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プレスリリース

  • 共有が変えた世界の都市・建築、9月ソウルに集う

  • プレスリリース SMG 1,593
    • – 世界約50の都市、40の大学、120の機関など計16,200人が参加する300個余りのプログラム
    • – 敦義門博物館マウルで開かれる9つの共有と39個のプロジェクト「テーマ展」
    • – 世界50都市の公共プロジェクト「都市展」で平壌のアパートを再現
    • – セウン商店街‧昌信洞縫製作業場など作業現場で多様な実験、ビエンナーレ食堂‧カフェでは異色メニューも
    • – 充実の市民参加型プログラム:子ども、家族連れのためのおすすめコースBEST 5は?

    □ 「2017 ソウル都市建築ビエンナーレ(略称 ”ソウルビエンナーレ”: Seoul Biennale of Architecture and Urbanism)」が9月2日(土)~11月5日(日)の日程で敦義門(トニムン)博物館マウル、東大門デザインプラザ(DDP)をはじめソウルの歴史、産業現場の至る所で一斉に開催される。
    ○ ビエンナーレは、ソウル市とソウルデザイン財団が共同で主催し、初代総監督はソウル市立大学のぺ・ヒョンミン教授と、米プリンストン大学のアレハンドロ・ザエラ=ポロ(Alejandro Zaera-Polo)教授が務める。

    □ 同行事は、「都市」と「建築」をテーマとする韓国初のグローバル学術・展示祭であると同時に、ソウルで開かれる初のビエンナーレとなる。ニューヨーク、ロンドン、上海など世界約50の都市、米MIT(マサチューセッツ工科大学)、慶応大学など、世界中から約40の大学、英王立芸術学校など120の機関をはじめ、参加者は計16,200人に上り、世界的なビエンナーレと肩を並べるほどの規模を誇る。

    □ 第一回ソウルビエンナーレのテーマは「共有都市(Imminent Commons)」。ソウル市は、計300個の展示・体験プログラムを通じて世界中の都市が直面している都市環境的・建築的・社会文化的都市問題を解決する方法論として共有都市を提案し、ビエンナーレでは都市が何を、どのように共有すべきかを協議する。

    □ 中でも、平壌(ピョンヤン)の実際のアパートをモデルハウスで再現し、変化した平壌の住民たちの日常を様々な角度から観察する「平壌展」をはじめ、賃料値上げ問題を解決するために、米サンフランシスコが打ち出した「共同住居地図」、ゼロ炭素都市を目標に掲げたスペインマドリードの「ドリームマドリードプロジェクト」など、世界の各都市の特色ある展示も見逃せない。

    □□ ビエンナーレ開催まで17日を切り最終仕上げが行われる中、ソウル市は、展示プログラムの詳細を公開し、家族皆で楽しめる市民参加型プログラムBEST 5を併せて紹介した。

    < 9つの共有、39のプロジェクト「テーマ展」、世界50都市の公共プロジェクト「都市展」 >

    □ ビエンナーレのプログラムは、メインとなる2つの展示 ▴テーマ展 ▴都市展と、ソウルの主要な歴史・産業現場で開かれる ▴現場プロジェクトの3つで構成される。メイン展示(入場料 : 9,000ウォン)を除き、プログラムは全て無料で体験できる。

    □ まず「テーマ展」では、敦義門博物館マウルを舞台に都市問題の解決案を「9つの共有(Nine Commons)」というテーマで提示する。技術、政策、生活スタイル、デザインの方向など合わせて39個のプロジェクトを紹介する。

    9つの共有(Nine Commons)
    共有資源(4つ) : 空気(Air)、水(Water)、火(Fire)、地(Earth)
    共有スタイル(5つ) : つくる、感知する、動かす、再利用する、疎通する

    □ 「敦義門博物館マウル」(面積9,770㎡)は、韓屋と、日帝時代から 1980年代に至るまでの建物約30棟をリフォームし、都市再生法を用いて造った歴史文化村である。慶熙(キョンヒ)宮と江北三星(カンブクサムソン)病院の間に位置し、9月に「ソウルビエンナーレ」と共に初めて一般公開される。村の内部には、文化産業のプラットフォームとなる「都市建築センター」と、敦義門エリアの歴史と都市再生の傾向を紹介する「敦義門展示館 」を建立中である。

    敦義門博物館の概要
    位置 : 鐘路(チョンノ)区 松月(ソンウォル)キル 14-9一帯
    敷地面積 : 9,770㎡ (文化施設 9,042㎡, 小公園 727㎡)
    事業規模 : 計43棟
    ※ ソウル都市建築ビエンナーレ開催中は「テーマ展」の展示会場として利用。
    その後、文化施設など(別途計画に応じて)活用する予定。

    □ 代表プログラムには、ソウルの公共交通機関にセンサーを装着し、ソウルの微気候をリアルタイムで測定し、AR(拡張現実)で見られるようにする「ソウルオンエア: 都市活動のための拡張環境」、ソウルの随所で採集した様々な匂いを区分し、嗅覚的な観点から空間を把握する「ソウルの匂いマップ」などがある。
    ○ また、「デジタル生産技術とコンピューターの抱擁」は、廃棄材料が有する建築材料としての可能性と、人間の気質、そして技術をつなぎ合わせたリサーチパビリオンである。パネルなどを間に挟み、二人が抱擁すると物質が変形するように、家具の製作過程で出てくる木材の廃棄物で作った物質が、それぞれ異なる強度の抱擁でどのような属性を表すかを研究するプロジェクトである。

    □ ニューヨーク、ロンドン、ウィーン、サンフランシスコ、上海、平壌など50の都市のプロジェクトが展示され、ソウルは4つのプロジェクト(▴カッティングソウル ▴城北芸術洞 ▴ソウルの街活性化事例2件)を紹介する。
    ○ 米サンフランシスコは、急騰する賃料と住宅不足問題を解決するために、1960~1970年代にヒッピーが集まって暮らしていた住居形態であるコミューン(Commune)からヒントを得て共同住宅に発展させた「共同居住地図」というプロジェクトを紹介する。
    ○ スペインマドリードは、2025年までにゼロ炭素都市を目標に交通インフラを整備する「ドリームマドリード」プロジェクトを紹介する。これは、空気質と煤煙問題を解消するために、技術とビッグデータを活用し交通システムを整備するという内容である。

    □ とりわけ、平壌展は、「平壌の都市空間と住居文化の変化」をテーマに、統一部、国家情報院など国内の北朝鮮専門家から成る諮問団の諮問を受け、約36㎡規模の平壌のアパートのモデルハウスを展示する。玄関、リビング、部屋、キッチン、トイレなどを忠実に再現し、北朝鮮から入手した家具、壁紙、電化製品などの生活用品も配置し、平壌のアパートの一室にいるかのような雰囲気を演出する。
    ○ また、平壌の都市空間と市民の日常を垣間見れる映画を上映するほか、計画都市平壌の社会・政治・歴史・文化空間を分析し、都市という脈絡から再解釈するシンポジウムも開かれる。

    平壌のアパート全景 フードトラック100
    平壌のアパート全景 平壌のアパートのリビング・ダイニングを
    再現した展示

    < セウン商店街・昌信洞の縫製作業場など産業現場で多様な実験、
    ビエンナーレ食堂・カフェでは異色メニューも >

    □ 3つ目の「現場プロジェクト」は、共有都市ソウルの至る所で多様な実験を行うプロジェクト。①生産都市(都心製造業 / セウン商店街、昌信洞、広蔵市場) ②食糧都市(水・食糧 / 敦義門博物館マウル) ③スマートな歩行都市(歩行環境 / DDP, 乙支路~淸溪川) の3つで構成される。

    □ ビエンナーレ開催中、 敦義門博物館マウル内に設けられる「ビエンナーレカフェ」では、太陽光で焼いたパン、都市養蜂のハチミツを使ったハチミツ茶など、特色あるメニューを楽しめる。また、東大門~セウン商店街一帯では、単に歩くだけではなく、先端技術を使った多様な活動を行いながら歩く楽しみを体験できる。
    ① 生産都市:衣類、金属、印刷、機械など都心製造業の新たな可能性を模索するプロジェクト。ソウルの旧都心である昌信洞、乙支路、セウン商店街一帯の生産現場で展示とワークショップを基に行われる。
    ○ とりわけ、「プロジェクトソウルアパレル」(昌信洞)は、建築家、ファッションデザイナーなどが協業し、縫製工場の密集地である昌信洞の一つの作業場の作業環境を職人が中心となって改善し、東大門一帯の衣類縫製産業の今後の方向性を模索する展示である。「新製造業ワークショップ」(セウン商店街)は、市民が参加してロボットアームの操作法を学び、設置物の製作を体験するプログラム。
    ② 食糧都市 : ソウルビエンナーレの開催中、敦義門博物館マウルに「ビエンナーレ食堂」と「ビエンナーレカフェ」がオープンする。食べ物や飲み物を通じて水・食糧不足、都市農業、使い捨て用品の使用などといった日常的な問題を体験するプロジェクトである。
    ○ ビエンナーレ食堂 : ビエンナーレ開催中に公式メニューの「ターリー」(インド南部のタミル・ナードゥ地域のご当地料理)を販売し、様々な食糧・水不足問題を取り上げた展示も開かれる。「ターリー」は、大きな皿に1人分のご飯とおかずが盛り付けられた定食で、最近社会現象化している「一人ご飯」とも一脈相通ずる点のある食べ物である。また、毎週土曜日は、「テーマ別ディナープログラム」の一環で、農夫、植物学者、環境運動家などが市民と共に食事をしながら気候変動や農業、代替食糧、菜食などをテーマに意見交換を行う。
    ○ ビエンナーレカフェ : 水不足への危機意識を共有し、代案を模索するというコンセプトでエコ、リサイクル製品を最大限使用する。また、太陽光で焼いたリンゴパン、都市養蜂で収穫したハチミツで作ったハチミツ茶、水不足の地域に最適化したベドウィン・ティーなどが味わえる。
    ③ スマートな歩行都市:東大門からセウン商店街までの一帯3kmで「歩く都市ソウル」のビジョンを提示する歩行プログラムである。
    ○ 代表的なプログラムは、韓国と英国の作曲家がDDP、ソウル路7017、セウン商店街などソウルの7つの場所のためだけに創った音楽をその場所でスマートフォンアプリを通じて鑑賞できる「ミュージックシティ」、歩きながら歩行環境から受けるストレス指数を脳波探知を使って測定し、歩きやすい環境を探す「脳波散策」などがある。

    < 充実の市民参加型プロジェクト、子ども、家族連れにおすすめのBEST 5は?> >

    □ 一方で、「ソウルビエンナーレ」開催中、映画上映、ツアー、フォーラムなど多様な市民参加型プログラムも実施される。子ども、家族連れで楽しめるソウル市おすすめのプログラムBEST 5は次の通り。

    子どもビエンナーレ都市ワークショップ「都市探検隊」:小学校高学年の子どもたちが地図を見ながら都市を探検するプログラム。アルファベット、色、図形などの媒介を通じて新しい視点で街を探検し宝を探すコンセプトで実施する。
    ビエンナーレ食堂 – テーマディナー:毎週土曜日、夕食を食べながら様々なテーマで語り合うプログラム。事前予約をして無料で参加できる。中東、ギリシャ料理をはじめ韓国の雑草、野生豆、在来作物、都市農夫が育てた野菜などで作った食事が提供され、テーマによってシェフも変わる。
    共有都市ソウルツアー:「ソウルビエンナーレ」のテーマ全般を理解するための「日曜ツアー」と、さらに深く取り上げる「土曜ツアー」で構成される。「日曜ツアー」では、 敦義門博物館マウル、 ディルクシャ(Dilkusha)、麻浦文化備蓄基地、セウン商店街、ソウルアップサイクリングプラザなどを巡り、「土曜ツアー」では、 城北桃園一帯、ソウル路7017、在韓フランス大使館などを訪問する。ツアーの参加申し込みは、「ソウルビエンナーレ」公式ホームページで2日前にまでに予約可能。
    歩行遊び場:現場プロジェクトの一つ「スマートな歩行都市」プログラム(ミュージックシティー、脳波散策など)を一日で全て楽しめるプログラム。毎週日曜日午後1時~5時に開催される。DDPデザイン通りにある「スマートな歩行都市」コンテナを訪れると、それぞれの位置が表示された地図と共に、プログラムに関する詳しい案内を受けられる。
    タルンイに乗ってビエンナーレを一周:10月28日から29日までの2日間、ビエンナーレが開催される4か所(敦義門博物館マウル、DDP、セウン商店街、ソウル路7017)周辺にタルンイ停留所が設けられ、タルンイに乗ってビエンナーレ会場間を楽に移動することができる。

    □ 「ソウルビエンナーレ」の展示と各市民参加型プログラムへの申し込み方法、申し込み日程など詳しい内容は、ソウルビエンナーレ公式ホームページ(http://www.seoulbiennale.org/)で確認できる。問い合わせはソウルビエンナーレ事務局(☎02-2096-0108)まで。

    □ ソウルビエンナーレのぺ・ヒョンミン総監督は「展示、祭りなど多彩な市民参加型プログラムが設けられているため、近場の都心で特別な週末を過ごしたい青少年や家族連れの市民にきっと楽しんでもらえるだろう」とし、「共有都市ソウルの可能性を模索できるソウルビエンナーレに多くの関心を寄せていただくとともに、たくさんの市民に参加してもらいたい」と話した。

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