希望日記

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  • 特別事項なし
    [朴元淳の市政日記1]

    SMG 1115
  •     -当直の状況報告から始まるソウル特別市長としての朝

        ソウル市長となった翌日、数人の公務員が我が家に押しかけてきました。彼らは車両いっぱいに積んできた機材を我が家に設置しました。あらゆる種類の通信装備、コンピューター、ファックスなどです。災害宣言と様々な発令権を持つソウル市長は、常に非常事態に備えていなければならないからです。ソウル市長の権限と責任という重圧を再び強く実感しました。

        朝の6時には目が覚めます。ファックスの音で自然と目が覚めるのです。ファックスのタイトルは当直司令からの「ソウル特別市当直の状況報告」というものです。様々な事件、事故のニュースです。

        特別な事故がないと「特別事項なし」という一行が書かれていますが、事故のある日は一枚、時には二枚ぎっしり報告が記載されることもあります。したがって、その日の一番はじめに目を通す文書はこれです。記載されているものが何もない日は、晴れやかな気分になります。しかし、数枚のファックスが来ていると、胸の動悸が激しくなります。大きな交通事故や火災であれば、人身事故だったのか、その規模はどれほどのものだったのか、不安と緊張で体が強張ります。

        今朝は松坡洞(ソンパドン)の共同住宅で火災が発生したという報告を受けました。幸い、煙を吸引した被害者は命に別状はなく、財産の被害も大きくなかったそうです。空気が乾燥する冬だから、大きな火災だったら他の住宅にまで延焼してしまう。命を落とした人がいたり、家が燃え尽くされてしまったら、その家族の悲しみは計り知れないものであろう。どうかそこまでの火事でないように、という切実な思いで読み終え、安堵の気持ちでいっぱいになりました。

        ソウル市長の朝はファックスの報告で始まります。一千万ソウル市民の安全責任を負っているソウル市長は、常に心配事で頭がいっぱいです。夜中に電話のベルが鳴っても、秘書室長や高位公務員が特別報告があると言って市長室に入ってくる時も、胸騒ぎを感じます。

        今冬も大雪が降るだろうか、しっかりした対策は練ってあるのか、心配です。来夏は大雨が降るだろうか、そうなると、牛眠山は果たして安全なのだろうか、すでにその心配もあります。数回にわたって会議を行いましたが、江原道の山間地域に大雪警報が発令されたといいますから、ソウルでの大雪もすでに目に見えるようです。まるで幽霊のように。除雪対策や水害防止対策については何回も会議を行ったのに、まだ安心はできません。ソウル市長という仕事には、心配が付き物です。私が小心者だからなのでしょうか。