メインコンテンツに移動
  • ソウル市ニュースレター購読 刊行物
  • visiting seoul?
T T

ソウル市総合ニュース

  • ソウル市の海外マーケティングの成果

  • ソウル市総合ニュース SMG 3,382

    都市の運営に公共マーケティングの概念を導入…都市ブランドとしての第一歩

        国の競争力は都市の競争力から生まれます。同じく国家ブランドの価値もまた、都市ブランドの持つソフトパワーによって形成されると言っても過言ではありません。韓国の場合、ソウルをはじめとする大都市が果たす役割の大切さは、いくら強調しても強調しすぎることはありません。ソウルは大韓民国のブランド価値の中核をなす心臓部に当たる代表都市で、国家の戦略的核心ブランドとしての役割を担ってきました。特にソウルは、国家ブランドの価値と資産を向上させる上で中心的な役割を果たしているだけでなく、地方都市にとっても戦略的ブランド管理による自活能力を向上させていく上でのモデルとなっています。ソウル市は如何にして大韓民国の代表都市ブランド、さらには世界の主要都市と肩を並べるメガ都市に成長できたのでしょうか。

        ソウル市は、1990年代半ばから都市の運営に公共マーケティングの概念を導入し、都市ブランドとしての第一歩を踏み出しました。特に、2002年韓日ワールドカップ共催をきっかけに、グローバル都市ソウルのイメージを全世界に知らせるための大々的なブランド管理作業を展開しました。当時開発された「Hi-Seoul」の登場とともに、海外マーケティング分野で東京、北京、香港など海外の主要空港におけるライトボックス広告、韓国訪問記者団の取材支援、清渓川紹介プログラムの制作など、基礎的なプロモーションに注力しました。

        ソウル市がマーケティング戦略を基に都市の海外マーケティングやブランド管理に本格的に取り組んだのは、2006年に「世界一流都市、ソウル」というビジョンを掲げ、「Refresh your Soul in Seoul」と「Be@Seoul」というキャンペーン・スローガンを使い始めた時からです。当時、ソウルに対するイメージ調査によると、ソウルは単に韓国の首都として海外から認知されている程度で、その他の特別なイメージはないことが明らかになりました。その年にソウル市はアジアを対象とした当時では比較的規模の大きいマーケティング攻略に乗り出し、ドイツ・ワールドカップという機会を活かしてヨーロッパでのマーケティングに特に力を入れるなど、多様なマーケティング・コミュニケーションに注力しました。この時がまさに都市レベルで統合マーケティング計画が行われた元年といえます。


        ソウル市の海外マーケティングは2007年からソウルのイメージに変化をもたらしました。「きれいで魅力ある都市」というソウルのイメージをつくり、観光競争力を高めることをマーケティングの目標にしました。また、「ソウルはアジアの中心」という意味で「Soul of Asia」を新しいブランド・スローガンとして採択しました。これを土台にソウル市は新しい都市アイデンティティをブランド化し、観光客のさらなる誘致につなげていくことをマーケティングの最終的な目標に掲げ、コミュニケーション戦略を策定しました。

        ソウル市の海外マーケティングとブランド戦略が実を結び始めたのは、まさにこの時から展開した多様なコンセプトの開発と、そのための戦略的根拠の導出によるものです。ソウルは観光地として、世界都市として隣国の日本や中国より劣っているというこれまでの外国人の認識が変わり、「若い都市ソウル」という、差別化された西欧の現代的イメージを持っていることが分かりました。ある意味で、当時の韓国は伝統的な韓流を、ソウル市は現代的な韓流を適切に融合させることで、伝統と現代文明が共存する都市、そして国という目標を無難に達成することができたといえます。


        翌年の2008年は、ソウル市の海外マーケティング・コミュニケーションにおいて歴史的な年だったといえます。ソウル市は、2007年には53億ウォンだった海外マーケティング予算を400億ウォンに増やす革新的な措置を実施しました。これは観光産業が高付加価値産業として外貨獲得や雇用創出に大きく貢献するという判断によるものでした。それ以降、ソウル市は海外マーケティングにおいて、香港やシンガポールなど周辺都市との適切な競争関係を保ちながら独特のブランドづくりに取り組んできました。イギリスのプロサッカーチームのマンチェスター・ユナイテッドを招請するスポンサーシップを企画し、2009年からは新しい海外ブランド・キャンペーンを行うなど、いわゆる「Infinitely yours、Seoul」を採択し、地域別ターゲットに応じた現地化戦略を同時に展開しました。特に、CNNなどのグローバルメディアを通じてプロモーションの範囲を広げ、オンライン・オフラインをはじめとする多様なソーシャル・メディアで消費者が参加する関係構築プロモーションを実施するなど、世界市民とのコミュニティづくりを試みたことは高く評価できます。

        ソウル市の活発なグローバル・ブランド戦略は、全般的に良い成果を上げたというのが大方の見方です。昨年1年間、AC Neilsonが中国、日本、タイの1600人を対象に調査した結果によると、ソウルは今後1年以内に訪問したい都市で1、2位(中国では2位、日本では1位、タイでは1位)となっています。特に中国とタイでは、テレビやインターネットで広告・ドラマなどを見てソウルが好きになったという回答が最も多かったです。広告アクセス率調査の結果、中国では92.8%、日本では72.2%、タイでは91%に達し、テレビ広告アクセス率は中国74.1%、日本33.4%、タイ74%と高いことが分かりました。また、2009年11月には韓国を訪れた外国人の数が前年より14.4%増え、700万人を超えるなど、驚くべき成長を遂げています。

ソウルでの日常 ソウルで ウェブトゥーンと一緒に