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希望日記

  • [朴元淳の市政日記37]就任1周年を迎えて-市民の皆さんのおかげです

  • 希望日記 SMG 1,845

        親愛なるソウル市民の皆さん、ソウル特別市長の朴元淳(パク・ウォンスン)です。
    就任して1年が過ぎました。
    本当に短いようで長い歳月、長いようで短い時間でした。
    私は今年の初めに、後漢書の皇甫規伝に書かれている「水能载舟、亦可覆舟」を肝に銘じました。
    「君主は船ならば、民は流れる水である。水は船を浮かべる事もできるが、同時に船を転覆させることができる」という意味です。
    時代を問わず「民の力」を悟らされる言葉です。
    1年前、私がソウル市長に就任した時、「ソウルという大きい船の船長は、市民の皆さんです」とお話しました。
    私はこの発言を証明し、実現するため、この1年間、常に最善を尽くしてきました。
    「市民中心」、「現場とのコミュニケーション」が、朴元淳号のソウル市政の特徴を示す最高のブランドであり、話頭でした。

         [3大核心公約]
    就任後、私は3大核心公約を最初に実現しました。
    何故なら「何よりも先に、我々の生活に関心を持て」という市民の命令があったからです。
    その命令は「市民の生活を改善する初の市長」という私の選挙スローガンと匹敵する内容でした。
    実際、普遍的福祉に対する市民の皆さんの熱望が、私を時代の前面に立たせたではありませんか。
    崩壊する生活を支えて、安心して定着できる場所を作って欲しいという市民の皆さんの切実な願いが、私を韓国の首都ソウルのチョンジギ(召使いのうち側仕えする者)として呼び寄せたのです。
    それで第一に、就任初日、59万人の子供たちのために「環境に優しい無償給食」を実施しました。
    安心できる給食の安定的な供給を実現するため「広域環境にやさしい給食統合支援センター」を設置しました。
    「環境にやさしい無償給食」の実施は、今後、長期的には都市と農村との交流を拡大する役割をし、さらには子供たちの食の教育にも貢献すると考えています。

        第二に、「市立大学の半額授業料」を実施しました。
    これは「授業料告知書100万ウォン台」を実現させ、「授業料0ウォン」の告知書も人々に称賛されました。
    これらは韓国社会に大きな影響を与えました。
    現在、大統領選挙の各候補は、この問題を主な政策として取り上げています。市立大学の学生たちの生活も変わりました。
    学資金の貸付を申し込む学生が40%以上減少した反面、社会ボランティア参加者が2倍以上増加しました。
    「市立大学の半額授業料」の実施は、入学制度の改善にもつながっています。
    新しい入試要綱を確立し、競争中心の人材選抜ではなく、共存社会に貢献する創造的な若者を養成していきます。

        第三に、非正規社員の正社員化を始めました。
    1,133人の人々の笑顔と喜びの涙をこれからも決して忘れません。このような正社員転換を持続的に拡大していくつもりです。
    現在、市の間接雇用労動者の雇用安定と待遇改善方案の研究に力を入れています。
    そして、この研究結果を年内に発表する予定です。
    ここで市と共に働く民間部門まで雇用安全性を拡大する方案も提示する予定です。
    市民の皆さん、
    労動環境の安全性は市民の幸せの基本です。
    さらに内需振興および庶民経済の活性化の根幹です。
    何より貴重な市民権の確保において、譲ることのできない第一条件です。

         [ 3大行政の革新 ]
    1年前、私のソウル市長当選は、新しい政治革新だと考えました。
    「市民市長」の登場だと世間の注目を集めました。しかし、それは時代が作り上げた現状の一部分でした。
    この1年間のソウル市政の本質は「行政の革新」にあります。

        第一に、行政の革新は「現場行政」によって行われました。
    現場中心の行政を実践するため、この1年間、私とソウル市の職員たちは全力投入の努力を続けました。
    「机上の行政、間仕切り行政から脱しよう」というモットーを常に叫びながら努力しました。
    「聴策ワークショップ」で現場の声に耳を傾け、様々な意見を聞くとともに、それとは反対の考えを持つ専門家たちを招待して討論するという熟議の場も設けました。
    このように市民と専門家の集団、そしてソウル市行政が協力一致し、ガバナンスを確立しました。
    これまで39回開かれた「聴策ワークショップ」に5,200余名の市民が参加しました。
    「ソウル市報勳総合計画」の場合も、数多くの現場中心の努力がありました。
    6月6日燎忠園(ヒョンチュンウォン)参拜に引き続き、独立功労者およびベトナム戦参戦勇士のお宅を訪問しました。
    その場で直接話を聞きながら「私たちがこの方たちの生活に責任を持って支えてあげなければ、誰が国家と公共のために献身するだろうか…」という思いに駆られました。
    その後、多くの報勳団体の方々と一緒に食事し、ソウル市の行政史上初めてソウル市の関係者が報勳団体の事務室を訪問しました。
    このように最小限ではありますが、その方たちの功労に報いる方案を準備することができました。
    ソウル市の政策のほとんどは、このような過程を経て行われています。
    これも現場の声を聞かなかったら不可能な政策です。
    「障碍者希望ソウル総合計画」も、ソウル市の公共医療政策である「健康365」も、「ソウル市民福祉基準」も「共有都市、ソウル」もすべて同じです。
    何より「ニュータウン出口戦略」の場合、現場の声と様々な意見を取り集めて総合したからこそ可能なことでした。
    私は、私を支持してくださった市民の市長であることはもちろんですが、私を支持しなかった方々の市長でもあります。
    市政の核心は、まず左右と貧富の対決および地域の格差と世代の葛藤を解消してバランスをとる「錘」の役割をすることです。
    調和をなすための調律、これが行政の力なのです。

        第二に、行政の革新は「開かれた行政」だったからこそ可能でした。
    IT技術の発達で「開かれた市政2.0」が可能でした。
    「情報コミュニケーション広場」の開設で、ソウル市の公共データを市民の皆さんと共有できました。
    情報はすなわち資産です。
    市民の皆さんが要求される前に、行政情報を積極的に共有することで、新しい付加価値を作り上げることができると期待しています。
    それだけでなく、史官(歴史を編集し、文書記録を作成する職)を置いて市長の行政の日常を細かく記録し、行政の全過程を記録として残すための事業別白書を発刊するとともに、政策実名制を実施しています。
    さらには「ライブソウル・ライブウォンスン」をモットーに、市長室も市民の皆さんと共有しています。
    このような過程を通じて、市政の合理性と透明性が確保できると確信しています。

        第三に、新しい情報伝達体系を活用した行政革新を実践しています。
    「ツイッター行政」つまりSNS行政を世界で初めて可能にしました。
    7月、鍾岩洞(チョンアムドン)の崇礼小学校前、「歩道に設置された衣類回収ボックスが、子供たちが登校するときに危ない」というある若いお母さんがツイッターに書き込んだコメントが、該当部署に伝送され、直ちに改善されました。
    「政治や行政に関心がなかった私にとって、今回のことは大きな感動だった」と、そのお母さんが大変喜こんでくださり、当市の職員のモチベーションも高めることができました。
    このように私のツイッターだけでなく、あらゆるニューメディアに送られる市民の意見や苦情を総合して処理し、その結果を公開して透明化するSMC、ソーシャルメディアセンターを設置します。
    ソウル市の行政革新は、一歩一歩前進して行くことでしょう。
    位置情報基盤、増強現実(拡張現実)、音声認識などの新技術の変化をいち早く行政に取り入れ、災難の備えや危機管理対応システムの基盤にします。
    それだけでなく、ソウル市の室局長の皆さんともモバイルコミュニティ「ソウルの宝の倉庫」を作りました。
    その中で多くの提案や意見を率直に伝達しながら、互いに激励・応援しています。
    協同作業も自然に円滑に行われています。
    机上の行政、間仕切り行政をなくした結果、最大の効果が得られた行政革新ではないかと思います。
    このような行政革新がなされたのも、すべて市民の皆さんのおかげです。
    「革新しろ、市民の生活に関心を持ち、改善しろ」という時代の要求が、ソウル市の市政を革新の道へと導いたと思っています。
    このような行政革新によって、市民の「参加行政」は、その方法がより具体化されてきています。
    市民の皆さんが、政策の設計者なのです。

        来年度のソウル市の予算のうち500億ウォンは「住民参加予算」として執行されます。
    ソウル市の明日の姿を描く都市計画「ソウル2030」もまた、「ソウルプラン市民参加団」が共に描いてくださいました。
    ハードウェア中心の都市計画に、市民の暮らしの計画が加えられたのです。

         [3大市政の目標 ]
    そして就任してから1年間―ソウル市では 、福祉、安全、雇用の3つの目標達成のために、市民の皆さんの力で、市民の皆さんと一緒に頑張ってきました。
    市民の生活に具体的に役に立つよう、市民の皆さんに実質的な力になれるよう、市の人材と予算を投資しました。
    市民の知恵を集めました。

        第一に、「ソウル市民福祉ベースライン」を発表しました。
    これは全国地方自治体初の市民福祉ベースラインで、ソウル市民の福祉憲章の役割をするでしょう。
    所得、住居、介抱、健康、教育を中心に、韓国社会において普遍的な福祉の実現の発火点となるでしょう。
    市民の皆さんのおかげで、現代最高の先行投資は人材投資であることを確認できました。
    市民の皆さんのおかげで完成した「ソウル市民福祉ベースライン」を最善を尽くして成長させていきます。

        第二に、市民の生活の安全が都市の安全です。
    ソウル市では、都市安全の基礎を準備しました。
    「災難及び安全管理基本条例」を制定し、市民中心の災難管理体制を設けました。
    コミュニティマッピングを作り、山崩れ予報メールなどの予報・警報体制を構築し、都市安全において市民参加の幅を拡大しました。
    特に災難防備に関する予算は7,588億ウォンで、前年比2,795億ウォンを増加しました。
    いくら最善を尽くしても、すべての災難を防ぐことはできません。それに安全な都市を作るためには長い月日と財源が必要です。しかし市民の皆さんの安全こそ都市が存在する第一の理由であることを決して忘れません。

        第三に、安定的な雇用こそ、市民の幸せの基礎です。
    5月に非正規社員の正社員転換を始めました。今後さらに持続可能な良好な雇用機会を創出して希望的な経済を活性化していきます。
    対内外的な展望が明るくありませんし、今までは様々なことが円滑ではありませんでした。
    雇用創出に対しても最善を尽くしましたが、不十分な点が多ったことも事実です。
    しかし前進し続けます。
    企業と大学の人材連動を通じてオーダーメード型人材養成プログラムを運営し、青年の夢が実現する「青年雇用ハブ」を造成します。
    また、分かち合いと連帯の社会的経済による良好な雇用機会を創出していきます。
    多角的な方法で零細商人を保護し、在来市場と路地商圏を活性化するために最善を尽くします。
    観光とエンターテイメント産業、MICE産業を拡大することにより、ソウルの成長動力を強化します。

        [ 成就と不安 ]
    尊敬するソウル市民の皆さん。
    市民の皆さんのおかげで、ソウル市は多くのことを成し遂げました。
    公共賃貸住宅を供給し、債務を減縮するために努力しています。
    市は、公共賃貸住宅を2012年目標18,516戸比、9月現在16,000戸を追加供給し、計4万戸の公共賃貸住宅を供給しました。
    同時に市と投資機関は債務を減縮するために全力を傾けて努力しています。

        しかしこれまでの1年の間、挫折し、絶望することもありました。
    誤った政策を改善するための複雑な作業に、多くの情熱を注ぎました。
    特に、約20兆ウォンに達する債務を前にして、私の知恵の限界を責めたりもしました。
    不況の深刻化と税収の減縮、まだまだ制限的な地方分権による限界とそのことによるもどかしさは日常になりました。
    やるべきことは山ほどあり、したいこともたくさんあるのに、現実的な制約にじれったさを感じるばかりです。
    しかし振り返れば、計画を推進するうえで生じる様々な障害は、過速防止装置の役割をするときもあります。

        ゆっくり、しかし最後まで行政の革新を果たして、市民の幸せを増進させます。
    また、様々な危機の瞬間がありましたが、市民の皆さんのおかげで…
    本当に市民の皆さんのおかげで、知恵深く乗り越えることができました。

        市民の皆さんのご支援とご声援のおかげで、「市民の利益」と「ソウルの未来」という2つの信念を持って、そして常識と合理の観点から、すべての事を処理することができました。
    市民の皆さん、本当にありがとうございます。

         [ 再び現場で ]
    私は再び現場に行きます。
    11月1日、未分譲の恩坪(ウンピョン)ニュータウンに市長室が臨時移転します。
    そこで未分譲のSH工事アパートをどのように整理できるか、また入居者の皆さんに、より良い生活環境を提供するためにはどうしたらよいのか考えます。
    ………………答えを探してから、帰ってきます。

        そして恩坪ニュータウンの入居だけではありません。
    今までしてきたように、これからも様々な民生懸案、伝統市場、若年層の失業、老人挫折と保育の現状などの問題に対し、現場で解決案を探すために市長室は常に移動することでしょう。

         [ おわりに ]
    私がソウル市長になってからすでに1年。この場をお借りして感謝と敬意をお伝えしたい方々がいます。
    それはソウル市の職員の皆さんです。
    皆さんの献身と忍耐を私は誰よりもよく知っています。
    私のように頑固で細かいリーダーの下で本当によく耐えてくれましたし、常に最善を尽くして各自の責任を果たしてくれました。

        皆さんのように素晴らしい同僚と出会えたことは、私の生涯において大きな意味を持つものとなりました。

        親愛なるソウル市民の皆さん。私には市民の皆さんがいます。

        計3,430名のお名前がここに書いてあります。
    ソウル市政に参加してくださった方々のお名前です。

        1日市民市長、名誉副市長、聴策ワークショップに参加した市民、朴元淳のソウルストーリーに出演した市民、市民作家、希望の種に参加した市民、私のツイッターに意見を掲載した方々等々。ここにお名前が書かれている方々だけではありません。
    ソウル市の幸せは、市民の皆さん全員のおかげです。

        市民の皆さん、私たちはそれぞれ違った音を出す楽器です。
    しかし私たちは壮麗な演奏ができる一つの大きなオーケストラです。

        いつでもご参加くださり、率直なご意見とご指摘をお願いいたします。
    私もソウルというオーケストラの指揮者として常に努力し続けます。

        今日までの1年間を振り返えると同時に、今日からの1年間に期待します。
    私たちがどのような美しい音楽を奏でることができるか、考えただけでわくわくします。
    皆さんの希望とともに毎日最善を尽くしてまいります。

        市民の皆さんのおかげです。
    市民の皆さんが市長です。

        ありがとうございます。

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