伝統文化

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伝統文化とは?

韓国の伝統文化は大きく精神文化、有形文化、生活文化に分けることができます。精神文化(無形文化)には伝統遊戯・年中行事・孝思想・韓医学などが、有形文化には建築物・書籍・古文書・彫刻・工芸品などが、生活文化には味噌・キムチ・伝統茶などの食べ物や韓服・韓紙・黄土造りの家・陶磁器のようなものがあります。

24節気

韓国では太陽の位置によって一年を24等分し、24節気を定めていました。

24節気

 

24節気を詳しく見る
節気 日付 内容 主な年中行事
立春 2月4日または5日 春の始まり お正月の服装、祭祀、墓参り、セベ(歳拝)、ポクジョリ、厄払い、チブルノリ、占い、ノルティギ、ユンノリ、凧揚げ、五穀米、タルブリ、安宅告祀、プロム、キバルギ酒、暑さ売り、ヨンアルトゥギ、ケボルムセギ、月見、綱引き、釈奠、橋渡り、ピョッカリッテ
雨水 2月18日または19日 春雨が降り、芽吹きが始まる
驚蟄 3月5日または6日 蛙が冬眠から目覚める 霊登ばあさん、ピョッカリッテ解体、モスムナル、豆炒め、昴見物
春分 3月20日または21日 昼が長くなる
淸明 4月4日または5日 春の農作業の準備 寒食墓祭、桃の節句、ファジョン(花餅)ノリ、調味料づくり
穀雨 4月20日または21日 農作業に適した雨が降る
立夏 5月5日または6日 夏の始まり 初八日、仏生会、灯篭流し、チュルブルノリ
小滿 5月21日または22日 本格的な農作業の始まり
芒種 6月5日または6日 種蒔の始まり サンメギ端午、端午扇子、蓬虎、厄払いのお札、端午化粧、菖蒲、ブランコ、シルム、鳳仙花染め
夏至 6月21日または22日 一年の間最も昼の長い時
小暑 7月7日または8日 暑さの始まり 流頭薦神、極暑、川狩り
大暑 7月22日または23日 暑さが最も厳しくなる
立秋 8月7日または8日 秋の始まり 七夕告祀、中元、中元遊戯、鎌洗い、盂蘭盆、トゥレギルサム
處暑 8月23日または24日 暑さが過ぎ、温度差が激しくなる
白露 9月7日または8日 露が結び始める 墓の草刈、秋夕祭祀、亀遊び、牛遊び、里帰り、カンガンスルレ
秋分 9月23日または24日 昼が短くなり始める
寒露 10月8日または9日 草花に冷たい露が宿る 重陽、重陽祭祀
霜降 10月23日または24日 霜降りが始まる
立冬 11月7日または8日 冬の始まり 牛日、時祭、城主告祀
小雪 11月22日または23日 水が氷になり始める
大雪 12月7日または8日 本格的な冬の到来 冬至、冬至告祀、冬至祭祀
冬至 12月21日または22日 最も昼が短い
小寒 1月5日または6日 もっとも寒い時期 臘日、大晦日、ムグンセベ、厄払い、守歳
大寒 1月20日または21日 寒さがさらに厳しくなる


伝統遊戯

韓国の伝統遊戯は、原始的な信仰に由来するものが多く、民衆の生活の中で形成・伝承されてきました。このような伝統遊戯には、郷土性・歴史性・社会性・芸術性が感じられます。

ユンノリ

ユンノリ

旧正月から小正月まで行われました。ユッという道具を使い、老若男女が楽しむ伝統遊戯です。ユンノリは、ユッ(棒)、ユッパン(盤)、ユンマル(コマ)さえあればどこででも遊ぶことができます。ユッを投げ、落ちたときのユッの状態に応じてコマを進めていきます。コマを到着地点に先に進めた人が勝利者になります。

 

ノルティギ

ノルティギ

旧正月に女性たちが二チームに分かれ、長い板の中央には丸い藁の束で支え、両側に立ってシーソー遊びのように交互にジャンプします。相手を板から転げ落ちさせた方が勝ちであり、負けた方は次の順番の人に代わります。この遊戯は、1:1でも、チームでも勝負することができます。

 

チェギチャギ

チェギチャギ

チェギは銭や金属の欠片を薄く丈夫な紙や布で包み、先の部分を細く切ってひらひらにした道具です。このチェギを蹴って遊ぶ遊戯を「チェギチャギ」といい、チェギを蹴る方法には、足一本で立って蹴る方法、両足を使う方法、一本の足だけを使う方法、足の裏で蹴る方法などがあります。チェギは一人ずつ、または数人が交互で蹴ることもあります。

 

凧揚げ

凧揚げ

主に、冬の風を利用して凧を空中に揚げる遊戯であり、紙に細い竹の棒を付けて凧をつくり、糸繰りの糸を凧に繋ぎます。韓国の凧揚げは、高く揚げて競うものと相手の凧の糸を切るもの、この二種類があります。相手の凧を切る遊びは、凧の戦いともいい、飯粒やニベなどでガラスや磁器の粉を糸に付け、相手の凧の糸を切ります。

 

シルム

シルム

二人が組み合った状態から力や技術を駆使して相手を倒すことによって勝負を決めます。農耕社会の祭礼行事の一つであり、旧暦5月5日「端午」に多く行われました。男性の力比べであり、広い砂場や野原の上で行われました。

 

投壷

投壷

瓶を置き、一定の距離から矢を投げ入れる遊戯です。二人で、または二チームに分かれて青と紅の矢を投げ入れ、その数で勝利を決めました。遊戯に使われる瓶の種類や大きさは様々であり、矢の大きさも色々です。瓶の中や取っ手に入れるなど、矢の位置によって得点が異なったりもします。

 

カンカンスルレ

カンガンスルレ

人間の動きの美しさを感じることの出来る韓国を代表する女性の遊戯です。歌・踊り・遊戯の要素が混在しており、主に秋夕(旧暦8月15日)や小正月(旧暦1月15日)の夜に行われます。大人数で大きな円を作り、歌の上手な人が先に歌いだすと、残りの人が円を描いて回りながらリフレーンの「カンガンスルレ」を歌います。


伝統衣服

韓国の伝統衣裳には昔からの思想・精神・習慣・技術・美意識などが反映されており、チマ・チョゴリ・パジ・トゥルマギ・チョッキ・マゴジャなどによって構成されています。とくにチマとチョゴリは直線と曲線が調和し、華やかでありながら雅やかな雰囲気を漂わせています。

伝統衣服1

伝統衣服2


伝統楽器

「国楽器」とも呼ばれる韓国の伝統楽器には、弦楽器としては伽倻琴・コムンゴ・奚琴などがあります。また、金属や竹などで作った管に穴を開けて呼吸など空気の流れによって発音する管楽器には大笒・小笒などが、手や桴(ばち)で打って発音する打楽器にはチャング・拍などがあります。

伽倻琴

伽倻琴

12弦の弦楽器であり、手ではじいたり、震わせて演奏します。

コムンゴ

コムンゴ

高句麗の楽器という意味のコムンゴは中国の七絃琴を改造したものであり、6弦の弦楽器です。

 

奚琴

奚琴

2弦の楽器であり、カンカンイ、エングムとも呼ばれます。韓国では雅楽にも俗楽にも幅広く使われます。

大笒

大笒

韓国を代表する管楽器の一つであり、横笛です。大きさによって大笒・小笒・中笒があります。

 

チャング

チャング

二つの鼓を合体させたような形をしており、左側は手で、右側は竹の桴で打って演奏します。

チャング

体鳴楽器の一種であり、長方形の硬い木(オレオレカンバ)を紐で連なるように結びつけた楽器です。扇子のように広げ、畳む時に「パチッ」と音を出します。

朝鮮の最高の宮殿「景福宮」

朝鮮時代(1392~1910)最高の宮殿で、朝鮮時代に建造された五つの宮殿のうち、最初に築造されました。

景福宮

  • 文禄・慶長の役の際に焼失したが、高宗の時に興宣大院君の指揮下で改築。
  • 光化門・興礼門・勤政門・思政殿・康寧殿・交泰殿を結ぶ中心部分は宮殿の核となっており、幾何学的な秩序の中に左右対称になっている。
  • 首都ソウルの中心にあり、朝鮮時代最高の宮殿である景福宮では、上品で格調高い朝鮮王朝の文化が感じられる。

韓国人の自然観を窺うことのできる「昌徳宮」

朝鮮時代(1392~1910)における公式的な宮殿であり、景福宮に続きニ番目に築造されました。

昌徳宮

  • 離宮として築造(*離宮:戦争や大きな災難が起きるなど王宮が使えない場合に備えて造られた宮殿)
  • 多くの王が滞在しながら国を治め、朝鮮王朝の中心となった。
  • 地形に合わせて配置されているため、自然で美しい。
  • 1997年、ユネスコ世界遺産に登録。

雅やかな宮殿「昌慶宮」

1418年、譲位した太宗のために世宗が建造した宮殿です。

昌慶宮

  • 独立性を保つために宮殿では唯一東向き。
  • 生活空間である内殿空間が非常に発達している。
  • 昌徳宮の足りない住居空間を補う役割を果たす。

韓国の美が感じられる「徳寿宮」

本来の名称は慶運宮でしたが、1907年に高宗が純宗に譲位し、ここに住むようになって「徳寿宮」と改称されました。

徳寿宮

  • 朝鮮時代(1392~1910)の他の宮殿はすべて裏に山があるが、徳寿宮は唯一平地に建てられている。
  • 高宗は西洋列強と肩を並べるためには漢陽都城の道路網を再編する必要があると考えていたが、このような立地条件に基づき、高宗は徳寿宮を中心に道路網を構築すべきだと判断した。

王統の気運が流れる「慶熙宮」

朝鮮の五大宮殿といわれていますが、それほど広くは知られていません。

慶熙宮

  • 日帝強占期(1910~1945)に最も破壊された宮殿。
  • 部分的に発掘と復元が行われたが、昔の威容は感じられない。
  • 2002年に一般公開。その威容を回復するために現在も努力が続いている。

5千年の歴史を感じさせる - 南山韓屋村

ソウル市中区筆洞に位置する南山コルの韓屋村。朝鮮時代には渓谷と泉雨閣があり、夏の休養地として人気が高かった場所です。1989年、南山コル修復事業により造成され、1998年に開館しました。

南山韓屋村

  • 伝統家屋の中では礼儀作法の体験プログラム、文化学校、伝統文化講座などが開かれ、伝統茶屋も運営されている。
  • 伝統工芸館では無形文化財に指定された職人の作品が展示されている。
  • 年中行事が体験できる様々なプログラムが運営されている。
  • 住所 :ソウル特別市 中区 テゲロ34ギル 28
  • Tel :+82-2-2264-4412

韓国伝統家屋の趣が感じられる - 北村韓屋村

景福宮と昌徳宮との間に朝鮮時代の両班たちが家屋を建てたことがその始まりです。当時にできた道や水路の跡、韓屋が多く残っています。

北村韓屋村

  • 北村最高のビューポイントの8ヶ所が「北村八景」に指定。
  • 伝統技能保有者や芸術家の工房、建築家や画家のアトリエ・ギャラリーなどが集まり、現在、新しい文化・芸術地域として人気が高まっている。
  • 住所 :ソウル特別市 鍾路区 ケドンギル 37(桂洞 105番地)
  • Tel :+82-2-2133-1371

王宮守門将交代儀式

王宮守門将交代儀式

王宮守門将交代儀式

朝鮮時代(1392~1910)の王宮では、守門軍という軍隊があり、門の開閉・警備・巡察などの業務に当たりました。ソウル市は朝鮮時代の守門軍の交代儀式を、専門家の考証を経て1996年より行っています。イギリス近衛兵交代式に比肩する王宮守門将交代儀式は、華やかで上品な韓国の宮廷文化を再現するイベントです。

王宮守門将交代儀式
式順 所要時間 内容
開式打鼓 2分 王宮守門将交代儀式の始まりを知らせる。
軍号下付儀式 2分 軍号、つまり暗号を毎日兵曹が三字以内に定めて王に報告し、王の承諾を得て承政院に伝える。その承政院の責任者である注書が守門将と守門軍に知らせる儀式
市庁広場巡邏儀式 6分 都城を巡察するための儀式であり、徳寿宮の大漢門から光化門広場(普信閣)までを巡察した。

  • 位置 :100-120 ソウル特別市 中区 セジョンデロ 99、徳寿宮(貞洞)

宗廟祭礼

宗廟祭礼1

宗廟祭礼2

 

  • 宗廟祭礼 : 宗廟は朝鮮時代の歴代の王とその妃の位牌を祀り、祭祀を行った場所。宗廟において行われる祭祀を指す言葉。
  • 宗廟祭礼楽 : 宗廟祭礼の時に披露される舞と音楽
  • 春・夏・秋・冬、臘日と1年に五回行われたが、現在は5月第一日曜日に行われている。
  • 行事は祭祀前の準備過程、王が宮殿を出て宗廟に至るまでの御駕行列、祭礼によって構成されている。
  • 1975年、重要無形文化財第56号に指定され、2001年にはユネスコ人類無形遺産に登録された。
  • 2006年より国際文化イベントに格上げされ、毎年5月の第一日曜日に行われている。

普信閣鐘撞き

普信閣鐘撞き

  • 普信閣 : 罷漏(午前4時頃)に33回、人定(午後10時頃)に28回鐘をつき、城門の開閉を知らせた。宝物第2号、普信閣鐘のあった場所である。
  • 普信閣鐘 : 朝鮮時代の世祖14年(1468年)に鋳造され、円覚寺に置かれたが円覚寺が廃寺になると、光海君11年(1619年)に現在の普信閣に移された。
  • 長年、災害や戦火により鐘身に亀裂が生じ、鳴らすのが不可能になったので現在は中央博物館に保存されている。
  • 現在、普信閣に掛かっている鐘は国民の募金により新しく鋳造されたもの。
  • 1985年8月14日、普信閣に掛かり、翌日8月15日の解放日にはじめてつき鳴らされた。

 

普信閣鐘撞き
申込期間 年中
対象 制限無し
参加人数 毎日4人(団体予約可能。事前にお問い合わせが必要)
選定方法 先着順
申込方法 インターネット

王室の伝統を確認する - 雲峴宮

ソウル特別市史跡第257号に指定されており、韓国近代史における最重要人物の一人である大院君が政治活動を行った根拠地です。

雲峴宮

  • 雲峴宮に住んでいた興宣大院君に関する様々な遺物を展示。
  • 高宗と明成皇后の婚礼服を展示。
  • 住所:ソウル特別市 鍾路区 サミルデロ 464
  • Tel :+82-2-766-9090

韓国の「成熟した食文化」を体験する – 韓国宮廷料理研究院

宮廷料理研究院は重要無形文化財である朝鮮時代の宮廷料理をはじめとし、韓国の伝統料理について研究し、教育するための研究機関です。

韓国宮廷料理研究院

  • 一般人を対象に、宮廷料理伝授講座を行う。
  • 宮廷料理課程、伝統料理課程、ホテル韓定食課程
  • 住所:ソウル特別市 鍾路区 チャンドックン5ギル 16
  • Tel :+82-2-744-9092

韓国の様々なキムチをつくる - ソウルキムチ文化体験館

キムチを通じて韓国の歴史と文化を学ぶと同時に、キムチ専門家の指導を受け、キムチやトッポッキを作ってみる体験ができます。

ソウルキムチ文化体験館

  • キムチ・トッポッキづくり。
  • つくったキムチの持ち帰り可能。
  • 住所:ソウル特別市 中区 ミョンドン8ギル 21-7 キョンドビル4階
  • Tel :+82-2-318-7051

近現代史を秘めた伝統韓屋文化空間 - 三清閣

「伝統文化・伝統芸術の総合空間」であり、伝統文化・伝統芸術を学び、楽しみ、体験できる空間です。野外ノリマダンでは、名人たちによる公演が観覧できます。

三清閣

  • 公演、体験、教育、展示、国際会議、伝統婚礼など様々なイベントが行われる。
  • 住所:ソウル特別市 城北区 テサグァンロ 3
  • Tel :+82-2-765-3700

都心の伝統文化空間 - 韓国文化の家コウス(KOUS)

現代の中に息づく韓国の伝統文化を紹介する文化空間であり、内外国人が韓国の伝統文化を総合的に体験し、楽しむことができます。

韓国文化の家コウス(KOUS)

  • 伝統公演が鑑賞できる芸術公演場。
  • 伝統工芸教育施設である文化遺産教育院を運営。
  • 観光客と韓国に住む外国人が韓国文化を身近に感じ、楽しく体験することができる様々なプログラムを運営。
  • 住所:ソウル特別市 江南区 テヘランロ92ギル 12-9(大峙洞 944-22)
  • Tel :+82-2-3011-1788

韓国の礼儀作法を世界の人々に知ってもらう - 礼智院

国全体が貧しく、まだ文化意識の低かった1970年代に伝統的な礼儀作法の教育を始めた機関です。

礼智院

  • エチケット教育にアイデアを得て1泊2日プログラムを企画し、外国人を招待して韓国の礼儀作法を普及。
  • 茶道、伝統婚礼、キムチづくりなどの実習を行っている。
  • 住所:ソウル特別市 中区 2(1)  5-19
  • Tel :+82-2-2234-3325