ども利用施設、コシウォン(考試院)、チョクパン村(極小部屋の並ぶドヤ街)など、普段から安全死角地帯に分類されるところが多く存在します。そして1970~1980年代の高度成長期に建てられたこのような建物は、築30年、40年、50年を経過しています。修理や補修、維持管理がさらに重要な時期に来ています。 安全は我々にとって空気や水のような存在だと思います。普段はその大切さがわからず、事故が発生して初めてその大切さに気付きます。そのため、安全はどれだけ強調しても、しすぎるということはないと思います。 ソウル市がそれこそ日ごろから安全に心がけ、実践していくべきだと思います。各分野別の安全管理マニュアルを作成し、迅速な状況発信がうまく図れるよう、もう一度点検してください。前に発生した小さい事故もすべて事後分析し、安全対応に万全を期すようお願いします。 ある世界的な思想家はこのように言いました。「危機は、古いものは死につつあるのに、新しいものが生まれてこない状況」だと。それが危機的状況だと言いました。素晴らしい分析だと思います。従来のパラダイムはもう崩壊しつつあるのに、新しい時代、安全な時代を見据えたシステムは、まだ整っていないということでしょう。 ドイツの後期産業社会の危機を分析したウルリッヒ・ベック先生は、我々の社会が高度産業化社会を経験しながら、色々な危機的要因、兆候に気付きながらも十分な備えをしてこなかったため、このような事故が日常的に発生していると指摘しました。セウォル号惨事一周忌を迎えて、もう一度気を引き締め、本当の意味での安全なソウル市をつくっていかなければならないと思います。皆様にとって本日の一周忌が、もう一度そういう部分を検証・分析し、対策を立てる場となるよう願っております。ありがとうございました。
SMG 298