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[2015] 市長挨拶

  • 東北アジア平和繁栄の道、「ベセト」が共にすれば現実になります。

  • [2015] 市長挨拶 SMG 1,756

    2015世界言論人会議 基調演説
    日付 2015年3月4日 場所 ソウルロッテホテル

    お会いすることができて嬉しいです。2015世界言論人会が主催する貴重な行事にご招待いただき、ありがとうございます。世界各国からお越し下さった200人余りの言論人の皆様、そして行事が開かれるまで努力してくださった韓米両国の代表言論である世界日報とワシントン・タイムズの関係者の皆様に深く感謝申し上げます。そして、この場でソウルの未来また東北アジアの明日を考えて見る機会を持とうとしています。

    今から約20年前の1995年5月のことです。中区のセシルレストランでは非常に歴史的な事件がありました。韓国と日本の現職言論人5万5千人を代表する両国の言論組合が、両国の協力関係の発展と東北アジアの平和定着のために努力するという内容の共同宣言文を発表しました。同じような時期に、「解放50周年記念韓日言論人シンポジウム」も開かれました。130人以上の日本の言論人が訪韓し、300人余りの両国の言論人が参加して国家当局の理解から脱皮し、東北アジアの平和と民主主義の拡大のために協力することに意見が一致しました。国家間の理解関係は常に衝突する場合があります。

    今の韓日関係がそうでしょう。

    しかし、その理解関係から少しでも超然としている言論人が、市民社会が、または地方政府が先頭に立てば、新しい道を開拓することができると思っております。言論の自由の根さえ十分に堅固ではなかった時期にすでに新しい社会を開こうとする言論人たちの努力があったことです。このような試みは東北アジアの平和と繁栄の種となり、架け橋となってきたと思っております。そして本日、私はその道の上で皆様と共に「都市」と「都市外交」について申し上げようとしています。

    私は常に主張してきました。国家間の公式的な外交以外にも「ローカル・トゥ・ローカル」、「ピープル・トゥ・ピープル」の外交が重要だと思っております。「人と人」、「地域と地域」、「都市と都市」間の協力や交流こそが新しい明日を開く重要な鍵となると信じております。

    皆様、今世界は非常に速い速度で「都市化」が進んでいます。今日世界人口の半分が都市で居住しています。2050年になると70%の人類が都市に住んでいると言われています。また2020年まで人口1,000万以上の大都市が12都市生まれるそうです。今も人々はより良い生活のために都市に流れ込んでいます。このため都市は様々な未来対案のハブとなり、人類の最も偉大な発明は都市から誕生しました。

    しかし、光と影は常に共存するはずです。都市の成功の裏側には人類が直面している難題が山積しています。貧困と公害、環境とエネルギー、雇用と格差問題、住居、交通、生活安全まで人類が直面している様々な難題を都市は解決して行かなければなりません。

    私が尊敬しているある学者は次のように言いました。「大統領は原則を述べるが、市長はゴミを拾う」。私は毎日ゴミを拾っています。言って見れば、市民たちの生活を現場から具体的に対応しなければならないということです。このような難題を解決する唯一の方法は何でしょうか?

    協力だと思っております。私は競争よりは「協同の力が大きい」ということを生活の中で経験してきました。また、人類歴史の重要な場面で協同はその力で歴史の流れを変えてきました。実際に私たちが直面している最も切迫した問題の一つである環境問題について話して見ましょうか。

    来る4月にソウルでは86か国1,000余りの会員都市が参加する気候環境分野の世界最大地方政府ネットワークであるイクレイ世界総会が開かれます。今人類が直面している最も大きな問題は環境問題と思っておりますが、この問題についてソウルを含めて会員国の都市間の協力を通じてその対案を設けるという明白な意志の表現です。

    私はこの総会を契機に私たちが一歩前進した実践的な方案を作ることを希望します。すでにソウルと北京が気候大気問題について協力を強化しています。去年9月にニューヨークではソウルと北京、東京等13都市の代表が集まって都市別大気汚染減縮の目標を定めて共同対応していくことを決意したことがあります。

    両側を見てください。ソウルの山が鮮明に見えていませんか?プカンサン(北漢山)とプガクサン(北岳山)、イナンサン(仁王山)、そしてナムサン(南山)とクァナクサン(冠岳山)です。今日は良い天気ですが、春には中国から飛んでくる黄砂とほこりがソウルの空を黄色く覆う日が多いです。これはソウルの力だけで解決される問題ではありません。したがって本日のような機会を設けてアジアの13都市をお招きして具体的な減縮の目標を定めたわけです。

    また私は先月に日本を訪問しました。舛添東京都知事を含む日本の重要人物と共に、都市安全を含む私たちが直面している様々な問題について両都市間の善意の目標を共に達成していくということに意見が一致しました。むろん、現在の東北アジアの情勢は非常に大きな困難に直面しているのが事実です。過去史の壁、経済領域の壁、国際情勢の壁等があります。

    しかし、世界各地からお越し下さった記者の皆様、私たちの「ベセト」、北京・ソウル・東京3つの都市の市民たちには力があり、共同の夢があると思っております。何よりも私たちの市民たちは現実を直視して、過去を省察して、未来共同繁栄の夢を共に実現していく明確な理由があります。それは、「人と人」、「都市と都市」間の交流、協同の力だけが私たちの生存と幸福な生活を約束できる実践的な対案ということを知っており、歴史を通じて学んだためです。

    振り返って見ましょうか?ヨーロッパの話です。過去ヨーロッパは100年戦争、薔薇戦争、第2次世界大戦等、血塗られた歴史を持っています。比較的に最近の第2次世界大戦中、フランスとドイツは最も代表的な敵国でした。この葛藤関係を解決したのは政治家たちでしたが、彼らと合意をして現実化したのは両国の国民でした。フランスの外務長官だったロベルト・シューマンと外交館長のジャン・モネが道を開け、行政については実質的な実践方案を設けて、市民たちは合意をして実際に動きました。

    当時、核心資源だった石炭と鉄鋼を共同生産し、管理する共同機構を作ろうとした提案がなされ、これはついに1951年4月、ヨーロッパ石炭鉄鋼共同体という機構の誕生に繋がりました。このように形成された資源共同管理システムであるヨーロッパ石炭鉄鋼共同体は今日私たちが見ている国境や主権を超えた共同体であるヨーロッパ統合の土台になりました。このような経済協力を出発点として、交通と環境等、様々な社会セクションが協力してこれは歴史の和解という大きな成果に繋がりました。そしてついにヨーロッパ連合という大きな成果をおさめたことです。

    それでは皆様、私たちはできないのでしょうか。アジアではできないのでしょうか?「ベセト」は東北アジアの平和と繁栄への道を共に開けないのでしょうか。もしできるとしたら、その道を開いていく市民の力はどのように集めれば良いのでしょうか。私はその答えを今日いらっしゃった皆様から探したいです。

    言論人の皆様、言論は市民の力を伸ばせ、市民の力は言論を育てます。ソウル市長として経験したのは市長の力はだけでは何もできないことです。市長は市民の助けが必要です。市民の力を、助けを得ようとすれば、言論人の力をまず得る必要があるという事実を長い間の経験から知りました。言論人の皆様、力を借してください。3か国の言論が「ベセト」連帯の重要性、交流・協力の成果をどのような観点から報道するか、それがこの夢を現実に導く重要な鍵です。3か国の国民と言論だけがこれら全ての役割を果たすことができると思っております。ワシントン・タイムズをはじめ、他の国際的な言論の助けも必要です。言論の協力がこの夢を達成するにあたって非常に決定的な要因となります。

    私は2004年に統一されたドイツを3ヶ月間訪問して多くの人々を対象にインタビュー調査を行いました。当時、私が得た結論も同じです。ドイツの統一過程で放送は決定的な役割を果たしました。分断されていた状況の中で電波越境を通じて相手国の放送を視聴できたのが、東ドイツの住民たちが新しい変化を熱願するようになった基礎的な原因でした。想像もつかなかったのは、ドイツが分断された日から統一される日まで西ドイツの放送を持続的に見ることができたという事実です。このようなことが積み重ねて統一の効果として現れたのです。皆様の力は国境を越え、「ベセト」を一つにまとめてくれる役割を果たす最も強力な方法となり、媒体となり、プラットホームになると信じております。

    再び20年前ソウル中区のセシルレストランに戻って見ましょう。言論環境も劣悪で、東北アジアの緊張関係も残っていた当時、韓国と日本の現職言論人5万5千人を代表する両国の言論組合が出会い、両国の協力関係の発展と東北アジアの平和定着のための共同宣言文を発表しました。当時、私たちはすでに良い種を巻いたのです。

    今の私たちができない理由でもありますか?私は我が東北アジアの「ベセト」ならできると思っております。私たちは互いに繋がっており、互いが願っている切迫した状況だと信じております。持続可能な未来への道、エネルギー環境への道、共通の都市問題を解決して未来の食材を準備する道、共に顔を合わせて、共に力を集めれば、新しい歴史、新しい未来への道を歩んでいくことができると信じております。さらには東北アジアの平和繁栄の夢を実現し、これは世界平和への道に繋がります。これが世界日報とワシントン・タイムズが歩んで行く、また目指している未来だと思っております。

    私たちソウル市も最善を尽くして助力します。都市間の外交、協力の力が花を咲かせて「ベセト」3都市の市民が共に見ている市民の夢が東北アジアの平和と繁栄、さらには全世界の対案的なモデルになることができるとしたら、私が助力しない理由はありません。言論人の皆様も力を貸してください。ありがとうございました。

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