希望日記

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  •  何もしなかった市長
    [朴元淳の希望日記111]

    SMG 675
  •      春を迎えるための大掃除に参加し、高圧洗浄機を使って掃除する朴元淳市長

        記者たちがインタビューする時、「後にどんな市長だったと、市民に記憶してもらいたいか」という質問を必ずします。その質問に対して私はいつも「何もしなかった市長として記憶されたい」と答えます。

        実は最近でもいろんな人たちが、私に何か大きな事業をやらないかと圧力をかけます。それは記者だけではありません。私を支持して応援する人々でさえ「朴市長はこんな立派なことをした」と印象に残るような事業をしたほうがいいと言うので、ストレスが溜まります。

        歴代市長の業績を見ると、任期中に何らかの事業を起こして強い印象を残した人も多いです。それは次期選挙に再出馬するか、またはより大きな選挙に出馬するためでした。しかし事業を起こすために無理をして、さまざまな問題が生じました。実は今私が処理しているたくさんの課題や難しい懸案は、そのような理由で生じたものがほとんどです。ソウル市で必要な予算だけでも少なくないのに、大きな事業を起こすために多額の費用を使ったため、これまで約10年の間に20兆ほどの債務が溜まってしまいました。

        その上、その事業に意識を集中させるため、他の分野や業務が疎かになります。市民の生活には経済から文化に至るまでさまざまな分野があり、そのうちどれ一つとして大切でないものはないし、市長が疎かにしていいものは一つもありません。しかし大きな事業を推進する場合、それにのみ意識が集中して、他の分野に関心を持つ余裕がなくなるわけです。

        私は、市民が私を市長に選んだのは、軌道から脱線した市政を正常に回復し、合理的でバランスのとれた思考で市政に取り組んでほしいからだと考えています。実は「何もしなかった市長」ではなく、「すべてのことに関心のある市長」になろうと努力しています。絶えず、休むことなく、ソウル市の懸案やその他のどんな小さなことでも見落とさないように一つ一つ細かくチェックしながら改善し、補完しています。同時に、ソウル市が世界最高の競争力を持つ都市となるよう、正しいビジョンと、そのビジョンを実現できる具体的な政策コンテンツの準備にも全力で臨んでいます。

        それが派手でなくても、それがセンセーショナルではなくても、それらが集まって、結局はソウルをより幸せで美しい都市、世界最高の都市に作り上げるのだと信じています。私のこのような態度は間違っているでしょうか。私も考えを変えて、何か大きな事業を起こしたほうがいいと思いますでしょうか。