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希望日記

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  • 雨水税と聞いて、驚かれたのではありませんか
    [朴元淳市政日記28]

  • SMG 1522

        「雨水税と聞いて、驚かれたのではありませんか」 市民の皆様、今日はどのような一日でしたでしょうか。空を見上げる余裕はございましたか。今日は空が高く、青々としてとても美しく感じました。心ここにあらず、外へと飛び出して行きたい欲求にかられ、仕事に集中するのが大変でした。皆様も同じような状態ではなかったでしょうか。さらに、今月はひと月に望月が2度訪れるという珍しい月、そして、今日はその2回目の満月「ブルームーン」の日だそうです。今日は空や月といった自然を満喫する日なのですね。

        ところで、先日、美しい自然の名称が付いている税金について報道がなされ、驚かれたのではないでしょうか。「雨水税」のことです。「税金」といえば、なんとなく損をしている気分になりますが、「雨水」にかかる税金なんて、雨が降るのも私のせいにするのか、と思われたのではないでしょうか。そのような誤解を解くために、筆を取りました。

        まず、「雨水税」という名称が不適切でした。「雨水税」はドイツのある税金の名称から借りたものです。ソウル市では、下水道料金を細かく設定し直し、雨水の管理効果を高めようという趣旨の議論を行っています。この「雨水税」という名称はこの議論の過程で使われていた名称なのです。この名称じゃ誤解も生じますよね。混乱を招くことになり、誠に申し訳ありません。

        誤解を解いていきたいと思います。ソウル市は、新しい税金を賦課したりそれを徴収したりする権限を持っていません。これは中央政府、すなわち、国会の権限なのです。法令による規定がない限り、ソウル市は独自で税源を定めたり賦課することはできません。つまり「雨水税」という新しい税金を勝手に決めることはできません。ソウル市は、従来の下水道の料金体系を改善する必要があると認識し、専門家たちの意見を検討していたのです。

        現在、ソウル市の下水道料金は、汚水と雨水の処理料金が区別されていません。ところが、税金を運用する際には、汚水と雨水とを区別すべきではないかという議論が提示されました。それではなぜ下水道料金を、汚水と雨水とで分けて考えるべきなのでしょうか。

        それはソウル市が「水循環都市」を目指しているからです。現在、ソウル市は急激な都市化により、不透水面積が 50%に達しています。これは、簡単にいうと、ソウル市が雨水を溜める巨大な洗面器になっているということです。新しい水が地面に浸透しませんので、地下水も枯れてしまいます。資源となる雨水は利用されず、そのまま汚水とともに川へと流されます。それだけではありません。ただでさえ気候変動による局地的大雨が増えているにもかかわらず、土が雨水を吸収しないので、洪水などの災害問題も深刻化するのです。このような状況を根本的に解決するためには、都市が循環システムを備えなければなりません。したがって、ソウル市では水循環都市への転換を計画しています。その議論の一つが、下水道料金を細分化することです。

        「雨水税」はやめて、「雨水料金」とでも言っておきましょうか。「雨水料金」は新しく税金を徴収するわけではありません。これまで汚水として区別なく処理されてきた下水道料金を「汚水」と「雨水」の2つに分けるということです。そうすることによって、雨水の管理に必要な財源を作ることができるのです。また、市民の皆様が下水道料金の請求書を見るたびに、雨水は大切な資源なのだということを再認識するきっかけとなります。このようなことを通じて、水循環都市というソウル市のビジョンに市民の皆様といっしょに進んでいけるのではないかと期待しているのです。

        もちろん「雨水料金」にも問題がないわけではありません。正直に話しますと、2010年基準の下水道料金において、実際下水処理に使われた費用は約38%です。この点も考慮しなければなりません。不透水面積によって料金が課せられる「雨水料金」のシステムでは、面積の広い公共施設、土地の広い機関などが料金を多く負担するので、今より財源の確保が容易になると思います。様々な角度から考えていきます。また、「雨水料金」を導入するためには、関連法案の制定、改定、具体的施行方法などに関する、現実的かつ緻密な研究も行われなければなりません。もちろん、中央政府と国会の協力も必要です。ソウル市は今、議論を始めたばかりなのです。

        市民の皆様、隣国の日本はもちろん、数多くの外国の都市では大小の貯水施設を持っています。各家庭では雨水貯留タンクなどを設置し、生活用水として雨水を利用しています。大規模な公共施設、例えば、学校のグラウンドや地下施設物は、降雨量の多いときには大きな雨水貯留槽になります。それだけではありません。歩道や並木を作る時にも、雨水を溜められるようはじめから計画されています。だからこそ雨水による被害が少なく、資源として利用することもできるのです。地下水が豊富であれば、生態系にも良い影響を及ぼすと考えられます。シンプルなグランドデザインではありますが、目指すべき方向の例として挙げてみました。

        市民の皆様、新しく税金を作るわけではありません。誤解なさらないようお願い申し上げます。そして、多くの自然資源が利用できる生態都市・水循環都市、ソウル市がこのような持続可能な社会を実現できるよう力を合わせていきましょう。「雨水料金」に関する議論と政策樹立の方向性、また、その結果などについては、もちろん市民の皆様に公開してまいります。同時に、市民の皆様にどのように積極的に参加していただけるか、その方法も具体的に提案いたします。

        今日は実務関係者や専門家たちと討論を行いました。このようにして一歩一歩進んでいくのだと感じています。市民の皆様、私もソウル市の職員たちも最善を尽くしていきます。我らの社会に本当に必要な財産である「信頼」を築くことができるように。それでは、秋の夜長を満喫してください。美しい月もぜひ愛でてください。